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嫌われた監督 [読書全般]

 今日は休暇をとっている人も多く、少しばかりさびしい。午前中は事務作業ほか。午後はインターンシップの授業で作成した冊子のプリントアウト。なんとか全部印刷終了。あとは製本が残ってるのよ、げげげ。それは明日以降。
 定時に退散し、帰宅してすぐに録画した相撲を見る。正代は順当に4連敗。このままいくと負け越すことは目に見えている。どこか具合が悪いなら、思い切って休場してはどうか。正代に勝った力士に「殊勲インタビュー」するのもやめたらどうかなあ。
 夕食後、読書。それからパソコンに向こうていたら、地震でマンションが揺れている。東北でまたも強い地震が発生し、その影響でこちらも揺れた模様。大きな被害が出なんだらええんやけれど。
 鈴木忠平「嫌われた監督 落合博満は中日をどう変えたのか」(文藝春秋)読了。タイトルにインパクトがあって、その時点で勝ったも同然。落合監督がドラゴンズの黄金時代を築いたことは疑いようもない事実やけれど、その実情を、もと日刊スポーツ紙の記者である著者が、当時の自分の心境も織り交ぜながら記したドキュメンタリー。よく売れているらしい。
 監督としても「オレ流」を貫き、とにかく勝つことに特化したチームを作り上げる過程を、何人かの関係者のその当時の心情をピックアップしながら綴っていく。落合監督が目指したのは自立した選手たちの集団やったけれど、わかりやすく説明しない監督のもとでそれを理解した者、なかなか理解できなんだ者、理解していても受け付けられなんだ者などの証言と、著者自身が監督と1対1で話したことなどから浮き彫りにされる。そして、常に優勝を争ううチームとなったドラゴンズは、監督や選手の年俸の急騰により赤字となり、ファンサービスを一切しない落合監督は中日新聞社内の派閥争いの結果就任した新社長のもとで解任されてしまう。皮肉にも、解任の発表によって選手たちは落合監督が求めていたものは何だったかに気づく。ここらあたりの心境の変化などは、ドラゴンズの親会社の記者には書かれなんだとろなんやろう。
 プロ野球という集団を他の組織にそのままあてはめることはでけんけれど、プロフェッショナル集団における組織のありかたについて非常に興味深い内容が説かれている。さて、最近原辰徳監督を名将と持ち上げる某「エモやん」は本書をどう評するのか、聞いてみたいものです。

 新型コロナウィルス感染症の蔓延防止措置が21日まで延長されたので、今月も「たちよみの会」例会はお休みします。来月こそ普通に例会を開きたいものです。

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