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見えない縄 [時事ネタ]

 この1週間は長かった。年末年始の休みで体がなまっているところに、いきなり日常生活に引き戻されたもんやから、生活のリズムを取り戻せないまま4日間が過ぎたという感じか。
 それはともかく脱走犯、意外に早く見つかったなあ。携帯のGPS機能によって位置を把握されたということやけれど、、新聞の見出し通り「見えない縄」につながれていたようなもんやなあ。
 大阪駅ビルには顔認証ができるカメラが常設されるということやけれど、こういうニュースを目にすると、私が高校生の頃に読んだ筒井康隆さんの小説世界が現実になったように感じるね。「48億の妄想」やとか「俺に関する噂」やとか。あれは悪夢のような世界観やったけれど、悪夢が現実になっているということに、戦慄を覚えてしまう。
 常にカメラの存在を意識したり、あるいは「LINE」のように常に誰かが行動をチェックしているような世界。あれも秘密これも秘密法の次は共謀罪やと聞くと、今度は筒井さんからジョージオーウェル「1984年」の世界に移行するんやないかと思うてしまう。
 世の中から寛容さというものが失われ、常に神経質にならざるを得ない世界がやってくるのか。
 そう思うと、脱走犯がつかまってよかったよかったと手放しで喜んではいられんよなあ。
 来るべき世界はディストピアか。
 もっとも、毎日こうやって発信を続けている自分は自らを不特定多数に対してさらけ出しているわけで、「誰かに見られることを意識した世界」にもう既に取りこまれているのかもしれんのやけれどね。

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