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小公子(土屋京子・訳) [読書全般]

 本日も午前中はテレビを見て過ごす。まる2ヶ月分たまっていた「トロピカる~じゅプリキュア」を第1話から一気に1ヶ月半分見てしまう。還暦前のおっさんが連休中に何をしているのやら。今回のプリキュアは人魚が偉そうにしていたりしてて面白そうです。
 昼前から昼食をはさんでパソコンで遊ぶ。結局持ち帰った仕事はせず。そんなモーレツ教員やないということを実感。若い時ならともかく、この歳になると仕事と休みをきっちり切り分けんとしんどいのですね。
 2時からしばらくラジオでプロ野球中継を聞き、テレビ中継が始まるあたりから軽く午睡。目覚めてから追っかけ再生で見る。今日はカンテレ。幸い得点するところからテレビ中継は始まっていて、試合が長引いても「報道ランナー」の枠を録画予約しておいたので、試合終了まで見られた。夕刻からはだいたい読書。同じ本を訳を変えて3冊続けて読むと、だんだん飽きてきた。「星の王子さま」は毎日読んでても読むたびに新鮮な気持ちで読めたのに。いかに「星の王子さま」が私の当時の心を癒してくれていたかがわかる。
 フランシス・ホジスン・バーネット/土屋京子・訳「小公子」(光文社古典新訳文庫)読了。川端訳が少年少女向けに難しいところは意訳していたり、達意の文章で読みやすくしていたのに対し、本書は原著に忠実な完訳。セドリックが母のことを亡父の呼び方をまねて「最愛のきみ」と呼んだりしているところは川端訳ではただ単に「大好きなお母さん」というように書き改めていたりするのは、子どもが自分の母親をそう呼ぶというのが日本の子どもらはわかりにくいかにやろう。日本の夫婦は子どもができたら互いに「お父さん」」「お母さん」と呼び合うたりしてて、「最愛のきみ」なんて呼び方はしませんもんね。きゃあ恥ずかしい。とはいえ、本書の訳文もこなれていて非常に読みやすい。しかも原著(初刊本のものではない)の挿画や口絵をつけてくれているので、原著の雰囲気がよく伝わってくる。注釈や解説もくわしく、帯にあるように「大人も子供も楽しめる新訳!」というのは決して嘘やなかった。そしてこの訳で、ますます小公子セドリックの無謬性というものや母のエロル夫人の聖母的な部分が際立ってくる。この時点でのバーネットは同時代のオルコットやモンゴメリほど人物造形に深みがないということがわかってきたのでありました。

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