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大江戸ミッション・インポッシブル 幽霊船を追え [読書全般]

 今日は完全休養日。深夜アニメを昨日見切れなかった分と昨晩録画した分、まとめて見る。さすがに疲れて少しうとうと。昼食後、きっちりと午睡。少しは疲れも取れたかな。
 夕刻起きてきて録画した大相撲中継を見る。遠藤が先場所の屈辱的な敗戦から学んだか、白鵬に快勝。白鵬が手をつく前に一度突っかけておいて機先を制し、二度目の立ち合いで例によって顔をしばきに来たけれど、一度目の突っかけが頭にあったか力が入ってへん。そこをもぐりこみ、白鵬が執拗に投げにくるところを足をかけてしのぎ、ついに切り返してひっくり返した。そうそう、こうこないと。白鵬が遠藤の相撲を恐れているのは先場所の張り手とエルボーでたたきつぶそうとしたのを見ても明らか。それをようわかった上での理詰めの取り口にしびれたね。
 夕食後は読書。明日から仕事か。両親のことが気になるけれど、そこは気持ちを切り替えんとあかんね。
 山田正紀「大江戸ミッション・インポッシブル 幽霊船を奪え」(講談社文庫)読了。川衆と陸衆の争いに、どくろ大名こと土黯長門守が参入。そこに薩摩藩の英国船との密貿易がからみ、戦いはクライマックスに。川瀬若菜と小雪太夫の失われた記憶の謎が明らかになり、殺しのかまの果たした役割がはっきりしてくる。そして土黯長門守と若菜との最後の対決。次々と新たな事件が起こり、それが過去と現在をつなぐ糸となる。前巻でも感じたけれど、史実とうまくかみ合わせて大法螺を吹く風太郎忍法帖の流れをくむ作品のひとつで、SF味が濃かった「桜花忍法帖」よりも、ずっと風太郎忍法帖に近づいている感じやね。正紀忍法帖の特徴は、登場人物の幼少時にまでさかのぼり因縁を紡ぐところにあると見る。「桜花忍法帖」も、本シリーズの川瀬若菜や小雪太夫、そして幼い殺し屋たちも、陰で動くための術を幼時からしこまれている。大人になってから仕掛人となっていく池波正太郎の闇の仕掛人たちとも違うところやね。エキスパートというのは一朝一夕にして成らずという意識が作者にはあるのかもしれん。本書では要所要所をぼかして描きながら、結末では読み手にそのぼかした部分を想像させるという手法を取っているけれど、ちょっとぼかし過ぎな部分が多く、何か書き急いだ感がある。執筆スケジュールや割り当てられた枚数が予想以上にタイトやったということなのかなあ。できればもっと書きこんでほしかった。2巻という分量はちょっと少ないように思われる。それでもなんとかまとめてしまうところが作者の力量なんやけれど。ファンとしてはもっとたっぷりと読みたかったぞ。

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