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昭和のエートス [読書全般]

 年次有給休暇(年休)の残りに余裕があるので、今週前半が一番休みを取りやすい時期でもあるので、今日と明日は連続で午後だけ年休をとることにした。というのも、転退学をする生徒の手続きや担任との相談などが毎日必ずくるので、1日まるまる休みをとると自分だけやなく担任を持っている先生の仕事にも支障が出る。そやからとりあえず午前中は待機しつつ事務作業や書類の処分などのお仕事をする。
 昼食をとってから、退出。鼻の調子が悪くて、お鼻ポンプをつけているとかえって夜中に目が覚めて必死で鼻呼吸をせんならんようになりかえって寝不足になるという本末転倒な日が続いているので、仕事中も生あくびが出て困った。
 帰宅して寝不足解消のため鼻ポンプをつけずに午睡。夕刻起きてきて録画した相撲を見る。貴景勝が苦手の御嶽海に敗れてしまう。御嶽海は怪我しているのを逆手に取って前に出る相撲で連勝。上位で勝ちっ放しは早くも白鵬と豪栄道のみ。白鵬は先場所よりも動きがええから、最後まで優勝争いをリードしそうやね。
 夕食後、少し読書。
 内田樹「昭和のエートス」(文春文庫)読了。雑誌や新聞に寄稿したコラム類をまとめたもの。親本は2008年発行で、文庫化は2012年。親本が発行されたころは第一次安倍政権。文庫本が発行された時は野田政権。時評などは古びていそうなんやけれど、10年前の警句が現在でも通用する、というよりも現在の状況にフィットしていることに驚きを感じる。憲法第9条は第二次大戦前の国際的な不戦条約の延長線上に制定されたもので、もしこれを改定して戦争ができるということにしてしまうと、「日本はアメリカとも戦争しますよ」ということを宣言してしまうことになるが、そこまでの覚悟はあるのかというまっとうな指摘にうならされ、「日本」という国名は「外$国から見て日の昇るところ」という意味になるのだから国粋主義の人はまず国名から変えるように主張し、日の丸の旗も否定しなければならないのではないかという意見にはっとさせられ、「昭和人」とは終戦を区切りに戦中戦後大きな変化に対して葛藤した人のことを指すべきであるという主張に考えさせられる。実は今回の大阪府知事大阪市長クロス選挙に際して自分に物差しをあてたいと未読のものを書棚から引っ張り出してきたんやけれど、「都構想」なんてちっぽけなものにしか感じられなくなった。
 他にも無人島に持っていくCDは何がよいかとか、肩のこらないコラムなども含まれているんやけれど、ここらあたりもぶれがないのですねえ。あらためて思う。今という時代に内田樹がいてよかった、と。

 3月17日(日)は、「たちよみの会」例会です。今月は「フランソア喫茶室」改装工事で閉店のため、四条大橋西側、「東華菜館」となりの「ドトールコーヒー」3Fで行います。お間違いなきように。多数のご参加をお待ちしています。

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