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因業探偵リターンズ [読書全般]

 まだテレビ番組は新年編成なので、前夜に深夜アニメを放送してへん。その間に置いておいた映画を見ることにした。
 市川雷蔵主演の「初春狸御殿」(1959年・大映)という珍品。あの雷蔵が狸御殿で歌い、踊るのでございます。姫君とそっくりの山狸の娘(二役)は若尾文子。薬売りの若狸に勝新太郎。先々代中村鴈治郎が狸御殿の家老、他、菅井一郎、トニー谷、楠トシエといったメンバーが出演。たわいなくもばかばかしく微笑ましい。これ、正月映画として公開されたんやろうなあ。なんとも呑気な気分にさせてくれました。おそらくDVD化もされてへんやろうけれど、ダビングして保存しても二回と見ることもないやろうから、見てそのまま削除。朝食後、「らくごのお時間」で放送された桂米朝「正月丁稚」と五代目桂文枝「軽業講釈」を見る。読書などしてから昼食後に年賀状を出しにいく。元日にいただいた中から、年末に出してなんだ方の分と、妻の分を自宅近くの本局で投函。すぐに帰宅して午睡。夕刻起きてきて、妻と録りためたアニメを何本か見たりして過ごす。
 今日も妻はなかなか起きられなんだけれど、昨日よりも元気になった様子。年をまたいで辛そうにしているのを見るのはこちらも辛かったからね。
 小林泰三「因業探偵リターンズ 新藤礼都の冒険」(光文社文庫)読了。因業というよりは理詰めで人をいたぶるのが好きという感じで、探偵というよりは次々と職を変えるフリーターという感じの新藤礼都が帰ってきた! 今回はミステリーよりもサイコホラー色が強い短編が6本。探偵らしい仕事をするのは「マルチ商法会員」くらいかな。一人称をうまく使うたレトリックが冴えていて、嫌な気分になりつつも楽しく読めた。本格ミステリを期待する方には薦めへんけれど、サディスティックな主人公に登場人物が苦しめられるのを楽しみたい方にはお薦め。どんな読者やねん。

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