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どこからが病気なの? [読書全般]

 今日は久々に昼食後に睡魔との闘い。だんだん張りつめていたものがゆるんできたのかな。今年度の「人権委員会」のまとめを作成するために「いじめ」に関する記録を読み返していたけれど、その時のことを思い出していらついたりもしたけれどね。来季の私のポジションについて、現任者から引き継ぎを受けたりもする。忌引きの間に卒業式が行われていたため生徒に渡しそこねた奨学金関係の書類の郵送なども。さて、そろそろ仕事部屋を引き払うための準備もせんならんなあ。
 定時に退出し、帰宅後は録画した相撲中継を見る。がらんとした体育館を見ながら、中止になった高校野球に思いをはせ、延期となったプロ野球はいつから公式戦が始まるんやろうと思い、いったいしんぞう総理はどのあたりを日常生活再開のラインに設定してるんかなあと思う。たぶんちゃんとは考えてへんのやないかとも思う。
 ええかげん終息してほしいと思うている人は多いやろうなあ。
 市原真「どこからが病気なの?」(ちくまプリマー新書)読了。父の病死やら、コロナウィルス禍やら、病気について考えさせられることが多いので、本書を手にとった。病気とは何ぞやという根本的なところから問いかけるのは病理医ヤンデルとしてツィッターで人気のある現役の医師。著者は「病気」はまず本人が判断し、「医師」が正確な病状を診断して決まると説く。さらに、「社会」が何をもって病気とするかを決めるのだという。その決め手になるのは「未来予測」なんやそうで、症状が出て、それが何もしないでも回復可能であるということが分かれば、それ本人にとっては病気ではないし、分からないから不安になり、医師に診断してもらいその不安を減らしていく。むろん本書が執筆されたのはコロナウィルス禍の前なんやけれど、新型ウィルスがどのようなものかわからんから社会全体が不安になり、医師でもない者が何の根拠もなく自粛要請をしたりするからよけいに不安は募るというわけですね。また、著者は病気の原因は複雑にからみ合っており、治療もまた単純に行うことはでけんという。「病気」について、専門用語を使うことなく、しかし深く考えさせられる、非常にありがたい一冊であります。

 3月15日(日)は、「たちよみの会」例会です。多数のご参加をお待ちしています。

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