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平幹二朗の死 [追悼]

 今日は土曜出勤の代休。朝のうちによく寝て、午後は月例の京都の医者行き。診察の他はちょっとだけ書店に寄ったくらいで、すぐに帰宅。往復の車中で、山本周五郎「樅の木は残った」(講談社ロマンブックス)を読了。ここ数週間、通勤時に少しずつ読んでいたけれども、大河ドラマで原田甲斐を演じた平幹二朗さんの訃報のあった日に読了とは、偶然とはいえ妙な気分になる。多数の人物がそれぞれの思惑で動き、登場人物一覧などがほしいところなんやけれど、1969年刊行の古い本なもので、解説もないしあらすじ紹介もあっさりしているんで、かなり頭を使うた。しかし、原田甲斐という複雑な性格の人物を軸に、その周辺で起きている事項を中心に描いているのと、推理小説的な展開もあって、非常に面白かった。
 前任校の図書室の本を整理している時に、廃棄本となるところをもらいうけたもので、ふと何気なく読む気になったんやけれど、今度は大河ドラマ本篇も見てみたくなった。仙台のライブラリに放送されたものをモノクロビデオで録画したものが残っているらしいけれど、BSで再放送してくれんかな。
 原田甲斐は非常にミステリアスな人物として登場するけれど、それを演じた平幹二朗さんにうってつけの役やったんやなかろうか。大河ドラマでは他には「国盗り物語」の斉藤道三、「篤姫」の調所広郷役などを思い出す。今日、妻が録画していた「カインとアベル」というドラマに出演していて、たまたまちらりと見たけれど、肌つやもよく演技にも張りがあり、亡くなるなんて感じやない。浴室でなくなっているのが発見されたそうやけれど、新聞に「急死」と書いてあった。ほんまにそう書くしかなかったんやろうね。享年82。
 謹んで哀悼の意を表します。

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