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生徒は借りない [読書全般]

 今日で今年度の授業が完了。明日からは学年末考査。一区切りついたのであります。放課後は当番で図書室に。ベテランの実習助手の方と来年度に向けての話などをする。基本的にはやはり蔵書の充実かなあ。実はひそかに来年度に購入したい図書のピックアップをしたりもしている。今年度中に「これだけは」というリストを作り、年度明けには実習助手の方に渡して購入の手続きを取ってもらうことにしたい。
 とはいいつつも、私の勤務校ではなかなか古典的名作に手をのばしてくれんのだよねえ。ライトノベルや携帯小説、あるいはドラマの原作……。そういうものもリクエストがあれば購入しているけどさ。芥川賞や直木賞の作品を購入しても、貸し出し手続きの記録を見たら教員ばっかり。まあ今時の高校生というのはそんなもんなのかねえ。
 シャーロックホームズの創元推理文庫版新訳を発売されるたびに購入して並べていたら、次々と借りてくれた形跡があるので喜んで誰が借りたか検索したら……やはり教員でした。
 と思うたら、誰も借りんじゃろと思いつつもシェイクスピアの四大悲劇を文庫でそろえた時には生徒が立て続けに、しかも3年生と1年生がそれぞれ借りた上に「ジュリアス・シーザー」の購入のリクエストまで出してくれた。
 まあ、これは読んでほしいと入れた様々な名作文庫シリーズも、いずれはそうして借りてくれることと信じて買い続けるしかないのでしょう。
 ライトノベルに関しては、リクエストがあっても私の判断で却下したりしている。判断基準は深夜アニメで見ておもろかったかどうか、であります。リクエストされるのもたいていはアニメ化されたものやしね。そんなに読みたかったらブックオフで買いなさい、というようなものを税金を使うてまでして購入することはしないのでありますよ。深夜アニメの小説ならハヤカワ文庫の「サイコパス」くらいリクエストしてほしいものでありますが、そっちにはいかないのですねえ。

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幕臣と二世三世議員 [読書全般]

 立て続けに中東情勢関連の本ばかり読んでいると、違うものも読みたくなる。昼食時に、江戸時代のゴシップを集めた野口武彦「大江戸曲者列伝-太平の巻」(新潮新書)をちょこっと読む。文化文政時代はバブル景気の時代に、天保時代は崩壊後の「失われた10年」に重なって見える。すると次は幕末の混乱期を経て体制の変換が訪れるのか?
 そんなに歴史が重なるとは思われんけれど、天保時代の幕臣たちが血統だけで要職に就き、醜態をさらしているゴシップを読んでいると、二世三世議員が能力とは関係なく地盤看板引き継いで政治家になっていたりしているのと重なってくるんやなあ。平時はええけれどね、混乱期になると何もでけんかった幕臣たちほどひどくはないと思いたいんやけれどね。
 なにしろ新たに職についた若い旗本が非常に下卑たいじめに遭うてたり、むちゃむちゃですわ。そら幕府も倒れるわい。ここまで今はひどくはないよね。そう思いたいね。
 週刊誌連載をまとめたものなので、肩が凝らず読みやすい。これに続く「幕末バトルロワイヤル」のシリーズも持っているので、昼食時の気分転換には当分困りそうにないなあ。

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検盤を知っている世代 [トリビア]

 本日は授業に入試出願受付業務にテスト作りにと慌ただしい1日。例によってへろへろ帰宅。
 夜、新聞を呼んでいた妻と井上揚水の歌の話などをしていたら、話がレコード店の方に向かう。なんでもビートルズのレコードを買うて帰り、家で開けたら中身はテレサ・テンのレコードやった人がいた、なんていう話に。
「でも、店の人が検盤するでしょう。その時に気がつかなんだのかな」。
「傷がついているかどうかチェックするだけで、ラベルまでは確認しないんやない?」
 で、二人してふと気がついた。「検盤」なんて、何歳くらいの人まで通用する言葉なんでしょうね。40代後半くらいまでかなあ。
 昔はLPレコードを買うと、一応店員さんがジャケットから中身を出して傷がついてないか確認して、それから売ってくれたものなのです。もっともけっこういいかげんなもんで、プレイヤーにかけたら思い切り音飛びしたりしたこともあって取りかえてもらいにまた店に行ったりしたよなあ。
 今のCDなどは完全にくるまれているから、家で封を切ってからケースが少し割れているのに気がついたり、なんてことがある。CDの場合、多少傷がついていてもプレイヤーの方で補正してちゃんと聴けるようにしたりもするからね。そやから「検盤」なんて必要ないのかな。
 それでも輸入盤なんかやと何がいかんのかプレイヤーが信号を読み取れず再生が止まったりすることもある。最近はそういうのもあまりなくなったように思うけど、CDの初期にはそういうのがままあったなあ。
 レコードからテープ、そしてCDにMP3と、音楽の聴き方の変遷を一通り経験してきたことになるなあ。うーむ、今時のスマホにヘッドホンを差しこんできくのが当たり前みたいな若者に、ウォークマン発売時のカルチャーショックを説明しても、きっとわかってもらえなことでしょう。

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江夏豊の「善と悪」 [読書全般]

 本日は「たちよみの会」例会。気象情報では大阪は暖かめということやったけれど、京都はけっこう風も吹き、寒かった。13時ちょうどに「フランソア喫茶室」に行ったんやけれど、けっこう混んでいて25分ほど席があくのを待つ。こんな調子で先月みたいに一人で4席を独占したりするような感じやと困るなあと思うていたけれど、今月は2名来てくれはって、相撲の話題、プロ野球の話題などでけっこう盛り上がり、楽しかった。よかったよかった。
 三条のジュンク堂で新書や文庫などを少しばかり買い、帰宅。人形劇「シャーロックホームズ」最終回やアニメ「七つの大罪」など、録画してあったものを妻と見てから、「ジュンク堂」で買うた、江夏豊・松永多佳倫「善と悪 江夏豊ラストメッセージ」(メディアファクトリー)を読了。江夏さんにライターの松永氏がインタビューして書かれたものやけれど、江夏豊という人物に対する書き手の思いが率直に語られ、それが江夏豊の人物像を浮き彫りにしていくという構成になっており、読んでるこちらも書き手と同じような緊張感を味わえた。いわゆる「ノンフィクション」の構成とはまた違う書き方で、非常に面白かった。江夏という人はやはり大物なんであるなあと実感。覚醒剤で実刑判決を受けたことについても書かれていたのは、他の「江夏本」にはない思い切ったところで、その部分だけ読んでも価値があると思う。
 ただ、やはり外出すると疲れる。こうやってパソコンに向かうていても、たびたび睡魔に襲われる。今日は早目に寝て明日の受験受付に備えましょう。

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初めてのチョコレートの思い出 [季節ネタ]

 今日は完全休養日。午前中はテレビを見ながらゆっくり過ごし、昼食後たっぷり午睡。まだまだ休み足りないけれど、まあこんなもん。
 夕食後に妻からチョコミニ大福をいただく。そう、今日は聖バレンタインズ・デイなのです。和菓子店もいろいろと考えているものだなあ。来月のお返しには何を贈ろうか。ここ数年はちょうどバタバタしている時期ということもあってコンビニで売っているセットものを贈ることが多いのであるけれど。まあその時になって考えることにしよう。去年の結婚記念日みたいに忘れてたらシャレにならんもんね。
 6個入りのうち、2個だけいただく。賞味期限にはまだあと4日ほどあるので、毎日ちょっとずついただくことにする。
 今まで一度もチョコレートをもらうた事がないからというてチョコレートを万引きした男がいたそうな。もらえんというのはままあることとして、せめて代金は払おうよ。一度ももらえたことがない理由がなんとなく想像できるなあ。そういう時は思い切り豪勢なのを買うて、涙を流しながらぼりぼりと貪り食うがよろしい。
 ちなみに私が初めてバレンタインズ・デイに女子からチョコレートをもろうたのは高校生の時で、生徒会室にいてたら名前を呼ばれ、アーモンドチョコをパスされた。義理チョコどころか、投げ渡されたのでありますぞ。でも、チョコレートは好きなので思わず嬉しそうな顔をしたのでしょう。その女子が笑うて言いました。
「そんなんでももらえたら嬉しいんや」。
 悪気があって言うたのではないのです。思うた事がすぐに口から出る人なのでした。素直な感想というやつね。
「ただ、チョコが好きなだけやで」。
 そう答えつつ、負け惜しみみたいでちょっと悔しかったかな。

 明日2月15日(日)は「たちよみの会」例会です。多数のご参加をお待ちしています。

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まるで総統 [時事ネタ]

 体は正直であります。朝からだるくて休みたいと訴えてきているのをなんとか気力でねじ伏せて出勤したけれど、仕事は今一つはかどらず。それでもなんとか最後に残ったテスト問題は作り終えました。そやけど、月曜から始まる入試の受付の準備を終えたらもうスイッチが切れた。へろへろ状態で帰宅。
 それでもなんとか「ベトナム姐ちゃん」を読了。次はまたイスラム関係の新書に着手。付け焼き刃勉強も定着させねば意味がなくなるのです。
 それにしても、しんぞう総理という人の言葉は相変わらず軽いなあ。施政方針演説というのをテレビで見たけれど、確かに威勢の良い言葉はぽんぽん出てくるし気合も入っているけれど、その調子で出した言葉で人質がどうなったか、なんて反省はこの人にはないのね。
 戦後始まって以来の大改革をやるんやそうです。小泉純一郎は「自民党をぶっ壊す」とやって拍手喝采やったけれど、さて、しんぞうさんは何をぶっ壊すつもりなのか。ゼロサム市長と同じ臭いがする。一国の総理だけに、よけいに恐ろしい。
 力をこめて演説する姿が、かのドイツ第三帝国の総統となんだか重なってしもうたのは私だけでありましょうか。鷹の爪団の総統やったら罪がないんですけどねえ。

 2月15日(日)は「たちよみの会」例会です。多数のご参加をお待ちしています。

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聖職はてんてこ舞い [教育]

 今日はひたすらテスト問題作成。
 なんだかしょっちゅうテストを作ってるとお思いの方、その通りです。先週までは3年生向けのテスト、そして成績を出して一息つく間もなく1、2年生のテスト。とにかく2月は忙しい。テストの採点をしつつ、入試の受付、そして本番。
 そやから休日は貴重なのです。休まんともたんのです。
 そうやって毎日スケジュール消化に追われているところに、やれ研修が足らんの部活の指導をしっかりせいのとさらに追い立て、指導要領は3年で変え、特色ある学校づくりを奨励したかと思うと、受験のやり方もころころと変わる。
 私は淫行でつかまった教師やら盗撮した教師に同情する気にもなれんし、そんな暇がようあったなあと逆に感心するくらいやけれど、追いつめられて精神のバランスが保てずしょうもないことで憂さを晴らす教師が出るのは不思議ではないと思うぞ。そして産経新聞の論説委員は書く。「教師は聖職という意識を持て」と。それならそのように世間は扱うていただきたいものでありますね。総理や市長のきまぐれに振り回され、文科省や教委も全部現場にそれを振ってくるわけですからね。
 というわけで、明日もテスト作成やら入試の準備やらでてんてこ舞いなのです。やれやれ。

 2月15日(日)は「たちよみの会」例会です。多数のご参加をお待ちしています。

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くだんのはは [読書全般]

 今日は祝日。完全休養日。朝食後、昨晩録画した深夜アニメ「ジョジョの奇妙な冒険」「暁のヨナ」「弱虫ペダル」などを見てから二度寝。起きたら昼を大きくまわっていた。夜中眠れなんだというわけでもないのにね。よほど疲労が蓄積しているのでしょう。遅い昼食を取り、このまま無為に過ごしてはいかんと読書。「イスラム国の正体」を読了。これで先日購入した「イスラム国」本4冊にはひととおり目を通した。あと何冊か読みたいので、これは日曜日の「たちよみの会」例会後に買うことにしよう。
 とはいえ立て続けに中東情勢の解説を読んだもんやから、気分を変えたく、新潮文庫の100年アンソロジー「ベトナム姐ちゃん」を手に取る。収録されている作品はどれも面白く、一気に読了……という前に夕食の時間になったので最後の一編を残して本を閉じる。SFは和田誠「おさる日記」と小松左京「くだんのはは」が収録されていた。「くだんのはは」は何度読んでも面白い。初めて読んだのは高校時代やったかな。集英社文庫コバルトシリーズの豊田有恒編「ホラーSF傑作選」に収録されていたはず。今の高校生にもぜひ読ませたい。むろん本書は図書室に入れるつもりであります。
 こういう面白い本を読むと、創作意欲がわいてくるんやけれど、それが長続きしないのがいけませんなあ。
 あと、明日以降に向けて、持ち帰った仕事を少し。仕事のお持ち帰りはしたくないけれど、昨日はほんの少しだけし残して退出したもんやから、やってしまうと明日からかなり楽になる。持ち帰りがくせにならんように気をつけなあかんね。

 2月15日(日)は「たちよみの会」例会です。多数のご参加をお待ちしています。

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R-1ぐらんぷり2015 [演芸]

 朝から微熱。風邪薬で抑えて出勤。午前中の授業が終わるとへろへろ。午後はプリント作成などを少し。今季最後のプリントをなんとか作り上げて帰宅。
 夜は「R-1ぐらんぷり2015」を見る。優勝はじゅんいちダビッドソン。サッカーの本田になりきっていろいろなシチュエーションでいかにもそれらしい対応をするというネタ。昨年よりも芸に磨きがかかっていた。優勝は順当かな。意外に面白かったのがゆりやんレトリィバァ。よほど洋画が好きなんやろうなあ。オスカーを抱いてスピーチをしているはずが途中で大阪弁にかわるというネタと、最終決勝ではスパイがアメリカ人のリアクションの動画をとって本部に送信するというネタ。どちらもよく練り上げられたネタと間で、これで芸歴2年とは信じられん。もう一人最終決勝に残ったマツモトクラブはあらかじめ録音しておいたモノローグに、ストリートミュージシャンをずっと見続ける客や神社の参拝客のリアクションで返すというネタ。アイデアがよい。
 決勝組では素人のアメリカ人、厚切りジェイソンの漢字のおかしな点を突くテンションの高いネタが実に面白かった。ただし、他にネタがあるのか。もう少し見てみたかった気がする。アジアン馬場園のスーパーのレジのお姉さんネタは本人の明るいキャラクターとあいまって非常に楽しかった。ここらあたりは最終決勝に残ってもおかしくないできやったかな。
 それにしても、ずっと「R-1」も見続けているけれど、今年は「なんでこの人が残ったの?」という演者がほとんどおらず、コンテストとしてはかなりレベルが上がったなあという感じがする。過去の優勝者でも今年やと最終決勝に残れたかどうかという感じがするなあ。
 ようやく一人コントも芸のジャンルとして定着してきたということか。楽しませていただきました。

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読み比べはまだ続く [読書全般]

 昨日作った教材はぶじ間に合い、しっかりと授業ができました。よかったよかった。その後は会議また会議。しんどいことです。
 昼食時に黒井文太郎著「イスラム国の正体」(ベスト新書)を少し読む。イスラムや中東の専門家やないけれど、奥様がシリア人ということで、アサド政権とシリア自由軍の内戦で縁者をなくしたりしているという方の本。現地の様子など、、具体的でわかりやすく、研究家のものとはまた違う視点で「イスラム国」をとらえている。帰宅してから少しだけ国枝昌樹著「イスラム国の正体」(朝日新書)を読む。こちらは元外交官で10年ほど中東に滞在していた方。外交官からの視点で中東諸国の関係をかなりくわしく説明している。
 というわけで、まだ読了してないものの4冊ともそれぞれ視点が少しずつ違い、同じことを説明していても書き方が微妙に違う。やはりこういうものは読み比べねばならんものですね。今月刊行される中田考著「イスラーム 生と死と聖戦 」(集英社新書)は、日本人ムスリムでイスラムと独自のパイプを持つ人の書いたものだけに、また違った視点で「イスラム国」に迫っていることが予測されるので、出たらすぐに読みたいものです。
 というわけで、つけ焼き刃勉強はまだもうしばらく続きそう。
 ただ、すべての著書に共通するのは「イスラム国」の内情はまだまだわからないことが多い、ということ。もしかしたら、指導者のバクダディなる人物も、自分が率いる「国」の全貌を把握し切れてへんかもしれん。なんとなくそんな気がするのですね。それくらいまだ秩序が整ってなく「国」としての体裁がでけてへんのやないかなあ。

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