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えびかに合戦 [読書全般]

 昨日は相撲見物に行くためにアラームを外して寝たんやけれど、入れ直すのを忘れて寝てしもうたので、今朝は大幅な朝寝坊。朝食抜きで急いで家を出る。マンションを出てから鍵を忘れたことに気づいて家に引き返したり、どたばたしていた。いつもと同じ時間に出勤し、行きのコンビニで買うたサンドイッチなどでとにかく腹ごしらえ。
 今日はお山の学校は合格者登校日。私は希望する保護者から奨学金相談を受ける役目。午前中は相談に追われる。午後は第二次入学試験の準備や、来年度の奨学金について相談に来た在校生とじっくり話をしたりしてから定時に退散。
 帰宅して録画した相撲中継を見る。白鵬に対して貴景勝はほぼ互角の押しあいをし、なんとか組み止めた白鵬の投げで敗れる。1敗同士の平幕対戦は逸ノ城が碧山を下し、土つかずの白鵬を追う展開に。白鵬は明日は栃ノ心。2敗同士で鶴竜と高安が対戦する。貴景勝は好調の豪栄道に対する。優勝争いもいよいよ白熱してきたなあ。
 田中啓文「えびかに合戦 浮世奉行と三悪人」(集英社文庫)読了。シリーズ第4巻。本書は短編3話を収録。横町奉行の雀丸を支える三すくみがそれぞれのエピソードで活躍する。「えびかに合戦」では蟇五郎が鴻池屋と協力して雀さんの縁談をまとめようとするし、「犬雲・にゃん竜」では鬼御前の生い立ちが明らかになる。「叩いてかぶって禅問答」では大尊和尚の僧としての格の高さが明らかになるといった具合。ここまでの3冊ではせっかくのキャラクターを生かし切れてなんだのを惜しいと思うていたけれど、本巻はそれぞれの特性がはっきりと出て、非常に楽しく読めた。特に「犬雲・にゃん竜」は丹下左善を下敷きにして名刀にからんだ事件が起こるうえに、若き日の清水次郎長まで登場する意欲作。このシリーズではもっとも読みごたえのある作品に仕上がっている。ミステリ作家でもある田中さんの面目躍如という感じの佳編。幕末に向けた動きもちらちらほのめかされてきているし、激動の時代に突入したりしたら横町奉行はどんな働きをするのかなどとちょっとわくわくさせられてきましたぞ。

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