藁にもすがる沖縄

　今朝の各紙の社説を読み比べたら、トランプ当選に対してどの新聞も不安視をしている。そらまあ不安であろうよ。ところが、沖縄の新聞はちょっとだけ期待しているみたいなところがあって、それは在日米軍を縮小させる旨の発言をとらえてのことであります。少しでも県内の米軍基地が減ってくれたらという願いがあるからなんですね。
　藁にもすがるというのかな。そやけどこういうデマゴーグさんは威勢のいいことを言うても、やることが伴わんのですねえ。ゼロサム前市長なんか府知事立候補の時の公約「子どもが笑う大阪を作る」なんか着任早々どこかにすっとんでしもうたもんな。彼とトランプさんは、私は政治家としては同質の人物やと思うているからね。
　ところで、就任前にスキャンダルで失脚したりしたらどうなるんかな。副大統領候補がスライドして大統領になるのかな。なんかそういうの、ありそうな気がするね。

トランプ大統領誕生

　朝夕めっきり冷えこむようになり、風邪で早退する同僚もちらほら。私はついにフリースを引っ張り出してきて防寒しております。
　仕事の合間にネットにつないでニュースサイトを見る。米国史上最低の大統領選の結果は、トランプ候補の勝利。いやまあなんとなくそうなるような気はしてたんやけれど。あの時と空気が似てるんよね。ゼロサム市長が大阪で猛威をふるっていた時とさ。有権者は中身でなくイメージで投票するのですよ。これはどうやら米国も大阪市も変わらんようやね。言動の細かい部分を精査せず、自分の都合のええように期待するんですよ。
　というわけで、米国史上最低の大統領になるのか、就任したら突如腰砕けになるのか。それでも、支持者は自分が間違うていたと認めたくないから、どんなデマゴーグでも信じて着いていくのですよ。
　なにしろ沖縄県民に「土人」と悪態をついた警官をかばう府知事をいただいて仕事をしているのですからね。人権教育担当者としては知事に指導したくなる。沖縄北方担当大臣も「土人」は差別用語にあたらんという。
　こんな人たちの言動が容認されている社会で人権教育を進めねばならん。やりきれんですよ。
　トランプ大統領は果たしてどれだけ差別的言辞を発するのか。そして米国民がそれを容認するのか。注視せねばなるまいて。

糸井ＦＡ宣言

　博多駅周辺は陥没事故で大変なことになってるらしい。地下鉄工事をしているところが陥没したんやそうやけれど、今時そんな事故が起きるとは、という驚きの方が被害の規模への驚きより強いな。
　ところで、バファローズの糸井外野手がＦＡ宣言をした。日本シリーズの前から、糸井選手がＦＡ宣言をしたらタイガースが取りにいくと関西の各スポーツ紙は毎日のように大騒ぎ。まあ、これだけの選手が来てくれたら頼もしいとは思うけれど、浮かれてばかりもいられんのよね。
　というのも、阪神球団が糸井選手をＦＡで獲得したとして、オリックス球団側は陣的補償を要求してくるに違いないから。プロテクト漏れする選手が必ず出るわけで、サンスポの記事では、鳥谷クラスがプロテクトから漏れてしまうのではと危惧していた。
　確かに、せっかく１年かけて育てた若手をプロテクトせずにいてみすみすよそのチームに取られるのはもったいない。さりとて、タイガースの「顔」といえる選手を失うわけにはいかんやろう。
　というわけで、スポーツ紙はあまり手放しで喜ぶような記事を書かんといてほしいなあ。願わくば、オリックス球団は金銭補強を要求してもらいたいです。

制度改革はいいけれど

　２日間休んでリフレッシュできたかと思うたが、逆に自宅にこもってるのが心地よかったかなんとなく出勤途上からエンジンがかからず。出勤してもエンジンの回転数がなかなか上がらん。それでも授業に向けてなんとかギヤを入れて午前中は突っ走る。
　昼休みや放課後は何かしようとするたびに生徒が奨学金の申し込み方法について質問に来るので、そちらを優先。途切れた仕事はいちからエンジンをかけ直さなならんので、低速で生徒に渡す書類入れの封筒に説明書きを貼る作業に従事。単純作業でペースを作り、袋詰めにかかろうとしたら、会議。なんでこんなに低調なのかと思うたら、明日は雨の予想。低気圧の影響に違いない。あと、朝夕の寒さもあるか。たまらずガスストーブに火を入れたもんなあ。
　大学予約奨学金で、無利子の範囲を拡充するということで、一度申し込んだ生徒にも再度告知せんならんようになった。生徒に有利になる制度改革はありがたい事なれど、それなら最初からそうしてもらわんと、二度手間になるようなことでは困るなあ。こういう改変は年度初めにしてもらわんと。
　助っ人をつけてもらえるように申し出んとあかんなあ。実践報告の発表が終わって満タンから少し水位が下がったかと思うたけれど、またもやオーバーフローになりそう。

ガングレイヴ

　今日は妻の誕生日。昼ごろ、お祝いのケーキを買いに駅前に行く。ショートケーキを二人分買う。夕食後にささやかにお祝い。１０年以上前のアニメ「ガングレイヴ」のブルーレイ（北米版）をプレゼント。amazonであれこれ検索していたら、たまたま見つけた。
　それほど人気があったアニメやないけれど、マフィアものと不死の人間を作る計画とをつきまぜた非常に面白い話で、特に妻ははまり、当時ＤＶＤは高くて買わなんだけれど、サントラのＣＤを買うています。
　むろん再放送もリバイバル放送もなし。二度と見ることもないんやないかと思われていただけに、これをamazonで見つけた時は「これ！」と即決。逆輸入盤なんで、国内盤よりもずっと格安、というか国内盤なんて手に入るんか。
　それはともかく、妻はとても喜んでくれたのでよし。
　５０代半ばの夫婦で銃をがんがんぶっ放す物騒なアニメのビデオを誕生日にプレゼントというのも、世間的に見てなんだかなあという感じなんやけれども、喜んでくれたらそれでええのです。
　そのあとはものかき関係のお仕事に集中。昨日と今日で少しばかりはかどった。でも、明日からは仕事と並行しながらやらんならん。なんとか切り替えて締め切りまでには何とかしよう。

実写版「精霊の守人」

　今日は完全休養日。よう寝ました。起きている時はテレビを友とする。昼食後、実写版「精霊の守人」を見る。一昨日、昨日と深夜に再放送したものを録画したのです。本放送の時も録画していたんやけれど、クラッシュした外付ハードに入れていたんで、見られなんだのです。
　綾瀬はるかのバルサというので「ミスキャスト違うのん」と思うてたんやけれど、意外にええ感じ。アニメ版のバルサとはまた違う色香がある。アクションやセットなど、かなり力が入っている。幾分アニメ版を意識した作りではあるけれど、役者の演技でないと出せん迫力というものが感じられた。
　つい一所懸命見てしまうんで、まだ第２話までしか見られてへんけれど、また明日に続きを見よう。これ、リアルタイムで見てたら翌週まで続きが待ち切れなんだんやないやろうか。
　夜はものかき関係のお仕事。疲労困憊状態が続いたんであまり進捗してへん。今日もけっこう寝倒したんで進みが悪い。締め切り直前はかなり必死にならんとあかんかも。ちょっとずつでも進めなあかんね。

同業者の前で

　いくら人前でしゃべる仕事とはいえ、同業者の前で「実践報告」なんてのをやるのであるからして、今日を迎えるにあたってのプレッシャーはかなりきつかった。
　出勤して、来週の授業の教材の準備をし、奨学金関係の事務作業をし、昼食をとってから報告会の会場に移動。場所は１３年間勤めた前任校であります。
　演題は「本校における重度障がい生徒の支援について」。パワーポイントを使用してなんとかプレゼンテーションを終える。質疑応答ではけっこう鋭い質問がきて、それでもちゃんと答えることができた。
　まあしかし、ええ経験をさせてもらいましたよ。
　ＳＦ大会で星雲賞受賞者を集めた座談会の司会をしたこともあるし、京都ＳＦフェスティバルでは何度も前でしゃべったけれど、そちらの方がずっと気楽やったなあ。なんてことを思い出した。ものかきの看板を背負ってしゃべるのは自分だけのことやけれど、学校の名前でしゃべるということになると、いらんことを言うと全体に大きく響くからねえ。責任というものの質が違う。
　ただまあ、前任校からの帰宅なんで、驚くほど早く家に着いた。ここでもまた通勤時間の負担がどんなに大きいかを思い知らされたのでありました。
　帰宅したらへろへろ。明日からまたお休み。昨日と同様、寝倒すことになるのでしょうねえ。

陣幕久五郎

　今日は文化の日。なんでも「明治の日」に変えたいとか某会議に連なる議員さんたちが言うてはる。防衛大臣なんか「神武天皇以来の……」なるスピーチをしてはる。神話か伝説の類の天皇を持ちだしてくるとは恐れ入りました。この方はおそらく日本はイザナギとイザナミによってアマノヌボコがこおろこおろとかき交ぜてたらできた、なんてことも史実として信じてはるのかもしれんね。で、やはり「大正の日」をつくろうという声はあがってこないのです。これひとつの不思議。
　というわけで今日は祝日。まあよう寝た。夕刻から起きてきて読書。村上元三「陣幕つむじ風」（光文社文庫）を読んでいる。力士を主人公にした歴史小説というのは珍しい。さすが歴史小説の大家、目のつけどころが違う。江戸末期から明治初期、大相撲を残し、歴代横綱を制定し、政治力に長けた異端の横綱を主役にもってきているのです。しかも「大相撲」という専門誌に連載されたものやから、目の肥えた相撲ファンをも満足させなならん。
　陣幕久五郎という横綱については「負けず屋」と呼ばれるほど強かったこととか明治になってからやたら石碑を建立し、彼が作った「歴代横綱碑」によって初めて歴代横綱というものが確定されたことくらいしか印象になかったけれど、作者は時代に翻弄されながらも相撲という文化をいかに後世に残すか腐心した人物として描いていて、非常に面白い。あと少しで読了。明日の出勤時は本を読む余裕がありそうなんで、一気に読んでしまおう。

小松派か星派か

　読売新聞のサイトを見ていたら、 「あなたはどっち派？　小松左京と星新一」というページに行きあたった。
　筒井派です、という回答はいけませんか。半村派、光瀬派、眉村派……とＳＦ第一世代は多士済々でありますから、この質問自体が無茶振りやないかと思うんやけれど。でもまあ、どっちが好きかという程度の感覚でなら答えられなくもないか。
　でもなあ、やっぱりこの質問、無茶ですわ。比べようがないもん。ショートショートの星さん対長編の小松さん、というわけにもいかんやろう。星さんは数は少ないけれど優れた長編を残しているし、小松さんのショートショートももちろん面白い。
　この質問を思いついた読売の記者の方、どういう意図があったんかなあ。比較して分析し、日本ＳＦ黎明期について評論を書くということやったら意味があるかもしれんけれど、読者にそれを聞いてどうするの。
　解答例を読むと、それぞれの代表作に言及してはる方が多いけれど、なんで小松さんより星さんを選んだか、またはその逆かという理由にはどなたも触れられてへん。もしかしたら両方とも読んで答えている人は少ないんやないかと勘繰ってしまう。あくまで私の邪推でしかないけどね。
　落語でいうたら、松鶴と米朝、どっちがいいと聞かれているようなものか。こういう質問でも最終的には好みで答えるしかないもんな。
　なんでこんな質問を設定したんやろうかと考えるに、要は「読んだことのない人は読んでごらん」と言いたいがための呼び水にしたかったんかな、という結論に達したのでありました。

いねむり妨害電車

　昨晩は冷え込んだせいか夜半に手洗いに行くなど、熟睡できず。昨日は出張などで今日の授業準備が十分に出けてなんだので、それが気になって眠りが浅かったのかもしれん。
　というわけで、けっこうタイトでハードなスケジュールをこなすべく、出勤。家を出た時にはまだ小雨がぱらついていたけれど、コンビニで昼食を買うなどしているうちに雨はあがり、職場に着くころには青空も見えたりしていた。ただ、帰宅時には風が強く、歩いていてもいつものように汗ばんだりしない。
　このまま一気に冷え込むのかなあ。短い秋であったことよ。
　帰宅時はへろへろで、電車の車中では読書する気にもならず、うとうと。すっと眠りに入りかけたら足を蹴られて目が覚める。座っている私の前に、こちらに背を向けて立っていた女性の足が当たったらしい。くだんの女性は全く気づいてへん様子。しゃあないなあと思いつつまたうとうとしかけたら、今度は誰かに肩をつつかれて目覚める。隣に座っていた若い男性がスマホを操作していた。おそらくなんかの拍子に私の肩に彼の手が当たったんやろう。しばらく彼の方を見ていたら、ちらりとこちらを見た。なんやこのおっさんというような顔をしているから、自分が人の肩をつつくような動作をしたことなど関知してへんのやろう。
　夜は熟睡できず、車中では居眠りもさせてもらえず。
　不思議なことに、帰宅してクッキーなど口にしたら眠気が消えた。血糖値が下がっていたんやろうか。
　今晩こそぐっすり寝るぞう。