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星の王子さま(小島俊明・訳 ) [読書全般]

 今日は完全休養日。来週は土曜出勤なんで、2連休は貴重なのです。しんぞう前総理の何の根拠もないパフォーマンスで行われた全国一斉休校のせいで、ほんまに生徒にコロナ感染者が出るようになってからそのしわ寄せが来ている。
 朝からアニメ漬け。ただ、やはり疲れているからたてつづけに見るとしんどい。休み休みだらだらと見て、疲れて一度デッキのスイッチを切ると、睡魔に襲われうたた寝。これはいかんと昼食をとり、少しネットで遊び、午睡。たっぷりと寝る。寝だめというもんはでけへんらしいけれど、寝不足解消、疲労回復は必要です。正直、1週間まとめて休みたいくらい。新型コロナウィルスに感染したらそれくらい休めるかわりに、さらに強い倦怠感などの後遺症が残ったりするらしいから、それだけは願い下げですが。しばらくスマホで遊び、夕食後は読書。明日もこんな感じになるのかな。
 サンテグジュペリ/小島俊明・訳「星の王子さま」(中公文庫)毎日毎日同じ本ばかり読んでるように思うでしょうが、訳によっては全く別な物語を読んでいるような気分にさせるのが、面白いところ。それだけもとの話が優れているということなのかもしれん。ところが、今日読んだ中公文庫版は違うた。文章がすっと頭に流れこんでこない。「です・ます」文体なのに、文章全体が硬い。言いまわしが内藤訳以上に古風で、難しい言葉をあえて使用しているのかと思われる部分もある。訳文としては、正確さを重視しているんやろうと思う。訳者は「星の王子さまのプレゼント」という著書もあるくらいこの作品のことを好きなんやろうけれど、仏文教科書の訳本みたいな感じになっているのはなんでやろう。内藤訳を意識し過ぎているのかな。カバー袖の紹介を見ると、詩人で仏文学者とあるけれど、詩的な響きが私には感じられなんだ。読んでいて、他の訳やとどこかで胸にぐっとくるところがあるのに(それは訳によって違う)、この訳ではそういうこともなかった。おそらく私とこの訳文の相性があまりよくなかったというところなんやろう。行間に隠された作者のメッセージを訳によって浮かび上がらせようというスタイルでも、自分が受けた感動を読み手に伝えようというスタイルでもない。書かれている文章を正確に日本語に移し換えようという、そんな感じがする。そういう意味では河野訳以上に読解力を必要とする訳文かもしれんね。むろん、翻訳としてこれは間違いやないと思う。ただそのスタイルが「星の王子さま」という作品に合うているかどうか、そこは読み手によって意見の分かれるところなんと違うかな。

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