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愛と欲望の三国志 [読書全般]

 今日は一気に涼しくなり、建物の外に出ると肌寒いくらい。そやけど仕事部屋はまだなんかもやーっと残暑。過ごしやすくなって体が動くかというとそうでもなく、逆にホメオスタシスなるものが驚いたかなんかして超低速モードでしか仕事ができません。それでも今日は定時に退散。今週初めて定時に帰れたよ。
 帰路、内科医に寄る。鼻ポンプのデータなどを見てもらいつつ、治療は継続。定時に帰っても医者に寄ったからやっぱり帰りは遅くなってます。
 帰宅後、例によって相撲中継を見、プロ野球中継を見る。見始めたのが遅いから、見終わるのも遅い。相撲は鶴竜に土がつき、勝ちっ放しは貴景勝と隠岐の海だけに。幕下ではもと大関の照ノ富士が3連勝。場所ごとに体の張りが戻りつつあり、相撲に力強さが戻ってきている。初場所くらいには十両に戻ることもできるんと違うやろうか。今場所は貴景勝の大関復帰と照ノ富士の相撲に注目という感じやね。
 箱崎みどり「愛と欲望の三国志」(講談社現代新書)読了。著者はニッポン放送のアナウンサー。ただし、大学院での研究対象は三国志という。本書ではまず著者からみた三国志の魅力が語られ、ブックガイドがある。ここまではいわば「つかみ」ですね。その後は日本に三国志が入ってきたのはいつごろからかという考察が始まり、日本における三国志の受容史をたどる。特に江戸時代は「通俗三国志」という訳本に人気が出て、歌舞伎、文楽、戯作、駿がに至るまでそのパロディや翻案が次々と人気を博する事態となる。明治以降は諸葛孔明が忠義の人として国定教科書にとりあげられるようになり、昭和に入り日中戦争がはじまると、吉川英治らによって「中国を知るためのテキスト」としてさまざまな三国志が出版されるようになる。孔明が偉人伝のシリーズに多く入ったりなんかもする。現代とは全く違う読まれ方をしているのですね。ページ数の都合などからかいささか概要だけで終わっているという感じはしなくもないけれど、とにかく著者の三国志への愛情がどかんと詰まった一冊。アナウンサーの仕事と子育てをしながらこれだけのものを書いたんやからたいしたものです。タイトルの意味は、これは読んでみないとわからんのでここには書きません。三国志の研究本は数あれど、こういう切り口のものはたぶんほとんどないんやないかな。そういう意味では貴重な一冊ですね。

 9月15日(日)は、「たちよみの会」例会です。多数のご参加をお待ちしています。

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