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米倉斉加年の死 [追悼]

 あかんかったね、ジョー。
 澤村をタコ殴りどころかわずか2安打だけしか打たれへんで完封負け。藤浪は序盤に4失点。高校時代には経験したことのないプレッシャーが彼を襲ったのかな。
 まあ、まだ甲子園で3連戦が残ってる。もう東京ドームというアドバンテージはジャイアンツにはない。それが救いやね、ジョー。
 で、ジョーって誰なんや!

 俳優米倉斉加年さんの訃報に接する。享年80。死因は腹部大動脈瘤破裂。
 最近ではふっくらして味のある老人役が多くなっていた。ドラマ「ちりとてちん」の箸職人のおじいさんやとか、「坂の上の雲」の大山巌やとか、ちょっと泥臭い感じの役が似合うていた。
 そやけど、私の記憶にある米倉さんの役どころは、癖のあるインテリなんやなあ。「坊っちゃん」の赤シャツなんてところははまり役やなかったか。もっとスマートで、なにかしら陰があり、線が細いようでも実は切れ者というような感じか。年齢を重ねることで、風合いを加えていったという印象が残っている。
 それはきっと絵本作家としての米倉さんの作品を見ていたから、よけいにそんなことを感じていたのかもしれん。「多毛留」や角川文庫の夢野久作作品のカバー絵など、ぞっとするような暗さと繊細さが、細密なタッチとあいまって、見る者の感情を刺激せずにはいられん作風やった。角川文庫は今後もずっと米倉さんの絵で夢野作品の表紙を飾り続けていってほしいなあ。夢野久作のもつ怪しい魅力にぴったりのカバー絵やもんなあ。
 謹んで哀悼の意を表します。

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