赤瀬川原平の死

　愛すれどTigers「甲子園でシリーズ先勝」を更新しました。

今日も完全休養日。朝食後、昼食後と２度寝る。少しは疲れも取れたかな。でも夜になるとまた眠くなる。うーむ。
　赤瀬川原平さんの訃報 に接する。享年７７。死因は敗血症。
　前衛芸術家としての赤瀬川さんについては私はよく知らんけれど、「超芸術トマソン」「新解さんの謎」など、「観察者」としての目のつけどころについてずっと蒙を啓かされてきた。
　特に愛読したのは「新解さんの謎」でして、このために「新明解国語辞典」が改版されるたびに購入する羽目になってしもうた（ただし第五版まで）。辞書の語釈からその辞書の個性、制作者の思想までを読みとり、さらにそれを面白がるという、それまで誰もやったことのない偉業やったと思う。
　それは「超芸術トマソン」もそうで、路上を歩きまわり意味のない建造物を探してまわるという、そんなことはそれまで誰もやらなんだ。建造物の機能性を語る人はいても、無駄なものを発見してその無駄な部分を楽しむ。世の中のあらゆるものの見方に風穴をあけてくれはったという思いがした。
　かくありたいと願いつつも、私の非才ではなかなかこういう視点は持ち得なんだのが残念やけれど、その気持ちだけは真似でよいから持ち続けたいと今でも思うている。
　世の中のいろいろな事柄がイエスかノーで切り取られることが多い現在、まだまだ赤瀬川さんにはそんな極端な思考を笑い飛ばしてくれるような新しい視点を期待していたんやけれど、残念でならん。
　謹んで哀悼の意を表します。