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雲霧仁左衛門 [読書全般]

 大相撲小言場所「平成三十年初場所展望~土俵外の雑音をかき消す場所に~」 を更新しました。

 今日は月例の京都の医者行き。寒いのに、阪急の快速特急「京とれいん」には海外からの観光客とおぼしき人々が多数乗っておりました。はて、紅葉の季節でもなし花見の季節でもなし。国内の観光客は見ごろを待ってやってくるけれど、海外の人たちには関係ないのかな。休暇のとれる時期が今やということ、なのかも。
 車中で池波正太郎「雲霧仁左衛門」(新潮文庫)を読了。かなり分厚くしかも上下2冊というのに、一気に読んでしもうた。おそらく作者の一番油の乗っている時期に書かれたものやないかと思う。盗賊改メと盗賊一味の息詰まる攻防に加え、他の盗賊一味とのかかわりや、狙われた店の内のもめごとなどを少しだけからませている。ただ、読ませどころはやはり雲霧一味と盗賊改メの戦いやね。派手な捕物ではなく、尻尾をつかまれまいとする雲霧一味と、盗みを防ごうと探索する役人たちの駆け引きが、
「手に汗を握らせる」
 のである。
 鬼平のシリーズとしての面白さとはまた違う、単発ならではの、いわば一発勝負の面白さというものがある。高校時代に仲代達矢と先々代松本幸四郎の主演で映画化されているものを京都一乗寺の「京一会館」で見たことがあるけれど、なんかその時の印象とだいぶ違う。解説では映画版をぼろくそにけなしているけれどね。もういちど映画版を確認したくなった。35年以上前に見たきりなんで、記憶もおぼろげであることやしね。
 中井貴一のドラマ版で見た妻は面白いというていた。そちらも時間があれば見てみたいところではあるけれど。
 帰宅して午睡。寒い日の外出はやっぱり疲れるね。

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