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させていただく [日常生活]

 ここ数年気になっている言葉がある。
 それは「させていただく」という謙譲表現であります。別にへりくだる必要のない時にまで「させていただく」が多用されてますよね。何もあなた、私に許しを請う必要はないやないか、というような気になってしまう。
「本日、司会をつとめさせていただく喜多でございます」。
 いやいや、司会をするのにそんなに卑屈にならんでもよろしい。胸を張って「司会をつとめます」でええやないですか。
「部屋に入らせていただきます」。
 部屋に入る許可がほしいなら「入ってよろしいですか」でよろしいやないですか。まるで部屋に入るのは礼を失しているみたいですぞ。
 いつから「させていただく」が当たり前に使われるようになったのかようわからんけれど、「申し上げる」という表現があるのに「言わせていただく」なんて使い方をされると、なんかいらっとくる。
 敬語は難しい。謙譲表現は特に難しいのかもしれん。そやけどどんな言葉にも「させていただく」をくっつけるだけで謙譲表現になる。それが手軽なんで、「させていたたく」が乱用されるようになったのかもしれんな。そして、別にへりくだる必要のないところでも「させていただく」をつければよりていねいな物言いになったと勘違いしてしまうのかもしれん。
 とにかく、使わんでもええところで「させていただく」がくっつくと、なんか逆に見下されているような気分になってしまうのですねえ。「させていただく」の多用はやめようよ、と提案させていただきます。

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