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「おちょやん」と上方演芸史 [演芸]

 今日は完全休養日。
 朝から昨夜録画した深夜アニメ「天地創造デザイン部」などを見て、あとは午前中ずっとNHk朝のテレビ小説「おちょやん」を一気に3週分くらい見る。見だしたらおもろうてたまらんのです。実際の上方演芸史にあてはめて見ると、二代目渋谷天外が松竹家庭劇を立ち上げたところまできた。松竹はここで曾我廼家五郎劇と競わせることになる。劇中で須賀廼家万太郎となっているのが五郎で須賀廼家千之助となっているのが曾我廼家十吾。天海一平が二代目天外やね。で、天外と浪花千栄子が結婚するので、劇中でも一平と千代も夫婦になるやろう。となると、どこかで藤山寛美をモデルにした人物が入ってくることになるな。そこらあたりは今後の展開を待とう。
 もし劇中で映画「夫婦善哉」の撮影シーンなどが出てきたら、淡島千景や森繁久彌をモデルにした人物も登場するやろうと思うので、そこらあたりも楽しみ。オロナイン軟膏を持った写真の看板とか出てくるのかな。関西在住のおっさんとしては、あのホーローの看板も出してほしいと思うのです。阪神タイガースのエース村山実の引退試合に花束を渡すなんてシーンはあるんやろうか。「わろてんか」の時は上方演芸史をかなりねじ曲げていたけれど、今回はけっこう史実をうまくなぞっているから期待できそう。
 昼食後は午睡。たっぷりと寝る。いかに疲れていたかがわかる。
 夜は録画しておいたプロ野球オープン戦「ドラゴンズ対タイガース」を見る。解説の田尾さんや片岡さんがルーキー佐藤輝明をベタ誉め。相手はドラのエース大野雄。新人に対して、しかもオープン戦で内角を攻め死球という、リーグを代表するエースにそこまで意識させるんやからたいしたものです。
 昨晩も今晩もネット切断のまま。明日にも近畿は緊急事態宣言解除やそうやから、来週はもう少しつながるんやないかと思うんやけれど、どうなることやら。
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M-1グランプリ2020 [演芸]

 今日は「たちよみの会」例会。朝のうちに深夜に録画したアニメを何本か見て、「仮面ライダー」「キラメイジャー」を見てから昼前に出発。特急で座れたから、人出はいくぶん減っているのかな。そやけど、京都の四条かいわいは人でにぎわい、「フランソア喫茶室」も満席になっている瞬間もあったし、これはまずいんやないかなと感じた。私だけしか参加してなんだので、予告した通り14時半には店を出る。「丸善」で新書や文庫を買う。田中啓文さんの新刊2冊、柴田よしきさんの新刊、朝松健さんの新刊、フレドリック・ブラウンの復刊などなど。さて、これらはいつ読めるのでしょう。
 麩屋町四条上ルの「大藤」で千枚漬けを買い、帰宅。
 帰宅後はしばらく読書。夜は「M-1グランプリ2020」を見る。いわゆるM-1王者はマヂカルラブリー。小さい方がとにかく動きまわるアクション漫才。以前出場した時には決勝10位やった。その時はおかしげな動きをすればそれで笑いがとれるというような勘違いをしていたように記憶しているけれど、そこから動きの面白さとは何かということをしっかりと固めての優勝。とはいえ最終決勝3組はそれぞれ2票入ってマヂカルラブリーはわずか1票差と接戦ではあった。2位にはピン芸人のユニットであるおいでやすこが見取り図見取り図はちゃんとしたしゃべくり漫才で、実力を示した感じ。ピン芸人のユニットに最終決戦まで行かれてしまうのは漫才が情けないといわれるかもしれんけれど、おいでやす小田はR-1ぐらんぷりで漫才師のピン芸に負け続けてきたんやから、よう逆襲したといえるのかもしれん。
 決勝初進出49歳の高齢記録となった錦鯉はたわいないネタを間で笑わせる熟練の技を見せてくれたし、敗者復活なのにいきなりトップで出るくじに当たったインディアンスが熱気のある漫才で前半を引っ張ったけれど、最後の方にまわったアキナウエストランドなどは長い間待って緊張しすぎて疲れてたような感じがする。かつては本番前に出番も決まっていたけれど、くじでその場で決めるというやり方は待たされる側にとってはなかなか厳しいシステムかもしれん。年々決勝に残るコンビの笑いの質が高くなってきて、今年の決勝進出者もどのコンビが最終決勝に残ってもよいというレベルで、これだけのレベルを保ち続けていたら、M-1グランプリは今後も安泰なんやないかな。
 あと、今年は上沼恵美子審査員がやたら甘くなっていた。なにか心境の変化でもあったのか。そのぶんオール巨人審査員が厳しかったけれど。

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M-1グランプリ2019 [演芸]

 平日並みの時刻に起きてしまう。休みの日くらいゆっくり朝寝しろよ。とはいえ生活のリズムというのは一度できてしまうとなかなか変えられんものです。というわけで昨夜録画した深夜アニメから日曜朝の定番番組を見て、パソコンを立ち上げてかきものを少し。昼食後は午睡。疲れがたまっているのは確かで、夕刻まで午睡。
 夜はほぼリアルタイムで「M-1グランプリ2019」を見る。今年の上沼審査員はかなり甘口。とはいえ和牛に対してはかなり厳しい言葉を投げかけていた。確かに連続準優勝のコンビが決勝に残れなんで敗者復活というポジションでの決勝進出となったことや、何がなんでも優勝したいというようなハングリーさが見られなんだなあとは思うので、上沼審査員の言葉に納得はいった。ちょっときつすぎるかなあとは思うたけれど、期待の裏返しということやろうね。
 で、最終決勝に残ったのはミルクボーイかまいたちぺこぱの3組。実力からいうとかまいたちが順当なところやけれど、必ずしも実力通りに行かんのがこのコンテストの怖さ。その会場の空気をいかに自分のものにしたかというこの一点で優勝が決まる。今年はそれをつかんだんがミルクボーイやったということ。決勝と最終決勝に同じパターンのネタを持っていきながら、ただ単にコーンフレークとモナカを変えただけやなく、ネタのひねり具合を変えたのがうまかった。間の取り方やコンビのコントラストもええ感じで、こういうコンビが一気に頂点に立つのは嬉しい。かまいたちは決勝2位、最終決勝も2位。完成されている笑いはM-1では不利、なのかな。ミルクボーイとどちらが優勝してもおかしくなかった。ダークホースとなったぺこぱは予想外の健闘。キャリアも長く、いろいろと形を模索して今回の形に落ち着いたみたいやけれど、ネタの途中で「まだ迷ってる」と本音を垣間見せたのが効いたなあ。
 最後に4位に落ちてしもうた和牛は、ネタに新味がなかったけれど話芸は完成されているなあと。ただ、余裕があり過ぎてM-1に必要な「勢い」がなくなってしもうている。気にいったのはなんちゃって狂言風漫才のすえひろがりず。なんでもかんでも時代がかったものに変換してしまうネタはツボにハマったらなんともおかしい。オズワルドはいかにも東京漫才というすっきりしたもので好感がもてた。インディアンズ見取り図はパターンができあがって安定した笑いはとれる感じ。逆にからし蓮根は粗削りで未完成ながら勢いが確かにあった。ボケの天然ぶりとつっこみの強さで、来年には期待できるんやないか。ニューヨークの歌ネタは銀シャリの変形という感じなので、あれくらい話芸がないと厳しいか。ただ、冨澤審査員が「今年は最高に面白かった」というように、なんでこのコンビが勝ち残ったかと首をかしげるようなのが混ざってなんだ。例年1組は何か笑いを勘違いしているようなコンビが混じってるものなんやけれど。そしてバラエティに富んでいたのも今年の特徴かな。新しい笑いがどんどん出てきているという新鮮さのある大会でした。

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一期一会の落語 [演芸]

 朝食をとりながら「100分de名著・善の研究」の最終回を見る。西田幾多郎は倫理の授業では「純粋体験」くらいしか記述がないけれど、それはそれで当然やったんやなあと思う。正直、西田哲学は何が言いたいのかあまりわからなんだというのが今月の「100分de名著」を見ての率直な感想。私がアホなんか、西田幾多郎の思想が難解なんか。どっちもかな。「純粋体験」だけはなんとなく理解でけんことはないんやけれどね。来月は再放送で「法華経」。そろそろ文学作品をとりあげてくれよ。
 朝からもや。うす暗く湿気っている。こういう日は晴れるのです。30年前に亀岡市で秋になると毎朝霧の中を原チャリで通勤していたからわかる。自宅を出た時よりもお山の学校についた時の方がもやは濃かった。でも霧というほど前が見えんことはないのですね。亀岡の霧はこんなもんやなかったなあ。フォッグランプをつけてんと身の危険を感じるくらいです。19世紀ロンドンの霧というのはどんな感じやったんやろう。シャーロック・ホームズも霧には難渋したに違いない。
 体が重く、仕事は低速モード。放課後は会議。さあ終了という時に発言した方がいて、その方の話というのがどこに着地するのかわからんので、最後まで聞かんとあかんというような感じでして、出席者一同耐えに耐えていました。で、少しばかり残業。
 帰宅後、昨夜録画した「平成紅梅亭」を見る。桂あやめ「悋気の独楽」、桂きん枝改メ桂小文枝「不動坊」など。あやめさんは御寮人(ごりょん)さんが似合う芸風になってきましたね。焼餅を焼く御寮人さんがいじらしくも可愛らしいのがよいね。師匠の五代目文枝が得意にしていたネタではあるけれど、やっぱり御寮人さんは男の目から見た女性なんですよねえ。むろんそれでも絶品ではあったのですが。久しぶりに生で落語を聴きたくなった。でも、六代目松鶴も米朝も五代目文枝も三代目春團治ももう生の高座に触れることはでけんのやなあ。枝雀没後すぐに演じた米朝のあの鬼気迫る「百年目」みたいな落語を生で聴いてしまうと、どんな落語もあれには及ばないと思う。あの高座、録画も録音も残ってへんのかなあ。でも、録画は録画、あの場の空気を再び感じることはでけんのやろうな。一期一会というのは、私にとってはあの高座、ですねえ。あれと、枝雀追悼落語会の座談会で柳家小三治が個人に贈る言葉としてものすごい形相で「てめえ、うまいことやりやがって」と言わはったのも、あれもそうかな。笑いというものに命をかけている人にしか口にでけん言葉やったなあ。
 なんか昔の話ばかり書いてしまいました。リアルタイムではここ ここ に書いている。あ、その時にも「一期一会」という言葉を使うたりしているなあ。
 上方落語四天王が全員鬼籍に入った今、この人の噺だけは聴いておきたいと思えなくなったのは確かでありますね。
 夕食は栗ごはん。秋ですねえ。

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R-1ぐらんぷり2019 [演芸]

 今日も完全休養日。午前中はテレビを友として過ごす。昼食後、午睡。
 夕刻、大相撲春場所初日の模様を録画で見る。序二段で元大関照ノ富士が復帰。はたきこみで再起への勝利をあげていた。さすがに力が落ちたとはいえ序二段まで落ちたら相撲のテクニックが違うなあ。今年は10日目に行く予定をしているんやけれど、ぜひその日に取組があってほしい。取的の相撲は7番しかないので、目当ての力士の取り組みがない場合もあるのですね。上位では鶴竜が御嶽海に負けたけれど、御嶽海は場所前まともに稽古ができてへん力士とは思えんなあ。一番勝負の強さの真骨頂ですね。
 続いてプロ野球オープン戦、タイガース対ジャイアンツの試合をこれも録画で見る。FA移籍の西が好投。若手の馬場も2失点ならば上できやと思うけれど、なにしろ打つ方が、ねえ。誰でもええから一発ぶちこんでよ。
 追っかけ再生で「R-1ぐらんぷり2019」を見る。優勝は霜降り明星・粗品。最終決勝に進んだのはほかにセルライトスパ・大須賀だーりんず・松本りんす。みんなコンビの片割ればかり。ピン芸人よしっかりせよといいたいけれど、実はBブロックのおいでやす小田粗品と同点で、得点を入れた審査員の数が多い方が勝ち抜けというルールで粗品が最終戦進出。私はおいでやす小田の成金がぜいたくな生活になれないで叫ぶという今回のネタはよく練られていて間もよく、少なくとも大須賀よりは上やったと思うているので、この結果には納得でけん。Bブロックではマツモトクラブの嘘をつくと犬が吠えるネタも作りこまれていてやはり上位に置いておきたいと感じたので、今のブロック制勝ち抜きのシステムはやはり不公平やと思う。フジテレビはこの形が好きで、「THE MANZAI」でも非常に出来のいいコンビがブロックの壁に阻まれて最終戦進出ならずというのを見てきている。「M-1グランプリ」が盛り上がるのは、全員が同じ土俵で競うからやし、「R-1」はカンテレが中心でやっていたころは一発勝負やった。一番レベルの高いBブロックを勝ち抜いた粗品のフリップ芸が優勝するのは当然やったと思うし、そうやなかったら、おいでやす小田に対して申し訳ない。ただ、今回は視聴者からの得点というのがなくなって、これはよかったと思う。テレビで見ているのとその場で見ているのとでは温度差が絶対出るからね。

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勝負は本芸で [演芸]

 昼食をとっている時にテレビを見ながらチャンネルホップ。「M-1グランプリ」打ち上げのとろサーモン久保田の上沼恵美子罵声動画の件について和田アキ子さんたちがああでもないこうでもないとやっている。新聞などによると上沼さんは「興味ない」と賢くスルーしたはるらしい。そらそうです。大師匠たるもの、これくらいであたふたしてたらご本人の値打ちが下がることをようご存知なんやと思う。
 とろサーモンにしてもスーパーマラドーナにしても、誰にも文句を言われん大漫才師になったらええんです。芸人たるもの勝負すべきは本芸で。
 メディアも騒ぎ過ぎ。1週間も引っ張るネタやない。私は毎日平日はお仕事をしてるからテレビのワイドショーなど見ることはないけれど、ネットのニュースを見たりしたらいろんな番組で芸人仲間や先輩たちが発言しているようやね。テレビ出演をしている以上、触れざるをえんかったんやろうなあ。みんなうんざりしてるんとちがうやろうか。
 そんなこんなで優勝した霜降り明星がなんかかすんでしもうたような感じになってしもうている。それが何よりも気の毒。芸人も真剣、審査員も真剣。そやから「M-1」はおもしろいし、「M-1王者」という呼ばれ方もするのです。芸人生命がかかってるから、優勝でけなんだら審査員のせいにしたくもなるんやろう。でももうこんなことで大騒ぎせんならんかね。上沼さんの発言で幕引きとしようよ。
 昼食をとりながらそんなことをつらつらと考えておりました。
 昼食後は午睡しようと思うたけれど眠たくならなんだので、布団にくるまったまま読書。そのうちうとうと。日中も寒かったせいか、布団から離れられん午後でございました。

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辛口の審査 [演芸]

 週間予報では今日あたり雨のピークみたいな感じやったけれど、晴れたり曇ったり。それなりに温くはあり、出勤した時は汗ばんでいたけれど、ジャケットを脱ぐと底冷えの仕事部屋では一気に冷えて寒気がする。つまり体温調節の難しい一日でありました。
 本日も試験。試験監督、試験採点のほか、会議もあり。もう少し教材作成などもしておきたかったけれど、集中して何かをやろうとしたら生徒が書類提出をしにやってきたり、提出書類関係の質問の電話が保護者からきたりしてたびたび中断。私の仕事のスタイルは一気集中なので、こうたびたび中断するとその度にエンジンをかけ直すのが大変なのです。
 気分転換にネットでニュースを見たりする。すると、「M-1グランプリ」のあとの打ち上げで酔ったとろサーモンの久保田が審査員の上沼恵美子さんのことを悪しざまにののしり、それがスーパーマラドーナのインスタグラムにアップされたりして炎上したりなんかしてるらしい。その映像はもう削除され、それぞれがツィッターで上沼さんに謝罪しているとか。
 うーむ、時代は変わったよなあ。昔は漫才師も師弟関係があり、こういう場合は師匠の顔に泥を塗ったというようなことになったりするから表沙汰になったりはしなかったものやけれど。今の漫才師はほとんどが養成所出身やから、そういう「しつけ」はされてへんのやろうね。デイリースポーツのサイトなどによると、彼らは上沼さんが名前を売りたいために審査員をしているなどと罵ったらしい。紅白歌合戦の司会までした人が今さら名前を売らんならんことはないよね。同じ業界の大師匠のことについてそこまで無知であるということに驚いた。おそらく彼らは「海原千里・万里」という漫才師がいてたことも知らんやろうし、エンタツ・アチャコやダイマル・ラケットという偉大な先達がいたことも知らんのやろうなあ。いや、それどころかやすきよの漫才すら映像でも見たことがないかもしれん。
 不勉強なのは彼らの勝手ではあるけれど、それを許している吉本興業にも問題があるんやなかろうか。養成所で何を教えているんか知らんけれど、せめて昔の漫才のビデオくらい見せたれよ、と思うのでありました。
 上沼さんは「M-1」の翌日のラジオで「審査員は引退する」と言うてはったらしいけれど、芸とは何かを若い漫才師たちにしっかり伝えるという役割をまだまだ続けてほしいものです。こいし師匠は亡くなるまで辛口の審査を続けてはったし、そういう役割はしんどいかもしれんけれど、必要やと思うのです。

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M-1グランプリ2018 [演芸]

 今日も午前中はテレビを友とし、日中はたっぷり寝る。
 夜は「M-1グランプリ2018」を見る。今年の優勝者は霜降り明星。動きの大きな漫才で、途中でコンビの左右が入れ替わることをものともしない。「R-1ぐらんぷり」では両者ともピンで出場して決勝に残っていることからもギャグセンスのよさがわかる。今年も2位は和牛。安定感といい笑いの質といい、今年こそ優勝かと思わせたけれど、霜降り明星の勢いにはかなわなんだかな。それでも3年連続2位というのはすごいことです。何度もチャレンジしたコンビは過去に何組もいたけれど、ここまで安定したコンビはいてへんと思う。笑い飯やないけれど、一度は優勝してほしいコンビやね。3位はジャルジャル。ようまあ毎度毎度漫才の概念をひっくり返すネタを持ってくるなあと思う。言葉に関するセンスはピカイチなんやないか。5年の中断がなかったら、きっと優勝していたやろうに。残念ながら今年がエントリー最終年となった。ミキは敗者復活から4位まで行った。兄の方がやかましすぎるという指摘もあったけれど、私もそう思う。せっかくええ間を持っているんやから、力で笑わそうという漫才ではもたんよ。そういう意味ではかまいたちはキャリアに見合うたおもしろさを発揮してくれた。トム・ブラウンというコンビは初めて見たけれど、なんでサザエさんの中島君をもってくるかなあ。ドラえもんネタやサザエさんネタは確かに幅広く知られていてわかりやすいやろうけれど、手垢がつき過ぎていると思うぞ。スーパーマラドーナのサイコネタは料理が難しかったんやろうけれど、ようがんばってたと思う。順位がトム・ブラウンより下というのは、出番が早かったせいもあるけれど、気の毒ではある。ギャロップが決勝進出してきたのは、若手のころから見ているだけに嬉しかった。ただ、こういうコンテスト向きの漫才やないんやなあ。演芸場で光るタイプなんですよ。見取り図は将来有望。ゆにばーすはもっと自分たちの個性を生かしたネタを作ってほしい。
 というわけで、今年もたっぷり笑わせてもらいました。全体的には去年の方がレベルが高かったかな。でも、再開1年目から比べると、4年目で中断前の安定したレベルに戻ってきたという感じはしますね。

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R-1ぐらんぷり2018 [演芸]

 雨はあがったけれど、昨日よりひんやりとした一日。
 明日に迫った卒業式の準備を少しして、定時に退出。
 帰宅して、昼間録画したタイガースとベイスターズのオープン戦を見る。藤浪も才木もなんか今年はやってくれそうな手ごたえを感じる。
 そのあと、追っかけ再生で「R-1ぐらんぷり2018」を見る。
 優勝は視覚障碍のある漫談家、濱田祐太郎。視覚障碍者であることをネタに、みごとに笑いを引き出していく。笑ったら申し訳ないとかいうような遠慮をさせない話芸に感服。
 本命かと思われたゆりやんレトリィバァも得意の映画ネタと体を張ったお願いネタで笑わせてくれたけれど、あとひとひねりがほしかった。またも準優勝で終わった。3位のおぐは「君の名は。」の設定をうまく使ったハゲネタで最終決勝まで残り、2つのネタを連動させるという作戦で迫ったけれど、今年に限っては濱田祐太郎の話芸にはかなわなんだ。
 他には雅楽ネタという意表を突いたアマチュアのカニササレアヤコ、ホテルのフロントマンのいらだちを戯画化したおいでやす小田、遊園地の絶叫マシーンの不条理を突いたチョコレートプラネット・長田、つっこみカルタというフリップ芸のアイデアがよかった霜降り明星・粗品が上位3人に劣らぬできやった。
 今年はハダカ芸はなく、ネタの面白さと表現力で勝負する形になって、ほんまに質の高い大会やったと思う。
 視覚障碍者の芸人がR-1王者になった。これはエポック・メイキングな出来事かもしれん。障碍児教育にたずさわっていた人間としては、これを機に「配慮はしても遠慮はしない」社会になっていてほしいなあと願うのであります。さて、東京の民放局は、濱田祐太郎を今後どう扱うていくか。注目していきたい。

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M-1グランプリ2017 [演芸]

 M-1が復活して3年目。今やグランプリで優勝したコンビは「M-1王者」と呼ばれるほど。やはり「その年、本番で一番おもしろかったコンビ」というコンセプトを大切にしているからやろう。そして今年もその名に恥じない大会になった。
 グランプリに輝いたのはとろサーモン。コンビ結成15年目にして初めて決勝に残り、ただ1度のチャンスをつかんだ。若手の頃から実力派として関西ではいろいろな新人賞の決勝に必ず残っていたコンビだけに、私としてはなんで今まで決勝に残ったことがなかったんかと思うていた。
 とはいえ、今年の最終決勝3組は、和牛ミキともいずれも甲乙つけがたい出来で、審査員7名とも迷いに迷ったというのもわかる。とろサーモンのキャラクターを前面に出したネタがわずかに勝ったか。和牛はネタよしテンポよし間がよしという安定した漫才との対比が楽しめた。1票差でグランプリを逃した和牛は、自信たっぷりの表情やっただけに、この敗戦はショックやったんやないかな。ミキは兄弟コンビならではの息の合うたところが楽しめたけれど、まだ若さで押すところがあって、キャリア十分な他のコンビには一歩およばなんだか。
 その他のコンビでは、ジャルジャルの感覚的な面白さを狙うた漫才が私には楽しめた。アクションとリアクションを繰り返しながらテンションをあげていくネタはそうとう合わせてんと上手いこといかんと思う。ただし、この漫才は好みで評価が割れるところやろうね。次回は好みやないけれど圧倒されたというように思わせるくらいのものを期待したい。「麒麟枠」ではさや香が将来性を感じさせた。来年決勝に勝ち上がってくるのを楽しみにしたい。男女コンビのゆにばーすもくじで一番手を引いたというハンデをものともしない熱演。実力派ではかまいたちと敗者復活のスーパーマラドーナが実力通りの出来。ただ、最終決勝に残るにはもうひとつパワーが不足していたか。カミナリは「どつき漫才」という触れ込みではあるけれど、敏江玲児の全盛期の舞台いっぱい転げまわるほんまもんのどつき漫才を見ている世代としては中途半端で物足りない。マヂカルラブリーだけは、私にはそのおもしろさがわからなんだ。審査員の上沼恵美子さんに酷評されていたけれど、同感。きっと準決勝がピークやったんやろう。
 とはいえ最終決勝を5組くらいで争うてほしかったと思うくらい、レベルの高い大会やったと思う。
 さあ、とろサーモン、ここから全国区やぞ。行け!

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