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困難な成熟 [読書全般]

 本日も猛暑日。仕事は休み、休養に徹する。というても熱帯夜で寝苦しかったんか、営業日の30分前に目覚め、いつもの朝のように深夜に録画したアニメを見て過ごしているんやから。朝食後、寝不足やったんやろう睡魔に襲われて再び寝床に。午前中は熟睡。昼食後は扇風機にあたりながら録画したアニメを見たり、読書をしたり。
 ニュースでは大阪市長が「全国学力テストで政令市最低だったので、対策を講じたい」と言うていた。夜、ネットにつないで新聞のサイトを見ていたら、「結果は教員のボーナスに反映させる」と言うてるそうな。教員がさぼってるから子どもの成績が低いというてるわけか。
 全国でも最下位やった沖縄の「琉球新報」の本日の社説より引用しておく。
「学力テストの結果は、家庭の経済状況、さらには、親の労働環境を映し出しているといえる。貧困を克服するために、親の働き方改革をはじめ、あらゆる方策を講じる必要がある」「一斉テストの本来の目的は教師の指導方法、授業の改善に役立てることにある。学校、都道府県の競争や序列化を招くなら本末転倒だ。児童生徒の健やかな成長のために適切に活用したい」「正答率だけに目を向けるのではなく、背景にある本質部分を見落としてはならない」
 私の言いたいことをそのまま書いてくれたはる。これは奨学金担当である私の実感でもあるのです。大阪市長も背景にある本質部分を見落としてはならんぞ。
 内田樹「困難な成熟」(夜間飛行)読了。若い編集者が独立して作った出版社のメールマガジンで、その編集者が質問した「責任を取るとはどういうことでしょうか」「フェアネス(公平・公正)とはどういうことでしょうか」「働くとはどういうことでしょうか」「人生は運と努力、いずれによって決まるのでしょうか」「いったいどういう人が大人なのでしょうか」というような本質的な質問に内田さんがていねいに答えている。私はこれまで割と内田さんの本は読んできているので、本書に書かれている内容の多くはそのまとめみたいなものになっている。ならば、読まんでもええやないかと言われそうやけれど、私は自分の中の物差しがぶれてへんか確かめたい時に内田さんの本や森達也さんの本を読むことにしている。喉もとにひっかかっていたようなことが、すとんと腑に落ちるのです。そして自分なりにいろいろと考えるヒントが随所にちりばめられているのです。本書を読んで腑に落ちない人もいてるんやないかと思う。そういう人とはきっと見えている景色が違うんやろうなあ。

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