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星系出雲の兵站-遠征-5 [SF]

 今日は出勤日。午前中はどんより。午後から降雨。気温はかなり高く、少し動いただけで汗だく。スケジュールぱんぱんの月曜日にこんな気候やとよけいにきつい。とはいえ、今年度最後の授業というクラスもあり、いろいろな意味で苦しみつつも新たな環境でこれまで経験したことのないスタイルで授業をし続けてきたというのはかなり勉強にはなった。明日と明後日ですべての授業が終わる。とりあえず来年度も再任用の勤務は続けられると府教委からの通達もあったことやし、できたら来年度も引き続き坂道の学校で仕事をしたい。今年度戸惑いつつ続けた実践を来年度こそきちっとやりとげたいしね。
 少しばかり残業をし、帰路、新しい靴下を買うたり、まだ左肩が張っているので肩凝り用に膏薬を買うてみたり。よたよたしつつ帰宅。すぐに寝床にどぶさる。スマホをいじったりしてから夕食。食後もスマホをいじったりして過ごす。一気に電池が減って、充電したらすぐに満杯近くになり、しばらくしたらまた一気に電気を食い……とスマホのバッテリーが不安定。やはりバッテリーを交換した方がええんかな。
 林譲治「星系出雲の兵站-遠征-5」(ハヤカワ文庫JA)読了。9冊に渡るシリーズの完結編。侵略者ガイアスの正体が明らかになる。生態系も思考も文化も全く人間には理解できない相手とのコミュニケーションというテーマがシリーズ全体を貫いており、最終巻である本書が完結しても、本当の意味でのコミュニケーションは取れないままガイアスを放逐していく。シリーズの主役はタオ迫水から烏丸司令官に移った感があるけれど、それが気にならんくらい烏丸司令官の個性が際立っていったのは事実。林さんもシリーズを書き継いでいくうちに烏丸という人物の個性に魅了されていったのか。あまり登場人物の個性を際立たせることのなかったこのシリーズで、一人異彩を放っている。
 生物の生命力の強さというものをガイアスという存在を設定することで示す一方、人類文明が危ういバランスのもとに成立していることを気づかせてくれる。確かに日本SF大賞をとっただけのことはある。ただ、文章は決して読みやすくないので、つるつるページをめくりたいというようなタイプの人は焦れてしまうかもしれんけれど、そこをひと踏ん張りして完結まで読めば、林さんのアイデアをいっぱいに詰めこんだ作品の魅力もわかってもらえると思う。さて、ちょっと間をあけて、林さんの次のシリーズに取りかかるとするか。

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30年ぶりの邂逅 [日常生活]

 今日は「たちよみの会」例会。毎月来てくれる古参会員Y氏は所用にて不参加。そやけど、初期の会員のH氏がなんと約30年ぶりに参加してくれはった。地理的に離れたことと、バンド活動などに軸足を移さはったことで、長らくご無沙汰やった。ずっと年賀状のお付き合いは続けていたんでお元気そうやということはわかっていたけれど、私と同世代のアラ還。しかし、昔と変わらず若々しい。毎日こまごまと文章を書いているよりも、エレキギターを弾いている方がいつまでも若くいられるのかもしれません。
 約30年ぶりということで、積もる話もたっぷりとあり、また近況などもお互いに教え合ったりと、2時間の予定が3時間になりました。いや、でもやっぱりこうやって続けていると、思い出して「まだやってるやろうか」と顔を出してもらえる。ひたすら毎月続けてきたかいがあるというものです。嬉しいなあ。
 帰宅後は読書など。夕食後、読書の続き。持ち帰りの仕事もやってしまう。
 左肩はまだ痛い。寝るとき左肩を下にする癖があるけれど、その度に痛くて目覚め、ぐっすり寝ることができなんだ。寝違えでもしたのかなあ。

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左肩に違和感 [日常生活]

 昨日の夜から左肩が凝って、痛いというのか力が入らんというのか、とにかく変な感じ。一晩寝たら治るかと思うたけど、今日一日ずっと肩のあたりの違和感は変わらず。こういう時はどうしたらええのか。医者に行くにしても何科の医者に診て貰うたらええのか。単に肩が凝ってるだけなんか、何か菌でも入って炎症でも起こしているのか。発熱はないから、菌による炎症というわけでもないように思うんやけれど。
 今日は夕方に毎月行っている血圧を見て貰うている内科で話をしたけれど、するっと聞き流されてしもうたから、内科とは関係なさそう。
 午前中はゴロ寝しながらテレビを見ていて、午後は医者に行くまで少し午睡。
 帰宅後も寝床でスマホをいじったり読書したりしていた。だらだら過ごしているからいかんのか。月曜になって仕事を再開したらちょっとはましになるのかな。
 どちらにしても倦怠感が一日取れず、夕食後、本を読んでいたら無性に眠くなってきた。やっぱりどこか具合が悪いのかなあ。一応倦怠感についても内科で話したけれど、とりあえず血液検査はしてもらうことになった。なんか具合が悪かったら、火曜以降に電話があるとのこと。何もないことを祈るばかり。
 今も左肩の違和感は取れず。今晩寝て明朝すっきりしていたらええんやけれどね。

 明日、2月18日は「たちよみの会」例会の予定です。インフルエンザなどの感染症があちこちで増えておりますので、今月も13:00~15:00の短縮バージョンで行います。ご参加お待ちしています。

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田淵幸一と阪神タイガース [プロ野球]

 今日は定休日。午前中は昨夜録画した番組を見て過ごしたあと、先日買うてまだ読んでなかった「ベースボールマガジン 田淵幸一と阪神タイガース」を読む。ちょうど私がタイガースのファンになりはじめた頃の時期を扱うていて、非常に懐かしく読んだ。江夏と田淵の黄金バッテリー、勝負強かった池田純一、若トラと呼ばれていた頃の掛布、巧打巧手の名手藤田平、サブマリンの上田二朗、快速球の古沢、ファイトあふれるラインバック、赤鬼ブリーデン……当時の記憶は鮮烈に残っている。あれだけの選手がそろうていて、なんでジャイアンツに優勝を許していたんかというメンバー。どうしてもタイガースの黄金時代というと1985年の日本一がよく語られるけれど、江夏と田淵がスーパースターとして活躍していた時代はあまり語られん。当時の選手インタビューで、あの1973年、あと1勝で優勝を逃した年、あの年に優勝していたら江夏も田淵もトレードで他のチームに行くようなことはなかったかもしれんという一言がついてまわる。まだファンになりたてで、このメンバーならすぐにまた優勝のチャンスはめぐってくると子ども心に思うていた。そのチャンスは結局めぐってこず、江夏はホークスに、田淵はライオンズに……。やはり優勝はしておかんと、どんなに素晴らしいチームでもそれが語り継がれるということはないんやなあ。甲子園で田淵の美しいホームランをじかに見ていたオールドファンとしては、この特集はほんまに懐かしくも嬉しい企画やった。レギュラーメンバーの個性の強さで言えば、昨季の優勝メンバーがかすんでしまうくらいやと思うのに。でも、後世語り継がれるのは優勝した昨季のメンバーについて、なんやろう。勝負の世界というのはそういうものなんです。「敗者の美学」なんて言うても、それは負け犬の遠吠えにすぎないと一蹴されてしまうようなもんでしかない。
 昼食後、午睡。夕刻起きてきてスマホをいじったりしていたらまた少しうとうとしてしまう。また急に冷え込み始めたので、自律神経が迷走し始めたか。
 夕食時、サンテレビ「熱血!タイガース党」を見る。キャンプレポートでは中田良弘さんによる「ブルペンチェック」が楽しい。今季も充実した投手陣がしっかりと抑えてくれるやろう。後年語り継がれる層の厚い投手陣であることは間違いない。
 その後はまた寝床でしばらく読書など。
 結局持ち帰りのお仕事は手つかず。どうも自宅に学校のお仕事を持ちこむというようなことはでけへんなあ。

 2月18日は「たちよみの会」例会の予定です。インフルエンザなどの感染症があちこちで増えておりますので、今月も13:00~15:00の短縮バージョンで行います。ご参加お待ちしています。

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来月が忙しい [日常生活]

 今日は定休日。朝から曇り空で一日暖かい。いつもよりもゆっくり目覚める。体がそれだけだるいんやろう。午前中は例によってテレビの前に釘づけ。昼食後は少し本を読んだりスマホをいじったりしてから遅めに午睡。
 夕刻目覚めてスマホをいじったりして過ごす。夕食後もそんな感じ。実は仕事を少し持ち帰ったりしているんやけれど、そんな気には全くならず。
 お山の学校はそろそろ前期日程の入試準備であったり学年末考査であったりとばたばたしているんやろうな。実は私は昨年度までの21年間、ずっと前期日程の入試やったんで、2月は非常に忙しく、3月は比較的ゆったり過ごすという感じやった。今年度から入試は後期日程なんで、3月になってからむやみやたらと忙しくなる。入試期間中は定休日も出勤し、どこかで振り替え休日をとることになる。それをどこでとれるのか、まだシミュレーションをしてへんのでなんともいわれんけれど、来年度の人事がらみで休めなんだりする日もあろう。振り替え休日ではなく日当が出るんやったらかえってその方が気が楽かもしれん。
 今から年度末までのスケジュールを練っておかねばならんけれど、出勤の具体的なイメージがわいてこないのは転勤初年度やから仕方ない。とりあえず今できることをぼちぼちとするしかないのですなあ。

 2月18日は「たちよみの会」例会の予定です。インフルエンザなどの感染症があちこちで増えておりますので、今月も13:00~15:00の短縮バージョンで行います。ご参加お待ちしています。

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SDGsは手遅れ? [日常生活]

 本日も出勤日。とにかく温い。ちょっと油断すると汗だくになる。今は授業で上島珈琲の提供してくれているSDGsに関する教材を使用した学習をしているんやけれど、今さら「持続可能な世界」なんて言うても手遅れなんやないかと思うてしまう。もっともそんな本音は胸のうちにしまい、「私たちにできることは何か考えよう」と指導していたりする。とはいえ、我々のようなものにできることは限られているわけで、私の場合は「教育の普及」を職業として実践するしかないのであります。まあそやからというて今から海外青年協力隊員になるなんて気力も体力もないので、目の前にいる生徒たちに少しでも教科書にとどまらない幅広いものの見方をしてもらえるように教材を工夫するしかないんやけれどね。
 空き時間はひたすら事務作業。まあ割とさくさく進む。とはいえ、ここ数日の気温上昇で自律神経が迷子になってしまいあっちへ行っては頭を打ち、こっちへ行ってはこけ、というような感じで体がだるくてだるくて仕方ない。定時に退出し、帰宅したあとは寝床にどぶさってスマホをいじったりして過ごす。
 今日は聖バレンタインの日。夕食後、妻が買うてきてくれたチョコレートケーキを食し、幸福感に浸り、また寝床でどぶさってたらうとうとしてしまう。ちょっとくらい読書をと思うていたけれど、とてもとても。
 明日は定休日。天気は下り坂みたい。家に引きこもって自律神経を落ち着かせるしかないか。

 2月18日は「たちよみの会」例会の予定です。インフルエンザなどの感染症があちこちで増えておりますので、今月も13:00~15:00の短縮バージョンで行います。ご参加お待ちしています。

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星系出雲の兵站-遠征-4 [SF]

 本日は出勤日。気温が急にあがったので、ダウンパーカーからジャンパーとマフラーに出で立ちも薄手に。新聞休刊日なので出かける前の準備も早く進み、早めに出立。コンビニで日刊スポーツの即売版を買う。一面は育成ドラフトの新人福島の快足ぶり。他紙を見たら、佐藤輝のホームランが一面。ま、普通はそうなるわな。とことん日刊スポーツは他紙とは違う紙面構成で勝負を賭けているという感じやね。
 火曜日の時間割なんで、比較的楽な日程。空き時間は事務作業に専念。成績の計算表に数値を入力したり、あれこれ。とにかく締め切りまでに事務作業を完遂させられるようにという感じで仕事を進め、定時に退出。帰路、コンビニで大相撲春場所のチケットを発券して貰う。これで安心して3月を迎えられるというもの。
 帰宅後はスマホをいじったり読書をしたり。夕食後も読書の続き。ちょっと眠くてうとうとしかけたけれど、気力を振り絞って読書の続き。明日出勤すればまた定休日。なんか休みが多いねえ。
 林譲治「星系出雲の兵站-遠征-4」(ハヤカワ文庫JA)読了。前巻を読んだのがなんと4年前。こんなに間が空いたのは特に理由はないけれど、以前日記に書いた感想を読み直してから読み始めた。その間に林さんの別なシリーズが2つも完結し、本シリーズは日本SF大賞を受賞している。なんたることか。
 本巻ではとにかく異文化を持つ敵の状況をひたすら調査し、細々とした材料から敵の様子を類推していく。いわば種まきをして最終巻で刈り取ろう、ということやろう。例えば敵の占領している小惑星の生態系、あるいは攻撃してきた敵の装備から兵力を類推したり、交信した内容から敵の組織を類推したりという描写が積み重ねられている。林さんはとにかくアイデアを次々と手品のように出す人なんで、敵の正体などはすべて設計ずみやろう。その上でヒントを小出しにし、それをもとに登場人物たちをミスリードさせたりしていくんやから、手がこんでいる。俯瞰でものを見ている烏丸司令官、その場その場で対処したがる者や、じっくりと腰を落ち着けて対処する者など、立場ごとに敵に対する姿勢を変えることによって組織というものの持つ弱点も浮き彫りにしていく。ただ、その分説明部分が長いので、その説明を楽しめるか否かで本書の読み方も変わっていくんやろうなあ。ともかく材料は揃うた。あとは残り1冊で広げた風呂敷をどうたたんでいくか、ですね。引き続き最終巻も読んでしまわんと。次のシリーズもまとめて読んだ方が面白そうや。

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岡田監督怒ッカーン [新聞]

 今日は振り替え休日。午前中はテレビを友とし、少し読書をしてから昼食後は午睡。
 夕刻起き、結局チケット発券にはいかず、スマホをいじったり本を読んだりして過ごす。
 大阪版の日刊スポーツはタイガースの紅白戦の記事でいっぱい。キャンプ中の練習用の試合やというのに「今季“初安打”は佐藤輝」とか「今季“初アーチ”はミエセス」とか公式記録でもないのにあおっている。一面は「岡田監督、湯浅に怒ッカーン」とあるから直接叱責したんかと思うたけれど、写真を見たら湯浅投手が打たれて苦笑いをしているだけ。どうやら記者の囲み取材で「湯浅はまだまだよ」というようなことを言うたのを拡大して一面にしたということらしい。そんなのを一面にして新聞が売れるんかなあ。それよりも前川選手が4安打したのとか、ミエセス選手のホームランとか、景気のいい記事を一面に持っていった方が売れるやろうに。今日は宅配の日刊スポーツしか見てへんから、サンスポやデイリーやスポニチがどんな一面やったかは知らん。ネットで探せばわかるんやけれど、そんなことまでしようとは思わんのです。
 キャンプインまでの間も一面には苦労していたけれど、やはり対外試合が始まらんとなかなかこれという一面は作りにくいということかなあ。それでもまるで岡田監督が怒りで興奮していたような書き方はあまりにもオーバー過ぎて嘘臭い。おそらく他紙はもっと景気のいい一面にしているやろう。果たして駅売店やコンビニでは日刊スポーツの売れ行きはどうやったのか、なんて心配する必要はないか。

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知将 岡田彰布 [読書全般]

 今日は建国記念の日。例によって産経新聞の社説(主張)は「愛国心」を強調する文章を掲載してます。神武東征って、解釈次第では朝鮮半島から敗北してきた人々が日本列島にやってきて、もともと住んでいた人たちを征服して王朝をたてた、ということにもなる。つまり産経新聞は解釈次第では侵略者のたてた王朝をあがめる反日主義を社説とする新聞、と読めなくもない。文献に頼った「愛国心」なんてそんなものです。自然や文化、風土を愛するという意味での「愛国心」なら私にもあるけれど、「国家」を愛することを強要されたくはないなあ。
 それはそれとして、今日も今日とてテレビと布団の日々。春場所のチケットを発券して貰おうと思うていたけれど、明日でもええか。
 友人とLINEでクラシックについて楽しくやりとり。長い間顔を合わせてへんけれど、クラオタの雑談をする相手がいてへんので、昔毎週末通っていたクラシックファンの集うスナック「ショパン」を思い出す。
 そんなことをしながら、夕食後は読書。
 内田雅也「知将 岡田彰布」(ビジネス社)読了。著者はスポーツニッポンの編集委員で、私とは同い年。野球に関する連載コラム「内田雅也の追球」は読書家でもある著者の深い洞察で読ませる。できたら「追球」をまとめたものも出してもらいたいけれど、本書は書き下ろしの岡田監督論。岡田監督の口から出た言葉をとりあげ、そこから話を広げていく。タイガースを長年追い続けてきた著者ならではの深い洞察が本書にもよくあらわれていて、単なる優勝便乗本やないと思わせる。それやったらもっと早いタイミングで出版しているはず。それが年を越してからの出版になったということは、著者がじっくりと「岡田彰布」という野球人について考察していたからやと思う。少しばかり岡田びいきが過ぎるという気もするけれど、優勝のご祝儀ということでの出版なんやろうからそこは割り引いて読んだ方がええやろう。とはいえ、岡田監督の「普通にやれ」「負けてもええよ」「みんなで」「現場が一番よ」などの言葉から野球という競技の妙味を引き出していく筆致には、著者のファンとしてはこたえられん一冊になっている。関係者にインタビューして手記のようにまとめただけの便乗本とは一味違う「優勝記念本」ですねえ。

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流浪地球 [SF]

 午前中、テレビを見ていたら、スマホにしかけていたアラームが鳴る。すぐに「チケット大相撲」のサイトに接続。春場所のチケット確保を試みる。しかし回線が混んでいてなかなかつながらん。やっと接続したチャンスを逃さず、13日目の椅子席を購入。これで当日券を求めて朝早くから並んだりせんですみます。明日からコンビニで発券できるので、すぐにチケットにしてしまおう。なんか、このチケット確保で今日の仕事はお終いみたいな感じになった。
 昼食後、午睡してから、夕刻スマホをいじったり読書をしたり。夕食後も読書。
 劉慈欣/大森望、古市雅子・訳「流浪地球」(角川文庫)読了。私はまだ同じ著者の「三体」も読んでへんのです。文庫化されるのを待ってから、と思うたら、角川から出ていた短編集が早くも文庫化。角川文庫は文庫化するのが早いなあ。それはともかく、クラークの「太陽系最後の日」を思い出させる「流浪地球」、同じ設定で全く違う話に展開させた「ミクロ紀元」、星系一つを飲みこんでしまう侵略者の意外な正体を描く「呑食者」、コンピュータウイルスが一つの町を壊滅させるドタバタ劇を描く「呪い5.0」、人工太陽プロジェクトに挑む者たちの生き方が印象的な「中国太陽」、異色のファーストコンタクトものである「山」を収録。
 いずれもなんか懐かしい雰囲気を漂わせている。クラークやアシモフの初期短編みたいな匂いを感じるのです。未来に向かう、前向きな気分というのか、決して絶望したりバッドエンドにはならない。アイデアのスケールは大きいのに、最終的には人間のスケールに落ち着くというところとか、今の日本SFではとても書き手のいないタイプの作品ばかり。中国はSF青年期なんでしょうね。ジャンルとしての未来を感じる。そういうところが老年期に入ろうとしているSF先進国から見たら逆に新鮮に感じられるんやないかと思う。こういう感覚、確かに久しぶりやもんなあ。いずれもそういう意味では非常に新鮮で楽しく読ませてくれる。やはり「三体」も文庫化を待たずに読むべきか。いやいやここまで我慢したんやから、文庫化を待つぞ。角川文庫ではもう1冊分化されている短編集があるので、そちらも楽しみ。

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