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漫才論 [読書全般]

 今日は定休日。朝から曇り空。今日は甲子園球場にナイターを見に行く予定で前売りのチケットも取っていたから天気が気になる。
 午前中はテレビを見たりパソコンに向かうたり。昼食後、少しだけ午睡して4時ごろに出かける。小雨がもう降っていたけれど、この程度の雨なら阪神園芸のグラウンド整備でなんとか始められるんやないかと思いながら、地下鉄で梅田に。阪神電車の梅田駅まで行ったところで「今日の試合は中止になりました」という表示を見る。うーむ。雨がこれから強くなるということか。応援バットなども持っていたんで、せっかく梅田まで出たけれどそのままUターン。寄り道せず帰宅した。
 開幕前からチケットを取ってたのになあ。そやけどもう雨は降りはじめていたし、天気予報でも傘マークがついていたし、ある程度覚悟はしていたけどね。
 帰宅後は読みかけの雑誌やらなんやらあれこれ読書。夕食後も読書。晴耕雨読というけれど、野球中止の分、本が読めたというところかな。
 でも、せっかくその気になっていたし、やっぱり行きたかったなあ甲子園。
 オール巨人「漫才論 僕が出会った素晴らしき芸人たち」(ヨシモトブックス)読了。ベテラン漫才師が、自分の考える漫才や、現在の漫才、先輩の漫才、同世代の漫才、また舞台の漫才、テレビの漫才などについて比較しながら、自分にとっての理想の漫才とは何かを綴る。オール阪神・巨人は舞台でかけるネタをめていて、これは絶対テレビでも放送しないし、コロナ禍で無観客の舞台を配信した時も出演を辞退したくらい。お金を払ってわざわざ聞きに来てくれるお客さんがいてこその芸人という昔気質の信念がある。また、漫才はリズム、テンポ、間が大事であるという持論、漫才の本道はしゃべくり漫才やという強い思いが語られる。実は落語家になりたくて、相方のオール阪神さんとともに実は落語家としての名前も持っていたという興味深い証言もある。何度もコンビ解散の危機があったけれど、あることがきっかけでコンビ仲が良好になったことなども非常に興味深い。芸は人なり、そう強く感じさせる。本書に説得力があるのは、著者が長年「M-1グランプリ」で審査員をしていて、最新の漫才にも精通しているところにあると思う。幅広く見ているからこそ、その信念がより強く読み手に伝わるんやなかろうか。ところで、いとしこいし、やすしきよしからマヂカルラブリーまで様々な漫才について語っているのに、なぜか中田カウス・ボタンについては一切触れてへん。NGKなどでももっともよく接している漫才やろうに。無意識によけたのか、意識して口にしなかったのか。私には非常に興味深かった。笑芸ファンなら一度は読んでおいてほしい一冊。巻末の相方との特別対談は、本の内容を補強するようなものではあるけれど、オール阪神さんから見たオール巨人さんという、視点を変えてオール阪神・巨人の漫才について見られるという意味では本書に深みと広がりをもたせていて面白かった。

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