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志村けんの死/7分間SF [SF]

 今朝のスポーツ紙でコメディアン志村けんさんの訃報に接する。享年70。死因は新型コロナウィルスによる肺炎。ファンの方には申し訳ないけれど、私は最後まで志村さんのギャグを面白いと思うた事がなかった。これはもう相性の問題なんで、仕方ない。ドリフでいうと世代的には荒井注さんのいた時分の世代やし、ドリフよりもクレージーキャッツの笑いの方がセンスが良くて好きやった。泥臭くてわかりやすいのが人気のあった理由やと思うけれど、私はもう少し粋な笑いか毒の強い笑いが性に合うていて、さもなくば上方落語、漫才の話芸ですね。とはいえ、一時代を築き、まだこれからもというような人が新型コロナウィルス禍の被害にあうというのはちょっとショックやったかもしれんな。
 謹んで哀悼の意を表します。
 で、不要不急なら外出は控えたいところなんやけれど、仕事とあらばそうもいかん。
 新年度に向けて仕事部屋をきれいさっぱり明け渡さんならんので、私物を準備室に移動させたり、引継ぎができるように段取りをしたり。
 明日の午前中にはかたがつくと思うんやけれどね。
 定時に退散し、帰宅して落語を聴いたり、新しい連続テレビ小説「エール」の第一話を見たりする。古関裕而さんが主人公のモデルやというので興味があるのです。特に戦前海外で認められながらも国策にしたがわなあかんかったところとか、どのように描いていくのか、日本の音楽史をどのように描き出していくのかなどに興味がある。
 草上仁「7分間SF」(ハヤカワ文庫JA)読了。なんとなくお手軽なタイトルに惹かれて買うた人は裏切られるかもしれんね。なんともほろ苦い短編が11編。ネタバレしてはいけないんで、個々についての感想は差し控えるけれど、ショッキングなラスト、やりきれないラスト、切ないラスト、そしてほっとさせるラストと様々なアイデアが予想外の展開を見せる好短編集。「5分間SF」がきっとそれなりに売れたんでこのタイトルにしたんやろうけれど、内容は大人向けのビターテイスト。このシリーズで草上さんの若い固定ファンが増えたら、ぜひ過去の短編集も復刊してほしいところ。むろん吾妻ひでおさんのカバーで、ね。それとやはり解説はつけてほしかったね。別に作家に依頼せずとも、早川書房の編集者による作者についての簡単な説明でええから。ほろ苦い味わいを楽しみたい方は、ぜひ。

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