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人外サーカス [読書全般]

 日曜の朝はアニメに特撮。少しパソコンを立ち上げて書きもの。昼食後、午睡とお決まりのパターン。夕刻起きてきて録画した初場所初日を見る。三大関が全員初日に土。インフルエンザの病み上がりに太もも肉離れ、休場明けと三大関とも状態はよくないし、それがもろに出たなあ。横綱稀勢の里は御嶽海に完敗。どうも春場所は稀勢の里の土俵入りは見られんのやないかという気がしてきた。一昨年の昇進場所、朝から並んで自由席の券を手に入れ、生で見ることができたのは幸運やったということになるのかなあ。
 ドラマ「いだてん」は登場人物がとにかく走る走る。主人公だけやない。やたらみんな走りまくってる。おもろいけれど、疲れる。これは大河ドラマ史上一番落ち着きのない作品になりそうやねえ。
 小林泰三「人外サーカス」(角川書店)読了。吸血鬼を倒す組織はサーカスにカモフラージュしていた。吸血鬼はサーカスを襲うが、このサーカスは実はほんまもん。ただの団員たちはそのサーカス芸の能力を使うて必死に抵抗する。圧倒的に強いはずの吸血鬼がちょっとした油断でやられていくのが痛快に感じられないのが小林さんらしい。血がこれでもかこれでもかと流れ出るスプラッタ小説であります。それでも陰惨な感じにならんのは、これも小林さんらしく団員の反撃が実に緻密な理屈で組み立てられているからやろうなあ。ただ血を流せばええというもんやないのです。流させ方というのがあるのです。主人公のマジシャン、藍堂をはじめ、団員たちがくじけてなかったり、小林作品のセミ・レギュラーである謎の老人徳さんがまた登場したりしていて、それが陰惨さを和らげているということもいえるかな。小林さんの作風がなんか少しずつ変わってきているなあと思いながら読んだけれど、そやからというて従来からの小林泰三ファンの期待は裏切らんような仕掛けたっぷり。吸血鬼たちのサディストぶりを堪能したい方にお薦め。どんな読者ですか。

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