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鬼灯ほろほろ [読書全般]

 冬休みを前に生徒たちは浮ついていて授業にならん。ひとコマだけでもへろへろになる。午後からは事務作業中心。保護者から奨学金に関する電話がかかってきたりして、対応に追われる。学生支援機構の委託している民間業者の対応のまずさをもろにくらうのは生徒や保護者であり、担当の教員なんであります。
 定時に退散。帰宅後、アニメ「GO GOアトム」などを見たり、読書したり。本を読みながらうとうと。かなり疲労がたまっているなあ。明日の朝はゆっくり寝たい。
 霜島けい「鬼灯ほろほろ 九十九字ふしぎ屋商い中」(光文社時代小説文庫)読了。シリーズ第6巻。キャラクターもかたまり、非常に読みやすい。本巻では死んだあと蛙にとりつかれた男の幽霊を助ける「五月雨長屋」、孤児となった男の子を陰で助ける女幽霊との交流を描く「鬼灯ほろほろ」、商家のお嬢さんが地蔵を倒したせいで災いを受けたのを助ける「辻地蔵」の3編を収録。平板なストーリーの表題作よりも、作者独特のほろ苦いユーモア感覚がいきている他の2作が面白い。とはいえ、るいの父のぬりかべ親父の活躍する場面があまりなかったり、冬吾の性格がかなり丸くなってきていたりしているので、シリーズの開始当初よりも内容が薄まってきているような感じを受けた。霜島さんはもともとは万人受けする話を書くタイプやないから、こういう「人情物」はほんまは苦手なんやないかという気がするのですね。そやから「人情」を前面に押し出した表題作が一番平板になってしまうんやないかと愚考する次第。こちらのシリーズよりも「あやかし同心」の方が霜島さんの趣味に合うてるんやないかなあ。次作は「あやかし同心」の番になると思うので、そちらに期待したい。

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