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安倍三代 [読書全般]

 今日は一日家でゆっくり過ごす。外は好天。ベランダに出ると、初夏の風が心地よい。昨日の梅雨みたいな天気とえらい違い。
 午前中は昨晩の深夜アニメを見たり、録画してまだ見てなんだドラマ「雲霧仁左衛門」をまとめて2話見たり。午後はプロ野球中継を最初はラジオで、途中からテレビに切り替えて観戦。息詰まるような投手戦の末、9回にドリスがホームランを打たれて連勝ストップ。まあ明日からは相性の良いベイスターズ戦やから、また切り替えて調子をあげてくれることでしょう。
 夕刻からは読書をしたり、妻と録画した番組を見たりして過ごす。平穏無事な一日。
 青木理「安倍三代」(朝日文庫)読了。安倍晋三総理は自分の祖父というと母方の岸信介について語りたがるけれど、著者は父方の祖父、安倍寛という「忘れられた祖父」について調査を始める。本書によると安倍寛という人は反権力、反骨の人で、翼賛選挙で非推薦立候補をして当選したという。戦中から反戦を訴え、農民の貧困について訴えた人物やったとか。やはり翼賛会非推薦で立候補した経験のある三木武夫、二階堂進といったのちの大物政治家たちからも高い評価を受けていたけれど、戦後すぐに病没。二世議員である安倍晋太郎は、実は地盤や看板をそのまま受け継いだのではなく下関の在日朝鮮人の協力も得ながら票田を開拓していった、やはり反戦の人やったという。で、三世議員の晋三総理はというと、著者の取材では「凡庸なよい子」でしかなく、政治家になるまでは特段これという信念のない人物やったとかなり手厳しい。
 なんで晋三総理が父方の寛やなく母方の岸の孫であり、その後継者を自負しているかを著者は様々な人たちへの取材から明らかにしていく。晋三総理シンパの人が読んだら激怒しそうな本やけれど、なんで総理はあんな空疎な言葉しか持たんのかと疑問に思うてる人には得心がいく解答が示されている。端的にいうと、おじいちゃんっ子やった晋三少年は、何の葛藤もなくそのまま大人になり、「岸の孫」であるという期待にこたえようとしているだけ、ということなんですね。ここまでボロカスに書くかという気はしないではないけれど、まあボロカスに書かれても仕方ないことをしているし、それについて安倍寛を知る人や晋太郎を知る人たちからの証言をたっぷりと載せているので説得力もある。安倍晋三総理を語る際、知っておいた方がいいことが書かれたものには違いないですね。

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