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天皇家の恋愛 [読書全般]

 今日は久々の出勤。つい昨日のタイガースの勝利を報じた日刊スポーツに読みふけり、いつもより少し遅めに家を出る。電車は1本遅れたけれど、いつものバスには間に合い、通常通りに出勤できた。奨学金関係の事務作業、新学年の打ち合わせ、進路指導部の打ち合わせなど、自動的に仕事が進む。さすがに午後疲れてペースが落ちたが、予定した仕事はほぼできた。いやあ、休みボケで仕事にならんのやないかと心配したけれど、なんとかなるもんですねえ。
 定時に退散し、帰宅後、ナイター中継を追っかけ再生で見る。1-0で完封勝利かと思われたが、土壇場で追いつかれ、延長12回、若いリリーフ陣が打たれて最後は大差で負け。伊藤将司投手、惜しかったなあ。あと1球で完封勝利やったのに。勝つことってほんまに大変。
 森暢平「天皇家の恋愛 明治天皇から眞子内親王まで」(中公新書)読了。明治天皇は明治維新前と同じ宮中の慣例で側室を何人も抱えていた。大正天皇は宮内省が選んだ多産系の家族令嬢と結婚したが、彼女が幼少期に田舎で育ったことにより、大衆は皇后を身近に感じるようになった。その反動で、昭和天皇の皇后は宮家から選ばれた。現在の上皇は美智子上皇后と軽井沢のテニスコートで知り合い、電話でプロポーズした恋愛結婚と報じられたが、実は宮内庁が選んだ数人の候補のうちから、テニス場で「見合い」をして選ばれたのが実態だった。昭和天皇の内親王や、他の宮家の内親王もたいていは侍従たちが好捕を選んで、身体検査を徹底的にしたうえでの婚儀であった。という風に、明治から昭和にかけての皇族の結婚の実態と、報道や大衆の期待とのギャップを、当時の報道資料などから丹念に読み解いていく。残念ながら今上天皇や秋篠宮の結婚については触れられていないけれど、特に秋篠宮紀子妃の結婚などは新時代の皇族の結婚を象徴するものとして少しでも良いから触れてほしかったところだ。それでも、一夫多妻から一夫一婦への移行が大衆に及ぼした影響や、逆に大衆の望む理想の夫婦でなければならないというあり方、そして秋篠宮眞子内親王のこれまでに類のない皇族の結婚について、どのような理由でバッシングが行われた家などを提示することにより、天皇家というもののあり方について考えさせられる。いわゆる皇室もののエピソード集のような本とは一線を画する興味深い一冊やった。

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