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大日本病 [読書全般]

 昨晩から布団の毛布が変わった。一昨日まではずっと秋仕様でタオルケットを毛布代わりに使うていたんやけれど、妻が薄手の綿毛布に入れ替えてくれた。効果はてきめん。夜中や明け方にはばかりに行きたくなることもなく、朝、平日ならお山の学校に行く電車の終着駅につく時間くらいまでぐっすりと眠れた。毛布一枚でこうも劇的に変わるもんですかね。びっくりした。
 今日は月例の京都の医者行き。行楽シーズンではあるけれど、行きは京都行きの快速特急「京とれいん」で座れたし、帰路の特急も途中から座ることがでけた。それでも帰宅してすぐに午睡。3時間くらい寝たら自然に目覚めた。昨晩どれだけええ睡眠が取れたかということやろうね。
 夜は録画のたまっていた「題名のない音楽会」を2本ほど見たり、アニメを見たり。今晩も今朝のように快適な目覚めをしたいものです。
 山崎雅弘「[増補版]戦前回帰 『大日本病』の再発」(朝日文庫)読了。太平洋戦争は軍国主義ではなく、国家神道による宗教国家になっていたため、夜郎自大の日本礼讃がはびこったり、国民の人命が軽んじられたりしたという観点に立って、これを「大日本病」と著者は名付ける。その観点から太平洋戦争時の国家や国民の問題点を分析し、そして第二次安倍政権成立後、「大日本病」が再発していると警鐘を鳴らす。閣僚が「教育勅語」を礼賛し、それに対して総理は否定も肯定もしないという形で容認する。個人よりも国家を重視する改憲案を与党として提示する。そしてそれらに対して大手メディアは非難できない状態にある。日本礼讃のテレビ番組や特定の国家を貶める書籍が幅をきかせる。これら現在進行形の事象を「大日本病」という観点から「戦前回帰」ではないかと訴える。
 こういった論説がちゃんと出版できている今はまだ、戦前回帰というところまではいってへんのやろうと思いつつも、じわじわと「大日本病」が進行しつつあるんやないかと、読みながら同感した。もっとも、総理が自覚的に病状を進行させているのかどうか、それは私には疑問ではあるけれど。彼は自分をほめてくれる人たちの喜ぶようにしているだけの幼稚な行動原理で動いているんやないかと常々思うているので。そして、その無自覚さゆえにこの「大日本病」の進行はより恐ろしいものになっているんやないかと考えさせられた次第。

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