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醜聞の作法 [読書全般]

 早朝に起床して、昨夜録画した深夜アニメをがしがしと見、「プリキュア」「ライダー」「戦隊」の日曜朝のセットを見てから出かける。
 今日は「たちよみの会」の例会。古参Y氏とムック「相撲ファン」を見ながら相撲の話ばかりしていた。「丸善」で新書やマーガレット・ミラーのミステリを買いこみ、「ぼてぢゅう」で夕食。食後、帰阪。
 帰宅して相撲中継の録画を見る。貴景勝と遠藤、正代が1敗を守る。遠藤と炎鵬の相撲がとにかく見ごたえがあった。前さばきの応酬から、遠藤をつかまえた炎鵬がしっかり押し出す。業師が持てる力を出し切っての相撲はほんまにおもしろい。
 それから自宅に届いていた外付けハードディスクを新たにHDDレコーダに接続し、セットアップ。これで今晩の深夜アニメは安心して録画できる。
 佐藤亜紀「醜聞の作法」(講談社文庫)読了。前から読もうとキープしていたのをやっと読めた。舞台はルイ15世治世下のパリ。腕はあるのに人がよくて便利使いされている弁護士が、さる貴族の婦人の依頼で地下出版のゴシップ冊子を執筆し、これが民衆の間で噂となる。その噂が現実を動かしていく様子を、書簡形式で描きだす。弁護士はただ言われるままに書くのが嫌になり、依頼者に無断で依頼内容とは違うものを書き始め、追われる身に。とかく民衆が下衆なゴシップが大好きなのは、現代も変わらない。そこらあたりの本質を近世フランスを舞台にすることで浮き彫りにしていく。どちらかというと読みにくい文章を書く人という印象があったけれど、本書は非常に楽しくするすると読めた。コミカルに進む物語に隠された棘と毒が爽快。歴史に対する造詣の深さが、物語にリアリティを持たせている。この民衆を動かしたゴシップが、沸点に達した時にフランス革命が起こるわけですね。歴史にくわしくない人でも大丈夫。これこそ教科書では学べない歴史の裏面でありますね。

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t-kita

遠藤と炎鵬の勝敗を逆に書いていたので修正しておきました。いや、お恥ずかしい。
by t-kita (2020-01-20 06:50) 

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