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小澤征爾の死 [追悼]

 今日も定休日。体調はまずまず。昨日の休みでかなり回復したかな。
 今日もテレビをたっぷり見て、午睡もたっぷり。夕刻起きて、駅前の耳鼻科に。インフルエンザや新型コロナ感染症が流行っているらしく、待合室は満杯。なかなか診察の順番がまわってこず、予想以上に時間がかかってしもうた。私自身の診療は、鼻の掃除くらいでそんなに時間はかからんのやけどね。
 耳鼻科の帰りにコンビニで週刊ベースボールの「選手名鑑号」を買う。Amazonで注文しておいた漫画「バーナード嬢、曰く。 7」が届いていたので、夕食後は読みかけの文庫を脇に「ド嬢」と「名鑑」をひたすら読む。明日もまだ休みなんで、そんなにがつがつと読まんでもよいのにねえ。
 指揮者小澤征爾さんの訃報に接する。享年88。死因は心不全。
 日本人指揮者で国際的な知名度の高さではトップやった。いろいろなレーベルに録音を残していて、特にボストン交響楽団の音楽監督時代の録音と、サイトウキネンオーケストラとの録音に人気の高いものが多い。実は私はLPではそれほどクラシック音楽は持ってへん(父親の古いレコードばかり聴いていたから)けれど、ホルストの「惑星」のLPは実は小澤さんの録音しか持ってへん。「惑星」は大好きでホルスト自身が指揮をしたかすみの向こうから音がするようなものから最新の録音まで数多くCDを揃えているんやけれど、LPレコードは小澤さんのものだけ。たまたま近くのレコード屋に置いてあった「惑星」が小澤さんの指揮したものだけしかなかったからなんですがね。
 ウィーン・フィルを振った「新世界より」とかベルリンフィルを振った「カルミナ・ブラーナ」とか、ボストン響との「幻想交響曲」とか、ウィーンフィルのニューイヤーコンサートとかボックスセットのベートーヴェンやブラームスの全集とかも持っていてもちろん聴いたりはしているんやけれど、この曲なら小澤征爾で聴きたい、とか、小澤征爾ならこの演奏がお薦め、というのがどうにも思いつかん。決して悪い演奏やないんやけれど、あくのなさがかえって決め手を欠く、という感じなんです、私には。ただ、日本のクラシック音楽家に残したものは多く、特に国内オケだけでなく海外のオケに挑戦する人が多くなったのは小澤さんの功績やと思う。
 あと、子どものころ、テレビの「オーケストラがやってきた」によく出演してはった。そういう意味ではこども時代の私のような者がクラシックに親しむ機会に進んで参加していたという、すそ野を広げる働きもしてはったわけで、日本のクラシック音楽界を語る際には決して外すことのでけん指揮者やったということは間違いない。
 とはいえ、やはり小澤ならこれ、この曲なら小澤、という定盤がないのが残念。才人だけに、ある程度なんでもうまくこなしてしまう、それが裏目に出たのかもなあ。
 謹んで哀悼の意を表します。

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話せば問答無用 [日常生活]

 今日は定休日。アニメを見てるか寝てるかしかしてません。
 Amazonにて注文した電気シェーバーが届く。新しい品なんで、4時間以上充電しないといけないとのこと。早く使いたいけれど、まだ充電中。
 よって、まだあごのところは不精ヒゲ状態。いっそのことそのままのばして犬養毅みたいにするか。むさ苦しいと言われたら「問答無用!」。いやいやそれは暗殺を実行した青年将校のセリフやった。犬養毅は「話せばわかる」やったか。
 とにかく実年齢よりも貫録のある老人っぽく見せたいのです。ただそれだけ。
 今日も夕食後に寝落ちしてしもうた。やっぱり体調がよくないみたい。口の下側に大きな吹き出物ができて、今はしぼみ始めているけれど、体調が悪いと吹き出物ができやすいので、これが治ったら体調も良くなったということになるかな。

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虎の血 [読書全般]

 今日も出勤日。授業3コマのほかは事務作業を黙々と。体調は変わらず。とにかく今日一日乗り切ったら明日から休みと、それを励みにできることを一つずつ片付けていく。
 昼、一服つけに行ったら小雨にあう。雨粒が冷たい。こういうのがボディーブローみたいにじわじわと効いてくるんですよね。ああしんど。定時に退出。
 帰宅後、寝床でどぶさっていたら少しばかりうとうとしてしもうた。それくらい疲労がたまっていたんやな。夕食後、しばらく読書。明日はゆっくり休みますぞ。
 村瀬秀信「虎の血 阪神タイガース、謎の老人監督」(集英社)読了。プロ野球が戦後2リーグに分裂し、タイガースからは多くの主力が引き抜かれ、チーム再建に初代主将の松木監督が招聘されたが、審判の判定を巡るトラブルがきっかけでフロントともめて退陣してしまう。野田誠三オーナーは大正時代に早稲田大学や満州鉄道チームのエースとして活躍し、以後30年間一線を退きその存在を忘れられていた岸一郎を監督の座に据える。男性の平均寿命が63歳という時代に、岸はもう60歳。しかもプロ野球の世界に入るのは初めて。岸の采配にタイガースの猛者たちは「おいぼれ」とついていかず、わずか3ヶ月で監督の座から降ろされてしまう。特にミスタータイガース藤村富美男が全く監督に従わず、野田オーナーもついに失敗を認めざるを得なかった。著者はタイガースの長い歴史の中で忘れ去られがちなこの老人監督についてとことん調べる。なぜ岸は監督に抜擢されたのか。タイガースを去った岸はその後どんな生活を送り、いつ亡くなったのか。当時を知るOBもほとんど鬼籍に入り、吉田義男、小山正明ら数少ない生き証人のもとを訪ねたり、タイガースの歴史にくわしいスポーツニッポンの内田雅也に取材し、タイガース監督時代の岸の置かれた状況などを明らかにしていく。さらに岸の故郷の敦賀に行き、その血族を訪ね歩き、岸一郎という人物の実像を探っていく。さらに、大正時代の岸の華々しい球歴を発掘していく。著者は、鉄道つながりの人脈があったのではないか、あるいは早稲田つながりで藤本定義が推薦したのではないかと推測していくが、残念ながら確たる証拠は見つからず、なぜ岸が監督に抜擢されたかというところまでは解明できなかった。しかし、監督である岸が選手の反抗でやめざるを得なくなったことを起点に、タイガースは監督より選手が強いという悪しき伝統を作ってしまったということを明らかにし、その後の藤村排斥事件や歴代のスター監督が退陣する時にはたいていぼろ屑のように捨てられてしまうという歴史を掘り下げていく。それでも岸はタイガースの監督時代の写真をことのほか大切にしていたことや、敦賀にタイガースが遠征に来た時にこっそりと試合を見に行っていたり、さらには藤本監督がタイガースを優勝させた試合の半券を見つけるなどして、岸が決してタイガースを恨むのではなく、短い間ではあったがタイガースの監督であったことを誇りに思っていたらしいことを突き止めていく。タイガース史における最大のミステリーの真相の片鱗が明らかになり、岸一郎という野球人の事績を再発見していく貴重なノンフィクション。プロ野球史上の定説を覆すところまではいかなくとも、30年のブランクをおいて球界に突如復帰したという驚くべき事件の姿を浮き彫りにする好著でありました。

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南海ちゃんの新しいお仕事 [読書全般]

 今日も出勤日。体調はまずまず。授業は少しずつラストに向けて進んでいて、年度末までのプランはすべて立てられた。空き時間は事務作業中心。集めた課題のチェックなど、とにかくなるべく早めに成績を出すことができるようにこつこつと進める。
 電気カミソリが壊れてしもうたのであごヒゲはそれてへん。Amazonで安めのもの(ちゃんとしたメーカー品です)を発注したけれど、届くまでまだ間がある。マスクを外したら不精たらしいのが気になる。
 やはり放課後になるとかなりだるくなってきたんで、定時に退出。帰路、スマホにメールが来て、先行予約していた大相撲春場所のチケットがすべて落選していたことが判明。週末の正式発売日の発売開始時間にネットにアクセスするしかない。新大関誕生場所やから、競争が激しいのかもなあ。
 帰宅後、しばらく寝床でスマホをいじったりしてから夕食。食後は読書。読了後、少しうとうと。あと1日、なんとかもたせたいところですね。
 新井素子「南海ちゃんの新しいお仕事 階段落ち人生」(ハルキ文庫)読了。就職活動中の大学生、南海(みなみ)の特技は何もないところで転んだり、階段から落ちたりすること。それなのに常にかすり傷程度ですんでしまう。歩道橋を転がり落ち複雑骨折をしたはずなのに「痛いの痛いの飛んでけ」となでると何事もなかったように回復している。それを見た大企業の御曹司で常務の板橋に助けられる。板橋は他の誰にも見られない「裂目」を見ることができ、南海が転ぶのはその「裂目」にひっかかっているからなのだという。しかもその際南海は「裂目」を修復しているらしいのだ。板橋の会社に就職できた南海は、板橋とともに「裂目」の修復を毎日始めることになるのだが……という話。久しぶりに新井さんの作品を読んだんやけれど、驚いたなあ。デビュー以来40年くらいたつのに、その文体や作品世界に漂う雰囲気が全く変わってへん。高校生新人と話題になった頃のままなんである。しかもなんだか浮世離れしたようなところまで不変。本書の初出は2017年で、親本が出版されたのが2022年。つまり最新作。なのに1980年代の空気そのままという、これは稀有なことやないかと思う反面、その「なんとなくほんわか」という不思議な気楽さが現在の状況からかけ離れ過ぎているように感じさせられる。特に主人公のキャラクター造形は、今時の若者の気風とは全く違うように思われる。こんなふんわかしていたら、まわりの同調圧力から完全に浮いてしまい、生きづらくなりそうなもの。まるで氷漬けのマンモスを解凍したかのような気分にさせられた。一人称小説なのに、途中で何度か視点が変わってしまうという構成が、ベテラン作家としてはちょっといただけないように感じられた。いろいろな意味で新井さんという作家は特別なんやなあと感じ入った次第。そういう意味では本書は稀有な作品なのかもしれんけれど、それが肌に合わんとちょっときつく感じられてしまうかもしれん。根本的な「謎」は解決されないままなので、続編が書かれる可能性はありそう。その「謎」が解き明かされる完結編を期待したい。

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ROCA 吉川ロカストーリーライブ [漫画]

 今日も鼻の調子は今ひとつ。ただ、倦怠感はかなりましにはなった。先週の水曜日の帰路のような辛さはない。まあ4日間、しっかり休んだんやから、多少は復調してもらわんと。
 というわけで、スケジュールぱんぱんの月曜日。小雨が降る中出勤し、昼休みの一服も傘の下。定時に退出し、帰路についたころはほとんどあがっていた。梅田で書店に寄ったりする元気も出てきた。ただ、夕食はまだ胃もたれが残っていて、こちらの回復も待たれるところ。発熱がないのが曲者ですね。熱でも出ていれば休まんと仕方ないという感じになるんやけれど。
 通販で買うた漫画個人誌、いしいひさいち「ROCA 吉川ロカストーリーライブ」「花の雨が降る ROCAエピソード集」(いしい商店)が届いていたのでさっそく読む。以前朝日新聞連載の四コマ「ののちゃん」に突如現れ、ののちゃんの日常にはさまるように出演していた歌姫吉川ロカ。ファドというポルトガルの歌謡を歌うコントラルトの高校生という設定で、ののちゃんたち山田一家とはほとんど関係ないところで少しずつストーリーが進んでいた。ただ、新聞読者にはこのエピソードは不可解やったらしく、プロデビューしたというところで紙面から去っていた。その新聞連載のロカのパートに書き下ろしなどを加え、まとまった単行本があるという話は聞いていたけれど、どうやって入手したらええのかは知らなんだ。と、ネットのニュースサイトでその購入方法がわかった。商業出版やなく、作者の自費出版やったんですね。昨年出されたエピソード集とあわせて2冊、早速注文。むろん四コマ漫画やからそれなりに落ちをつけたりずっこけたりしながら、それでもロカはたくましく成長していく。どんくさく不器用でちょっと弱気なろかが、少しずつ変わっていく姿に、作者の愛着を感じる。いしいひさいちという希代の四コマ漫画家が、四コマ漫画の連載の中で一人の女性の成長物語を綴るというちょっとした冒険をしていて、確かに商業ベースには乗りにくい実験作かもしれんけれど、ロカの行く末が気になっていた私は、その全貌をまとめて読むことができて幸せになった。AmazonではKindle盤のみの販売なんで、紙媒体で持っておきたい方は「いしい商店」で検索したら販売特設サイトに行けます。別に宣伝を頼まれているわけやないですが、まだご存知ない方は是非!

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手塚治虫を追え! [読書全般]

 今日も一日ゆっくりと休養。午前中は「仮面ライダーガッチャード」「キングオージャー」や昨夜録画したアニメ「薬屋のひとりごと」などを見て過ごし、昼食は軽めにとり、それから午睡。胃の調子は少しはましになったけれど、昨日の寝る前など胃もたれに苦しみ胃腸薬を飲んだりしてしのいだ。夕刻目覚め、スマホをいじったり本を読んだりして過ごす。
 夕食は妻が食べやすい鍋物にしてくれたのと、胃の調子がかなりましになったのでしっかりと食べられ、胃もたれもそれほどなし。明日はなんとか仕事に行けそう。
 太田隆二「手塚治虫を追え!」(東京図書出版)読了。著者はもと「少女コミック」の編集者。表題作では新人時代、いきなり手塚治虫を担当することになり、手塚最後の少女マンガ誌掲載作品である「虹のプレリュード」の原稿を抑えるため、手塚の会津への家族旅行にまでついていったというエピソードなどが綴られる。「あかね雲残照」では竹宮恵子の「風と木の詩」の担当となったほか、有望新人の担当者となった著者が、若い男性担当とやはり若い女性マンガ家との距離の置き方について悩む様子が描かれる。「こずえを鳴らす風」では仕事に慣れた著者が、マンガ編集者の自己顕示欲について、後輩編集者との葛藤などを通じて苦悩する様子が描かれる。いずれも自分の体験を小説風につづったもので、自分を客観視して描こうとしたのだろう、全て三人称で綴られ、自分のことも「太田は」という風に突き放したような感じで表わしている。とはいえ、大学を卒業したばかりの若い男性と、高卒で上京してきたような女性マンガ家が互いに意識しないでおれないはずもなく、そこらへんの感情が丁寧に描写されていて興味深かった。特に手塚番をしながら担当した女性マンガ家にはかなり惹かれるものがあったようで、関係が疎遠になってから、彼女の自殺を知った時の心情など、青春時代の苦悩がそのまま描かれていたりしてどういう心情でこの場面を綴ったかと思うと読み手も辛くなってしまう。現在は定年を待たずに退職し、隠遁生活、とプロフィールにあるが、老齢となった著者が青春時代の生々しい苦しさをこれだけ書けるというのはたいしたもの。あまり描かれることのない手塚治虫の実父の姿などは貴重な記録かもしれない。「風と木の詩」や「スターレッド」などが連載されていた頃の「少女コミック」を愛読していた方はきっとより興味深く読めるんやないやろうか。

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本所深川ふしぎ草紙 [読書全般]

 少しゆっくり目に起床。昨夜録画した番組「アナザーストーリー・天才バカボン誕生秘話」や、たまっていたドラマ「ブギウギ」などを見る。
 昼食をとるけれど、今ひとつ胃の調子がよろしくない。常に消化不良という感じ。いつもなら間食はしないため、食事時には空腹になっているんやけれど、どうもまだおなかがすいたという感じやないのですね。それでもなんとか昼食をとると、今度は無性に眠くなり、食後、午睡。夕刻起きてスマホをいじったり読書をしたり。夕食も軽めにしておく。今日は節分なんで福豆を食べるけれど、61個も腹には入らんので6粒で60個に換えておく。まあ縁起物なんやから気持ちの問題。
 夕食後も寝床で読書。明日あたりもう少し体調がよくなってくれへんと、明後日からの3連勤がまたきついものになるなあ。
 宮部みゆき「本所深川ふしぎ草紙」(新潮文庫)読了。作者初期の時代小説集。「深川七不思議」を題材に取り、7編の人間模様をミステリ仕立てで描く。通しで登場するのは回向院の茂七親分。「初ものがたり」では主役を演じることになる親分の初登場シリーズということになる。いずれも女性が主として登場し、なんとも切ないほろ苦い後味を残すものが中心。決して事件解決万々歳にならないのは初期からのものやったんやね。本書では幼い頃の約束をころに残していた男と、そんなことをすっかり忘れていた女の話や、優しくしてくれた継母の正体が父を殺害しようとしていた女盗賊であることを知った少女の衝撃。事故で娘を亡くし精神に異常をきたした女将の偽の娘役をさせられる女性が知った狂気の真相など、人の心の闇を「七不思議」に見立てている。それでいて読後感が嫌なものにならないのは、書く短編の主人公たちに対する作者の視線が常に暖かいものだからやろう。ほんまはものすごく残酷な結末やったとしても、「切なさ」にされていくあたりがデビュー当時から持つ作者の力量の確かさなんやと思う。すっかり宮部時代小説にはまった私はもう既に何冊か読もうとキープしているのです。他にも読みたい本は山とあるのにねえ。

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粉末式点鼻薬 [日常生活]

 今日も一日倦怠感は取れず。午前中は録画した番組をせっせと見たり少しだけ本をょんだりして、昼食後は午睡。夕刻目覚めると、妻は日帰り帰省中。やはり鼻の具合がよろしくなかったんで、逡巡しながらも駅前の耳鼻科に行く決心がついて(たいそうな)、着替えて出かける。駅前までいって、診療してもらう。少しばかり蓄膿が出かかっている、とのこと。今ずっと服用している鼻炎薬などとの飲み合わせの関係で蓄膿の薬を処方しにくいとのことで、点鼻薬を処方してもらう。
 これまで処方してもろうていた点鼻薬やと、液体で何度も鼻に噴霧するとかえって鼻がびしゃびしゃになって嫌やったけれど、今日処方してもろうたのは粉末式。1日1回の噴霧のみ。帰宅してからやってみたけれど、鼻に刺激がなくて助かる。これならすぐに鼻をかんでせっかくの薬が無駄になることもない。いろいろと製薬会社も工夫しているんやなあと、当たり前のことに感心していた。
 妻が帰宅し、夕食。サンテレビ「熱血! タイガース党」を見る。沖縄キャンプレポートを見る。いよいよ球春近し、か。「アレンパ」におおいに期待できそう。
 食後、しばらく妻とおしゃべりし、寝床に横になる。ちょっと駅前まで行っただけやのに、無性に疲れた。まだ本調子には程遠いみたいです。

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文明交錯 [SF]

 今日から2月。今日は定休日。昨日同様に倦怠感。それでもちゃんと朝は起きて午前中は録画した番組をしっかりと見ているんやからなあ。ただ、内容が頭の中に入っているか素通りしているか。もう限界が来たので、昼前に少し寝て、昼食をとってからまた午睡。
 目覚めれば外はもう暗い。スマホをいじったりしてから少し読書。夕食後、続きを読んでしまう。半日寝たら少しはましになったものの、倦怠感は続く。鼻の具合も今ひとつ。明日は外に出られるようやったら耳鼻科にでも行くか。
 ローラン・ビネ/橘明美・訳「文明交錯」(東京創元社)読了。若い頃は書評の仕事として毎月嫌になるほど歴史改変小説(特に架空戦記)を読んでいた。実際嫌になった。一部の作家を除いて、ほとんどが歴史を改変して遊んでいるだけで、それが例えば何か大きなテーマを持っているとか、そういうのはなかった。本書は久々に歴史改変小説を読んでみたくなって手に取ったものなんやけれど、文明批評、あるいは人間そのものへの批評と、壮大な遊び心にあふれた逸品。インカ帝国がスペインを征服し、インカとアステカの王がヨーロッパを舞台に戦うたりする。なんでそんな歴史が改変されたか、第一部ではその遠因となった出来事が描かれ、第二部では遠征が失敗したコロンブスの航海日誌の断片が公開され、そして第三部ではインカ皇帝のアタワルパが兄との抗争に敗れてスペインにたどり着き、そこでスペインを征服し、ヨーロッパに勢力を築き、やはりヨーロッパに攻めてきたアステカと闘い命を落とすまでの年代記が綴られる。第四部ではセルバンテスを主人公にし、その後のヨーロッパの様子を活写する。綿密に練られた設定といい、史実の裏返し方といい、全体の構成といい、歴史改変小説としては文句のつけようがない。歴史改変小説、というより、「偽志」という感じの凝った作り。いや、参りました。書評を書いていた時に本書に出会うていたら、もうベタ褒めに褒めまくっていたんやないか。
 文庫化を待ってられずにハードカバーで読んだだけのことはあった。文庫化された時にはぜひお読みいただきたい。むろん今すぐ読んでいただいた方がええんですけれど、ハードカバーの本はそれが薦めた相手の好みと合わなんだ時に生じるリスクが大きく、全ての方に今読めすぐ読めとは書きにくいのです。

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