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老神介護 [SF]

 今日は午前中アニメ「葬送のフリーレン」などを見てから昼前に駅前の耳鼻科に。蓄膿の青洟を吸い取ってもろうたり点鼻薬を処方してもろうたりする。
 帰宅後昼食をとり、スマホをいじったりしてから午睡。夕刻起きて、社説のダウンロードなどをしてから読書。夕食時、昼に録画したテレビ大阪「阪神タイガースココだけの話」という特番を見る。キャンプレポートや選手インタビューなど。
 その後は寝床で読書。久しぶりに耳鼻科に行って治療してもらうと、逆に鼻を刺激して水洟が出やすくなるのが難点。ただ、治療は続けんと悪化しても困るしねえ。
 劉慈欣/大森望、古市雅子・訳「老神介護」(角川文庫)読了。「流浪地球」とセットの短編集。表題作は地球に生命の種をまいた大量の宇宙人が「神」として降臨し、人間の家庭で世話になるというユニークなもの。その後日談の「扶養人類」では資本主義の行き過ぎた形から亡命してきた宇宙人たちの姿を描く。面白いのは「白亜紀往時」で、恐竜とありの文明が発達した世界を描く。リリカルな「彼女の眼を連れて」と、同じ世界設定で中国と南極をつなぐトンネルにまつわる物語を綴る「地球大砲」はスケールの大きなほら話という趣。
 いずれも文明批判の側面を持つ、まさにSF青年期といった趣の作品ばかり。「流浪地球」を読んだ時にも感じたけれど、いかにも経済成長期に書かれていると思われる、人類の未来や文明の行く手などをスケールの大きな設定で描いたものばかり。文庫版用に訳された作者のエッセイ「われわれはSFファンである」は「三体」が書かれる前に著者がSFファンであることを宣言し、中国におけるSFの将来についてその意気込みを語ったもので、SF後発国やからこそその未来について大きな夢を見られるといういささか羨ましい思いになってしまうもの。ハヤカワ文庫から出ている著者の短編集も読んでから、「三体」にとりかかりたい。

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