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走れメロス [読書全般]

 朝食をとりながらNHKEテレ「100分de名著」を見る。番組開始からずっと欠かさず見ているのです。そのせいで読みたくなったものもあるしね。今月は夏休みの中高生向けに週替わりで「星の王子さま」「ソロモンの指環」「走れメロス」「百人一首」を読み解く。
 今週は「走れメロス」。中学時代に教科書で読んだ時は王様が悪者で困った奴というような読み方をしていたはず。メロスとセリヌンティウスの友情物語、てなとらえ方やったんでしょうか。
 それ以来一度も読み返したことはなかったけれど、今日の番組を見てびっくり。これは王様が主人公の話なのだ、というのですね。国王として庶民を見た時に、その醜い面を見て人間不信に陥った王様が、メロスという若者のおかげで人間不信を解くという話なのだ、と。
 これを見て宿題の感想文を書く中高生に対して、国語の先生はどう反応するのかねえ。それはそれで想像するとおもしろい。
 それよりも驚かされたのはメロスです。とんでもない奴です。自分とは直接関係ない王の暴虐に激怒し、あろうことか暗殺をたくらみ、妹の結婚式に出んならんなどとわがままを言いだし、自分の身代りに親友を人質に差し出す。妹の結婚式に出て宴席で楽しんでいたら、その親友のことなど忘れてしまう。まあなんとか時間までに帰還してまるくおさまるわけですが。それにしても困った人ですよ、メロス君。
 いやあ、どう見ても王様の方が人間としてまともやなあ。人間不信に陥り、人を裏切った者を次々と処刑する。確かにやり過ぎではあるけれど、権力者としては私欲のために恐怖政治をしいているというわけやないもんね。
 今度また時間を作って学校図書館で「走れメロス」をちゃんと読みなおしてみよう。
 本日はまた猛暑。しかもけっこうみっちりと仕事があり、盆休みの間に休めた体を逆に酷使する羽目になってしまいました。ああしんどかった。
 まあ夜はタイガースがきっちりと勝ちパターンを守って連敗を止めたからよしとしましょう。

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