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腹心一元論 [日常生活]

 デカルトは「物心二元論」と称して人間の精神と身体とは別物だと考えた。身体はたんなる精神の道具にすぎないと考えたわけです。
 私はこれには同意でけんのですね。精神的に疲弊していても満腹になれば感情も満たされた気分になり、頭もいいように働く。すきっ腹では頭は働かんのです。
 仕事を終えて夕刻帰宅した時にはストレスからくるめまいが軽く出はじめていたのに、夕食をしっかりとり、デザートに義姉のお手製ケーキをいただきますとね、あら不思議めまいなんか毛ほどもしなくなった。満腹という状態がストレスを緩和し、精神をも満たしていったんやないかと、そんな風に感じるのであります。
 というわけで、私はここに「腹心一元論」を唱えて論壇に殴りこみをかけることにしようと思うたけど、誰も相手にしてくれそうにないのでやめておきます。

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いきなりコギト [日常生活]

 愛すれどTigers「マートン、拙守で二軍落ち」を更新しました。

 本日から私の勤務校では授業再開。盆休み明けに午前中だけとはいえがっちりと授業をするのは前後期制やから仕方ないとはいえ、生徒も教員もまあしんどいことではあるよ。
 しかも、私はいきなり「倫理」という頭をフル回転させなならん授業。9月半ばに期末試験を行う関係で、こんな状況でもいきなりフルスロットルで授業を開始する。また、来年度の授業選択の参考にするために1年生が見学にきたりしてもう大変。
「フランシス・ベーコンのイドラを排して多数の事象から一般的な法則を導き出すのが帰納法というてやね」やとか「デカルトは方法的懐疑を用いて“我思う故に我あり”という究極の真理にたどりつき、そこからすべての現象を理性で解明していくわけで、これを演繹法というんやね」なんて休み明けにいきなりやられた生徒はたまったもんやなかろうけれど、私かてもうちょいわかりやすいところから始めたかったですよ。でも、こればかりは教える順番が決まってるから仕方ない。いきなりコギトの説明なんて聞かされて、1年生の生徒がおびえなかったかどうか、それが心配であります。
 久々の授業に疲れ、夕刻に自宅のベランダで一服つけながら涼んでいたら、マンションの庭からコオロギの声が聞こえてきた。まだ日中は暑いけれど、秋は少しずつ近づいてきているのであるなあ。

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カラマーゾフの妹と兄たち [読書全般]

 今日は「たちよみの会」例会。行きの電車の中でもがしがしと読書。
 で、「フランソア喫茶室」でもがしがし読んでいたら、常連のMさんが。彼は文学作品からミステリからあらゆるジャンルの本を読みまくっている人なのでありますが、ドストエフスキーも読書範囲のひとつ。
 と、いうわけで、あとちょっとで読了というところまできている高野史緒「カラマーゾフの妹」の話題に。何しろさっきまでがしがし読んでいた本ですからね。
 亀山訳の「カラマーゾフの兄弟」はまだ読んでない、という彼。他の訳ではちゃんと読んでいて内容もしっかりと覚えているのであります。そこで、「カラマーゾフの妹」で、兄弟たちがどうなっているかというのを登場人物表を見ながら説明すると、「それは面白い!」とくいついてきましたよ。で、「亀山訳で『カラマーゾフの兄弟』を読み直して、それから読もうかなと思ってるんです」と言う。すごいなあ。
 今日は久しぶりに最古参会員のY氏も顔を出してくれて、会そのものが大盛況。相撲から高校野球中継のせいで関西では放送が遅れている「仮面ライダーフォーゼ」や「スマイルプリキュア」の話題まで、盆休み最後の日曜を楽しく過ごしました。
 帰途の電車で「カラマーゾフの妹」のラストを読む。SFファンの心をくすぐるガジェットが当たり前のように登場するあたり、高野史緒らしさ全開ですね。しかも「カラマーゾフの兄弟」を読んでいなくても、ちゃんと話がわかるようになっている、その工夫もうまい。ただ、やっぱりドストエフスキーをちゃんと読んでた方がもっと楽しめたに違いないとは思うたけれど。
 原典の矛盾を解決する一方で、作者のオリジナルである部分(タイトルにもある「カラマーゾフ家に妹がいた」というあたりの絶妙な挿入の仕方など)がその矛盾を解決する大きな役割を果たすなどオリジナリティも満点。
 まあでも原典を読んでからの方がきっと楽しめるだろうなと思わせてしまうところが(物語の構造上それは仕方のないこととはいえ)難点かも。逆にいうと、これを先に読んだ私のような私のような者は、すぐに原典が読みたくなってしまうという効果もある。私はいずれ読もうと新潮文庫版の「カラマーゾフの兄弟」を未読の本棚に寝かしてあったので、かばんに上巻をしのばせておいたのでありますが、「カラマーゾフの妹」を読了後、眠た眼をこすりつつ文庫を読み始めたのでありますよ。

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雨よけ男 [日常生活]

 今日は所用で京都へ。自宅から最寄駅まで歩く。駅に着く直前に雨粒が落ちだした。迫から先は地下鉄と阪急の乗り継ぎで雨には全く関係なく快適に桂駅まで。駅についたら、地べたは濡れているし駅構内を歩いている人は傘を持っているし。それでも雨は降ってへん。なんと幸いなことに、雨がやんだ直後に目的地に着いたのですね。
 所用をすませ、ちょっと本屋に寄り道して、さあ、桂駅に向かおうかというところで雨が降りはじめた。それも豪雨。急いで駅の入り口に駆けこんだので、濡れんとすんだ。大阪方面行のプラットホームは大雨と雷と横風で、障害物のない場所に立っていたらすぐにびしょびしょになってしまうくらい。待合室の裏手に立って雨をよける。電車に乗って地下鉄に乗り継いで……という過程は行きと同じ。快適に読書。
 最寄駅についたら、強い雨。幸運もここまでかと思うて自宅に電話したら、妻が「一番きつい雨はもう過ぎた」と教えてくれた。折りたたみ傘を広げて自宅まで歩いていたら、確かに雨脚はだんだん弱くなってきて、思うていたほど濡れんですんだ。
 いやあ、私、出勤時なんかけっこうその時だけ雨に遭うたりすることがここのところ多かったんですよ。今日はその逆。こういうのも「運」というやつですかね。今日に限っては、私は「雨男」ならぬ「雨よけ男」やったみたいですな。

 明日8月19日(日)は「たちよみの会」例会です。ご参加をお待ちしています。

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識字教室の危機 [時事ネタ]

 蒸し暑い一日。大阪のあちこちで雷が鳴っていて、雨の降っているところもあるみたいなんやけれど、我が家の近辺では特に降ることもなく、地面はぬくいまま湿った空気が流れこんでくる。部屋の中にいてても、気象協会から発表されている最高気温よりも体感気温は高いんやなかろうか。というか、不快指数が高いということかねえ。
 夕食後、妻がスイカを出してくれたりもして、もちろんおいしくいただいたんやけれど、それでもすっきりした気分になれんのですねえ。
 それはそうと大津市の教育長をぶち殺そうとした男、怒りの対象を間違うてへんか。怒るならば、識字教室の予算をカットしたりする某維新市長にぶつけてほしいものです。子どものころに社会的事情で教育が受けられず、読み書きができないまま今日にいたっているお年寄りや、日本で生まれながらも両親が不法入国やったりする外国籍で、母国語も日本語も習得でけんというような子どもが通う識字教室が、コストカットを理由に予算を廃止され、行き場をなくしている。維新市長の顔色をうかがう市の職員は「有料で民間のカルチャーセンターに行けばよい」と冷たいコメント。
 そんな金があるなら何も市の設置する識字教室にはいきません。だいたいカルチャーセンターは趣味や教養のために行くところであって、識字教室は生活に必要やから行くんやないですか。何を頓珍漢なコメントを出しているやら。こういった層に手厚くすることにより、将来の労働力や現在の消費につながって大阪の活性化を下支えするんやないですか。
 社会的弱者を切り捨てることを改革というなら、改革とはつまり「いじめ」にほかならないんやなかろうか。いじめに直接の責任のない教育長に怒りをぶつけるより、積極的に弱者をいじめる首長に怒りをぶつけたらどないだ。

 8月19日(日)は「たちよみの会」例会です。ご参加をお待ちしています。

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夏休みの宿題みたいに [読書全般]

 今日は京都では五山送り火の日ですね。大阪に転居してからは1回くらいしか見に行ってへんなあ。子どもの頃は自宅から大きく大文字が見えたので、毎年必ず見ていたんやけどね。
 で、今日はついにというかとうとうというか、「坂の上の雲」を読了。あとがきによると完成時、司馬遼太郎さんは49歳。わっ、今の私と同じ年やないですか。そう思うと、ごっつい仕事をしはったんやなあと感心する。もっとも、調べたことをほとんどすべてぶちこんだ感は否めず、司馬作品の中ではかなり冗長な部類に入るんやないかと思う。
 それにしても、大部やった。私は図書室に並んでいた「司馬遼太郎全集」を借りて読んだんやけれど、全6部を3冊で刊行しているから、単行本では6巻分になるか。文庫では10巻くらいやったんやなかったか。クロス装の分厚い、しかも小さな活字で二段組み。ここのところの読書というたら字が大きく行間字間が離れた文庫本が主やったから、久しぶりに「本らしい本」というか、子どものころから読みなれた「本」を読んだという思いであります。また、この盆休み、ひたすらがしがし読み切ったけれど、読了後はなんか夏休みの宿題をやり遂げたような気がする。まあ、社会科の教師としては話の引き出しが少しは増えたということになるかな。
 というわけで、夜はテレビとラジオでナイター観戦をし、「カラマーゾフの妹」に着手。仕事再開前の土日の連休は連日電車で京都に行く予定なので、電車の中でがしがし読もう。

 8月19日(日)は「たちよみの会」例会です。ご参加をお待ちしています。

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ハリイ・ハリスンの死 [追悼]

 SF作家、ハリイ・ハリスンさんの訃報に接する。享年87。
 ハリスンさんといえば、私の大好きだったのは他の作家の人気作品を皮肉な視点で自分流に書き換えたもの。「宇宙兵ブルース」(文庫版では藤子不二雄さんの装画が絶品!)、「テクニカラー・タイムマシン」(文庫版ではモンキーパンチさんの装画が絶品!)、「銀河遊撃隊」などですね。
 サンリオSF文庫は高かったけれど、「ステンレススチールラット」のシリーズはそろえて読んだ。独特のユーモアセンスは、爆笑というよりは「にんまり」「にやり」と笑わせてくれるものがあった。アメリカの作家でこういうタイプは珍しいんやなかろうかと思う。
 あと、1986年のSF大会「Daicon5」にはゲストとして参加してくれはったのも思い出ですね。私は直接話をしたりということはなかったけれど、お見かけした時にはいつも温厚そうな笑みを浮かべてはったのが印象に残っている。というか、わざわざハリスンさんみたいな「偉い人(当時の私のランクでは)」が吹田くんだりまできてくれはったことが嬉しかったなあ。
 同じテーマでも、こんな書き方をしたら全く違うものになるんだよ、という視点の相対化の面白さを教えてくれた作家さんとして、心に残る方やった。
 謹んで哀悼の意を表します。

 8月19日(日)は「たちよみの会」例会です。ご参加をお待ちしています。

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ボヤでピーポー? [日常生活]

 早朝から豪雨。さらには雷の音に叩き起こされる。とりあえず起きてベランダに出てみたら、雨に煙って景色はまるで見えず、びっしゃんばっしゃんと落雷の音が立て続けにする。その音の間を縫うようにサイレン音が。消防車やろうか。落雷でボヤかなんか出ているのかも。青火がパーボヤがポー。そんな呑気なもんやないぞ、これは。ボヤでピーポーというところか。いや、茶化しているつもりはないのです。
 午後にちらりと見たニュースでは宇治では川が増水してえらいことになっている。近畿東海各地で豪雨による災害が相次いでいる模様。
 だいたい大阪市内はこういう災害はめったに起こらん。ただ、古地図(というても私の見るのは雑誌や本に載っている複写されたものでありますが)でみると、かつては川の氾濫はしょっちゅうあったわけで、先人が淀川や大和川のつけかえをしてくれたおかげで現状はなんとかなっているということを、大阪市民としては自覚しておかなならん。
 豪雨は8時までにはおさまり、午後からは傘なしで外出できるようになった。ここのところ引きこもってテレビばかり見ていたので、これではいかんと外へ出て歩く。というても、最寄駅前の書店に行って新刊本のチェックをしているだけやから、別にたいした運動をしたわけではありません。それでも、書店で文庫の平台を物色していたりしたらいつまでも帰れませんなあ。テレビばっかり見てて新刊なんか読んだりしてないくせにね。
 これではいかんと帰宅してから「坂の上の雲」をひたすら読む。いよいよ日本海海戦に突入。そこにいたるまでのバルチック艦隊のむちゃくちゃぶりを司馬遼太郎さんは克明に描いていて、おもろいといえばおもろいんやけれど、ちょいとじれったい。昨年末までに放送されたドラマはそこらへんは非常に上手にカットしてあったなあ。
 というわけで、今日は「本日天気晴朗なれど波高し」のところまで読みました。さあ、本格的な海戦が! というところでナイター中継が始まる。ああもうテレビが始まったらそっちに行ってしまうやないですかいな。
 まあ、そんなわけでまだまだ「カラマーゾフの妹」までたどり着かないのでありました。

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テレビと本と眼鏡 [日常生活]

 愛すれどTigers「新井兄弟弾でついに連敗ストップ」を更新しました。

 倫敦五輪競技会がついに閉幕。テレビ中継のためにすっとんでいた深夜アニメの録画が、これからどんどん2話連続放送で一気にたまっていくと思うと、ちょうど盆休みでそれを見られると喜ぶべきか、あるいはただでさえアニメ漬けなのがさらにひどくなるのを嘆くべきか、微妙なところでありますね。
 それと、五輪競技会中継のおかげでサンテレビに集中していたナイター中継が、また頭切れお尻切れのMBSやKTVに独占される、これはなんとも残念。特にこの時期はタイガースが優勝争いをしているともくろんで放送権を買うていたんやろうから、あてが外れて実況せずに深夜にハイライト放送をして……なんてことも考えられるしなあ。
 まあラジオしか中継がない時は、ラジオをつけながら読書なんてことができるから、それはそれでええかも。実際、SFマガジンで書評の連載をしていた時期は、ひたすら本を読まなおっつかなんだから、ラジオをつけて読書なんていうことをちょくちょくやっていたしね。
 あ、あの時分は老眼も進んでなかったから、テレビの画面を見ながら本も読めたんやったなあ。今はテレビの画面を見て、そして本に視線を移したら……本の文字がぼやけて見えんのです。眼鏡をはずして本を読んだらテレビ画面が見えんようになるし。今度眼鏡を作る時はテレビと読書の利用率のために遠近両用のを作ろうかしらん。実際、仕事でも授業の際に教科書を音読しようと思うたら、眼鏡を外さんと読まれんようになってるしね。
 ここは思案のどころかもしれんなあ。

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日露戦争は気が重い [読書全般]

 今日は完全休養日。先週は休暇を取った日にも何らかの形で外出していたから、一日中家にひきこもっていたのは久しぶり。昨日の疲れからか、朝食後、少しばかりテレビを見るともう眠くなり、午睡。昼食後、ここのところずっと読み続けている「坂の上の雲」の続きを少しばかり読む。読んでいるうちにしんどくなる。日露戦争の陸軍の戦いぶりというのはもうその描写だけできついのよ。まだまだ戦いが続くと思うだけで気が重くなる。これ、司馬遼節やからなんとか読み進められるけれど、文章の下手な人の小説やったらとっくにリタイアしているなあ。
 ほんまは早く高野史緒さんの「カラマーゾフの妹」を読みたいんやけれど、「坂の上の雲」は図書室で借りた本なので、この休み中に読んでしまいたいわけですよ。高野さん、ごめんね。「坂の上の雲」はもうあとは日本海海戦を残すのみというところまで読めたから、あとひと踏ん張りなのであります。
 で、午後から夕刻にかけて午睡。起きてから録画してあったアニメ「ゆるゆり」やら「トリコ」やらをまとめて見る。それから夜は例によって例のごとくプロ野球のナイター観戦。
 勝った。
 タイガースが勝った。
 やったー。
 嬉しいというより、何かから解放されたようなほっとした気分になった。
 耐え忍んだ日々から解放された、ということかな。
 で、パソコンに向かうとほっとしたせいか無性に眠い。
 なのでこんな日記になりました。すんまへん。

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