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「昭和元禄落語心中」の謎 [テレビアニメ]

 昨日の深夜録画したアニメ「昭和元禄落語心中」を見る。今週で最終回。人の影の部分を、「落語家」を題材にしていて、その人間描写などは週を追うごとに引きこまれるものがあった。
 ただ、何点か気になるところがあったのも事実。例えば、落語が衰退してしまい「寄席もたった一軒しか残ってない」なんて主人公が言うているけれど、東京の寄席は上野、浅草、新宿と今でも三軒はある。
 落語界の重鎮がよく出てはきたけれど、席亭が出てくる場面はほとんどなかった。東京では確か寄席の席亭が非常に大きな力を持っているはず。
 なんで落語が衰退したかという理由について言及されてへんのも気になる。上方落語が四天王によって再建されている間、東京では文楽、円生、志ん生、小さんら重鎮を中心に寄席はどっしりと残り、志ん朝、談志、柳朝などなど数多くの落語家たちがテレビに出演して顔を売り、大阪のように漫才に押されて落語が添え物みたいになっていたようなことはなかったはず。
 つまり、この「昭和元禄落語心中」という話は、現実の落語界を題材にとってはいるけれど、必ずしも事実に忠実に物語が進んでいるんやないという感じなのですね。
 しかもアニメは物語の途中で終わっている。
 こうなったら原作を全部読みたくなってきたなあ。まだ完結はしてへんみたいやけれど、せめて現在刊行されている分は読み切ってみたいものです。

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