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蝶のいた庭 [読書全般]

 今日も休暇を取って疲れをいやす。昨日の墓参はけっこうこたえたみたい。朝食後、すこし録画した番組を見てから二度寝。昼食後は相撲を見たり読書をしたりして過ごす。
 新十両貴公俊が付け人をどついて休場。兄弟子の貴ノ岩がどつかれて大怪我したのは他人事ですか。若くして関取になり、年上の付け人をどつくとは。貴乃花親方の顔もつぶしたことになる。まあ引退勧告とはならんやろうけれど、謹慎処分くらいにはなるやろうな。もう一度双子の弟貴源治のふんどしをかついでやりなおすんですな。
 ドット・ハチソン・辻早苗訳「蝶のいた庭」(創元推理文庫)を読了。翻訳ミステリの新刊にはあまり手を出さんのですが、先々週の「週刊朝日」の書評欄で千街晶之さんが紹介していたのを読んで、おもしろそうやと買うてみた。
 〈庭師〉と呼ばれる男が16歳以上の若い女性たちをさらい、〈ガーデン〉と呼ばれる温室に軟禁していた。娘たちを〈蝶〉に見立て、背中に蝶の入れ墨を入れて。物語はそこから救い出された娘の一人であるマヤと〈庭師〉に名付けられた少女への尋問が中心となって進められる。この娘がなかなか一筋縄ではいかんのですね。かなり悲惨な生い立ちで、その話をしたかと思うと〈ガーデン〉の暮らしについて話したり。それがほんまかウソか、尋問への答やからわからんし、なにやら隠していることもあるし。話しているうちにだんだん真相が見えてくるんやけれど、そこらあたりのFBI特別調査官との駆け引きとか、読ませ方がうまい。猟奇的な事件で、かなり悲惨な場面も出てくるんやけれど、マヤの語り口があまりにあっけらかんとしているので、読み手もついついひきずられてしまう。
 表紙裏のあおりには「一気読み必至」と書かれていたけれど、まあそこまでとはいわんでも、読みだしたら最後まで読まんことには落ち着かんというような小説でありました。しばらくこの手の海外ミステリにはまってしまいそうです。

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