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「火花」のわかりづらさ [読書全般]

 今朝は夜の雨の影響で少し肌寒い。私にはこれくらいがちょうどよろしい。おもしろいもので、この盆休みは目覚めるのが仕事のある日とほとんど変わらん。早朝に出勤するリズムが身についてきているということなんやろう。ただし、そのまま出勤するわけやないので、結局は朝食を取り、録画した深夜アニメを見たらまたベッドに戻ったりしているんやけれどね。
 午後からは、又吉直樹「火花」の続きを読む。文章がこなれてへんせいか読了まで思うたよりも時間がかかった。傑作、とは正直言いづらい。面白くないわけではないけれど、主人公の先輩漫才師がどのような芸人であるのか、素ではどのような人間なのかが見えてこないのですね。主人公の漫才に対する執着が途中まではいろいろと書きこまれているのに、それがどう変化したのかも読み取りにくい。こちらの読解力が落ちているということなのか、芸というものに対する考え方が、著者と私とではかなり違うものなのか。
 失礼ながらやはりピースの漫才の方が面白い(本職はそっちやから当たり前か)。他の候補作と読み比べてないのでこれが今回の芥川賞にふさわしいものかどうかは私には判断でけんけれど、第2作以降を読んでみんとちょっと評価はまだつけ難いと感じたのでした。
 たぶん私が教員を主人公にした小説を書いたら、学校という世界でしか通用しない常識を押しつけてしもうたり、教員という職業に対する思い入れが小説の内容を上回ってしまうことやろう。「火花」の主人公の心情のわかりづらさはそういうところにあるのかもしれんなあ。
 夜はテレビでナイター観戦。タイガースが5連勝で首位を堅持。ええぞええぞ。

 8月16日(日)は、「たちよみの会」例会です。多数のご参加をお待ちしています。私は墓参をすましてから行くので、少し遅れるかもしれません。

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