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魔都の貴公子 [読書全般]

 台風の影響で、比較的過ごしやすい気温になった。なにより自宅の寝床でごろごろしていられるのがよろしい。今週蓄積した疲労を少しでも取らねば。というわけで、朝は昨夜録画した深夜アニメを何本か見て、それだけで疲れて眠くなったんで、昼食前に少し寝て、昼食後に妻とたまっている録画を何本か見てから午睡。
 台風が東京に接近しているため、神宮球場のスワローズ戦は中止。安心して(?)ゆっくりと寝る。
 夜から少し雨が降りはじめるけれど、降ったりやんだり。風もさほど強くない。台風の時にベランダに出たりしたらえらいことになるはずなんやけれど、穏やかなもの。ただ、空気は湿っているので風が吹いてきてもあまり心地よくないね。
 野球中止のため、読書。田中啓文「警視庁陰陽寮 オニマル 魔都の貴公子」(角川ホラー文庫)読了。「オニマル 異界犯罪捜査班」シリーズに続いて、登場人物はほとんどそのままに新シリーズ開始。警視庁に「陰陽寮」ができ、主人公の鬼丸刑事は室長のペニー稲垣の指名で異動、という設定に変わったんで、シリーズ名も変わったということなんでしょう。警視庁の中でいびられる「陰陽寮」という場面を織りこんだりして新味を出している。
 中編ミステリが2本。「土俵の鬼」では巡業の土俵から力士の死体が発見され、そこに河童目撃事件がからむ。田中さんは好角家やと知っていたけれど、細かいところまで目が行き届いていて好感が持てた。一点だけ気になったのは呼び出しを名字で呼ぶ場面。一応呼び出しは名字なしということになっているから、ここは名前で読んだ方がそれらしかったんやないかと。重箱の隅をつつくみたいですみません。「人形は見ていた」は文楽劇場が舞台となり、主人公コンビは大阪に出張。ここでは大阪の文化行政に対する姿勢に一言物申したいという思いがこもっている。新シリーズの第1巻ということで、ミステリとしてはそれほど難しいものにはなってへんし、地口も抑制されているね。コアな啓文ファンには少し物足りないかもしれんなあ。

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