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清武英利と黒田清 [読書全般]

 本日より出勤。今日は諸会議と教材作成で一日を過ごす。明日から平常営業開始なので、まあ慣らし運転みたいな感じかな。長々と正月休みをとったため、いきなりフル稼働というのはそれなりに疲れるなあ。たとえほとんど座って仕事をしていたとしても、であります。逆に体を動かすことなくほとんど同じ体勢で仕事をしていたから、血行は悪くなったかもしれんね。
 まあ学校の業界ではほんまの新年は4月1日やからなあ。今年もよろしくなんて挨拶をしていても、実はあと3ヶ月で別々の職場に別れてしまう人かてようけいてるわけやしね。新年の挨拶というのも変な気分であったりするわけでありますが。
 休憩時間に「Yの悲劇」というタイトルの本を読了。エラリー・クィーンのミステリではありません。元ジャイアンツ球団代表の清武英利さんとジャーナリストでノンフィクション作家の魚住昭さんの対談本で、「Y」というのは清武氏がかつて勤めていた新聞社のイニシャルであります。
 この正月は、メディア・リテラシーの勉強のために日本特派員をしているアメリカ人記者の書いた本を読んだりもしていて、海外のジャーナリズムから見た日本のメディアのおかしな点が頭に入ってはいたけれど、「Yの悲劇」を読むと、ナベツネ帝国に支配されるY新聞がいかに報道機関として不全な状態に陥っているかがよくわかる。清武氏の立場に肩入れし過ぎないように、ナベツネ氏を客観的に取材してきた魚住氏がジャーナリストのあるべき姿というものを提示しながら話を進めているのに好感を持った。
 これまで清武氏については特に肩入れすることはなかったんやけれど、対談の中で清武氏が社会部記者として「西の黒田、東の清武と呼ばれることが目標でした」というようなことを語っているのには好感を持った。ナベツネ氏の支配と戦い独立して市井のジャーナリストとして活躍した、今は亡き黒田清さんを目標にしていたということで、私の中での清武氏の株があがったということですよ。清武氏と黒田さんとの間には直接の接点はなかったみたいやけれど。
 腕利きの社会部記者として活躍した清武氏が、今後は黒田清さんのような気骨ある独立したジャーナリストとして腕を揮うてほしいと願うております。

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