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市川團十郎の死 [追悼]

 朝から冷え込む。大阪やから雨ですんでるけれど、もう少し気温の低いところやったら雪になっててもおかしくないという感じ。実際、明日の天気予報は晴れのち曇り、所により雪、ですもんねえ。病み上がりで弱ってる身にはこたえますわ。
 朝刊にて歌舞伎役者の十二代目市川團十郎さんの訃報に接する。享年66。死因は肺炎。
 勘三郎さんに続いて、團十郎さんも……。代々團十郎は短命の家系なんやそうやけれど、白血病を乗り越えて、まだまだこれからというところの訃報。歌舞伎にくわしいわけでない私でも、この二人の立て続けの急逝の大きさというのはわかる。大看板で、しかもいずれは人間国宝にも、というような役者やもんなあ。
 大河ドラマ「花の乱」なんかで感じたことやけれど、團十郎さんはテレビの枠には収まらん役者やったと思う。顔のつくりも芝居も大き過ぎるのですね。器用にテレビの枠に合わせるなんてでけん人やったのやろう。これは次の團十郎を継ぐことになるやろう海老蔵さんにもいえることで、やはり大河ドラマ「武蔵」ではその芝居の大仰さが大根役者みたいな印象を与えていた。まあ「武蔵」は脚本も演出もどうよという出来ではあったんやけれど。
 板の上でこそ引き立つという、そういう意味では歌舞伎役者らしい歌舞伎役者やったんやろう。海老蔵さんが継ぐまで、團十郎の名はしばらく看板から消えることになる。そのこと自体が大きな損失ということになるんやなかろうか。
 謹んで哀悼の意を表します。

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