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本所深川ふしぎ草紙 [読書全般]

 少しゆっくり目に起床。昨夜録画した番組「アナザーストーリー・天才バカボン誕生秘話」や、たまっていたドラマ「ブギウギ」などを見る。
 昼食をとるけれど、今ひとつ胃の調子がよろしくない。常に消化不良という感じ。いつもなら間食はしないため、食事時には空腹になっているんやけれど、どうもまだおなかがすいたという感じやないのですね。それでもなんとか昼食をとると、今度は無性に眠くなり、食後、午睡。夕刻起きてスマホをいじったり読書をしたり。夕食も軽めにしておく。今日は節分なんで福豆を食べるけれど、61個も腹には入らんので6粒で60個に換えておく。まあ縁起物なんやから気持ちの問題。
 夕食後も寝床で読書。明日あたりもう少し体調がよくなってくれへんと、明後日からの3連勤がまたきついものになるなあ。
 宮部みゆき「本所深川ふしぎ草紙」(新潮文庫)読了。作者初期の時代小説集。「深川七不思議」を題材に取り、7編の人間模様をミステリ仕立てで描く。通しで登場するのは回向院の茂七親分。「初ものがたり」では主役を演じることになる親分の初登場シリーズということになる。いずれも女性が主として登場し、なんとも切ないほろ苦い後味を残すものが中心。決して事件解決万々歳にならないのは初期からのものやったんやね。本書では幼い頃の約束をころに残していた男と、そんなことをすっかり忘れていた女の話や、優しくしてくれた継母の正体が父を殺害しようとしていた女盗賊であることを知った少女の衝撃。事故で娘を亡くし精神に異常をきたした女将の偽の娘役をさせられる女性が知った狂気の真相など、人の心の闇を「七不思議」に見立てている。それでいて読後感が嫌なものにならないのは、書く短編の主人公たちに対する作者の視線が常に暖かいものだからやろう。ほんまはものすごく残酷な結末やったとしても、「切なさ」にされていくあたりがデビュー当時から持つ作者の力量の確かさなんやと思う。すっかり宮部時代小説にはまった私はもう既に何冊か読もうとキープしているのです。他にも読みたい本は山とあるのにねえ。

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