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彼女は弊社の泥酔ヒロイン [SF]

 今日は「たちよみの会」の例会。午前中にまとめて深夜アニメを見てしまい、昼前に出発。今月も古参会員Y氏が来てくれて、先日の父の通夜の話などをする。Y氏も駆けつけてくれたのです。
 二人して例によって「丸善」京都店に寄り、文庫と新書を何冊か買う。桂米朝「上方落語ノート」がなんと岩波現代文庫より文庫化! 値段も見ずに即購入。親本は上製箱入り。青蛙房などという小さい出版社から出ていただけに、文庫化なんて考えられなんだのです。
 回転寿司屋で夕食をとり、散会。帰宅後、録画した大相撲を見る。白鵬がただ一人土つかずでトップに。さて、これは白鵬独走のパターンかな。
 梶尾真治「彼女は弊社の泥酔ヒロイン 三友商事怪魔企画室」(新潮文庫NEX)読了。辺鄙な田舎から就職のために上京してきた栄子に、母が酒を口にするなと伝えに来た。しかし栄子はその伝言を知らずに歓迎会でビールを飲み、突如強くなって暴漢を倒してしまう。その力を生かしてスーパーヒロインになれと勧めるのはいとこの美宇。さらに会社の上司の友田もその気になって、彼女は会社の業務として怪魔と戦うために酒を飲むことになる、というお話。アイデアは面白く、伝奇的な要素もあり、楽しく読めた。ただ、全てがうまくいきすぎ、とんとんと話が進み過ぎるから、カタルシスがない。どうやらシリーズ化されそうな雰囲気なんで、もし続巻があるのなら、もう少し深読みできるようなテーマを設定してほしいところです。なんか手軽に読める作品を量産する梶尾さんというのは、かつての珠玉の短編を少しずつ発表していた時代を知る古手の読者にとっては辛いものがあったりするのです。

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