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安倍晋三VS.日刊ゲンダイ [読書全般]

 朝から小雨。ただし、傘をさすまでもなし。次第に雲も減り、昼には日がさしてきたりもしていた。ただ、幾分寒い。歩いて汗をかき、冷気で冷え、また汗をかき、冷え……の繰り返し。教室に高校生がぎっしり詰まっていると、それだけで熱気がびんびんくる。
 今日は日程ぱんぱんの月曜日。放課後は生徒に見せられる動画を探したりして過ごし、同僚と打ち合わせなどしてから少し遅めに退出。帰宅した時にはもうへろへろ。それでもすぐに録画した相撲を見る。新入幕の大の里は強いなあ。あの腰の強い琴勝峰を何もさせずに吹っ飛ばした。昨日はやはり緊張していたんやな。大関陣は連勝。照ノ富士が若元春と長い相撲を取り、スタミナ不足を露呈して敗れる。一番危惧された部分が出てしもうた。まあ、明日は速攻を心がけて相撲を取るやろう。その切り替えができるから横綱なんですよね。夕食時も相撲を見、その後は寝床にどぶさってスマホをいじったり本を読んだり。
 週のスタートとしてはまずまず、かな。
 小塚かおる「安倍晋三VS.日刊ゲンダイ」(朝日新書)読了。常に安倍内閣に対して批判の矛先を向けてきた日刊ゲンダイの編集主幹による、安倍内閣に対する総括。いかに安部という総理大臣が何の展望もなく権力維持のためだけにどのようなことをしてきたかを、その時々の日刊ゲンダイの記事などを引用しながら検証する。私は常々なぜ安倍晋三という人物に対して自民党の政治家が唯唯諾諾と従っていたのか不思議に思うていたんやけれど、マスメディアに対して放送法の解釈をねじ曲げて脅迫したり、小選挙区の議員で自分を批判する者に対しては支援を与えず落選させたり、自分に従う者や仲良くする者には優遇したりという手法で権力を強め、権力が確立したらまわりが忖度してくれるのをいいことに「私は何もしていない、まわりが勝手にやっただけ」と責任逃れをしたり。
 まあ、日刊ゲンダイの記者の主観が強く入っているから、よけいに安倍晋三に対してきつくあたっていると言えるわけやけれど、それでも日刊ゲンダイに掲載された識者の言葉を多数引用し、ただ批判のための批判をしていただけではないということも指し示している。そして、これまた政治家としてのビジョンのない岸田文雄が安倍が試みながらもできなかった軍拡などを平然とやってのけ、岸田政権が安倍政権の延長にあることを指摘する。
 長期政権やったら、大きなビジョンを描いてじっくりとその実現に向けて取り組むこともできたはずやのに、場当たり的にスローガンを打ち出し、失敗したら別のスローガンを出して糊塗するという行為を積み重ねての繰り返しで日本の政治を歪めてきた、というのが本書による安倍晋三評。むろん異論のある人もいてるやろう。それはそれでええと思う。私は安倍晋三がなぜ長期政権を維持できたかという事に対する得心の行く理由が書かれているというところで、本書を評価したい。安倍晋三亡き後、安倍派による裏金問題が明らかになっているけれど、安倍晋三が生きていたら、またお得意の論点すり替えや無意味なスローガンの打ち出しで糊塗して、「モリ・カケ・桜」問題と同じようにうやむやにしてしまうんやろうなあと感じた次第。安倍晋三大好きという方はきっと読みたくないし読まんのやろうけれど。

 1月21日は「たちよみの会」例会の予定です。インフルエンザなどの感染症があちこちで増えておりますので、今月も13:00~15:00の短縮バージョンで行います。ご参加お待ちしています。

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