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重度障碍児にドキリ [教育]

 知的障碍のある生徒に授業をしていると、時にこちらがドキリとさせられる言葉が返ってくることがある。特に障碍の重い生徒の言葉でそれが多い。
 いろいろな仕事を紹介した子ども向けのビデオを見せて、そこから自分の考えを言わせたり、メモをとらせたりしているんやけれど、寿司屋のところである生徒に「どんなお寿司が好き?」と問いかけたら「スシロー!」と返ってきた。回転寿司ではどんなネタがうまいとかそういうのは関係ないとでも言わんばかりに。
 イルカショーのお姉さんのビデオを見せたら、「サメがイルカ食べる。きゃー怖い」と返ってきた。そら怖い。そんなイルカショーは見たくないぞ、私は。そやけど、見世物というのはつまりそういうようなものだといわれているみたいや。
 郵便局員のビデオを見せた。メモをとっているのを見てびっくり。他の生徒が「ゆうびんやさん」などとメモしているのに対し、その生徒は一文字「〒」。一文字ですべてを表現しているやないか。こざかしく理屈でしゃべる教師に本質は一言で表現できると突きつけているように。
 私は障碍児教育こそが教育の原点であると思うているんやけれど、今日もそれを強く実感させられたのでありました。

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