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アーシュラ・K・ル=グウィンの死 [追悼]

 朝、お山の学校の最寄りバス停に降り立ったら、粉雪がちらついている。試験監督をした後、奨学金関係の書類送付のため近隣の郵便局まで行く。空から落ちてきてダウンジャケットについているのは雪やない。霰です。封書が濡れんように脇にはさみ、ポストに投函。職場に戻る途中で霰は雪に変わった。午前中から昼にかけてずっとこんな天候。大雪やないだけましと思わんとな。この冬一番の冷え込みやとか。お山の学校近辺は昼も氷点下やったんやないか。今週末にかけて寒さは続くらしい。きついなあ。
 SF作家アーシュラ・K・ル=グウィンさんの訃報に接する。享年88。死因不詳。
 ごめんなさい。私、「闇の左手」も「ゲド戦記」も読んでません。「ゲド戦記」は岩波少年文庫で一応全巻持っているけれど、未読。そんな本は山のようにあるけどね。
 実はかつてサンリオSF文庫で上下巻で出ていた「マラフレナ」しか読んだことないんです。なんでそんなマイナーなものを読んだかというと、当時毎年出ていた「日本SF年鑑」のブックガイドを書くために、山岸真さんに読むように依頼されたのであった。
 若気の至りというのか、ブックガイドにはならず、いかに面白くないかを書きたてるような文章になってしもうた。いま読み返したらどう思うかわからんのやけれど、20代半ばの私にはかったるく感じられたのですね。で、正直にそういう内容のことを書いた。
 本が出版された後、現東京創元社の小浜徹也さんから「喜多の悪い癖が出た」と言われたのを覚えている。ル=グウィン初読で代表作でもなんでもないのにあたってしもうたのは不幸としか言いようがない。
 これを機に、今読んでいる「精霊の守り人」のシリーズや、池波正太郎の一連の「仕掛人」ものの間にはさんで、積んである山から「ゲド戦記」を掘り出して読むことにしようかな。
 たぶんご本人の目には触れてへんと思うけれど、30年ほど前、失礼なことを書いてすみませんでした。
 謹んで哀悼の意を表します。

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