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体罰事件の落とし所 [教育]

 結局、桜宮高校の入試は体育科の分も「普通科」として処理し、体育科の受験科目と同じ科目で体育科と同じだけの人数を入学させるということになった。なんでも普通科の中に「スポーツコース」を作るということにするんやそうな。
 大阪市長は自画自賛しているけれど、これが彼の「落とし所」やったわけですね。名目上体育科の入試は中止されたし、志望している中学生も受験できる。
 これのどこに意味があるのか、私にはまったく理解でけん。看板を掛け替えただけでしょう。しかも、カリキュラムとしての専門性が薄まってしまい、これまで体育科が蓄積してきたものがどれだけ生かされるのかも不明。
 体罰はいかん、むろん。生徒が自殺したという事実は消し去ることはでけん。
 そやからというて、その他の実績を全否定できるほど、市長はカリキュラムや指導内容に精通していたと言えるのか。
 これが「首長が教育方針を決めることのできる」教育改革というやつなんやろう。思いつき、自己満足、そういうようにとられても仕方のないことを首長の一存で決定できる。そこに実際に教育を受ける生徒たちの意見が取り入れられることがないことはよくわかった。
 彼は自分の教育改革について、「生徒や保護者が教員を評価できる」ということを売り物にしていたはず。今回の場合、生徒たちは体罰の是非とは別に、学校の教育方針に対しては評価をしていたわけです。それに対して聞く耳を持たず、「子どもたちの判断が間違っていたら、それを正すのが大人の役目」と言うて、その教育改革の目玉のひとつを自ら否定した。
 そんなええかげんな改革やったらやめてくれよ。

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