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藤子不二雄論 [読書全般]

 今日は早目にアニメを見たりパソコンに向かったりしてから、10時頃に墓参に行く。気象情報では台風接近で雨天とのことで、カバンに折り畳み傘をいれたりして行ったけれど、雨天どころかカンカン照り。往復の阪急の特急は座れて快適やったけれど、京都河原町で地上に出たら蒸し蒸しと暑い。東山の墓地についたころには汗だく。いやいや汗だくというような生ぬるいもんやない。汗でずぶぬれ。
 墓に手を合わせ、帰る途中でTシャツを着替えたけれど、すぐにずくずくになる。で、昼食を取るのに「すき家」に入ると冷房で汗が冷えて寒い。帰阪する時の電車内も空調が効いていてひんやり。地下鉄の駅から地上に上がったらまたこれがカンカン照り。帰宅してすぐにシャワーで汗を流す。お湯のスイッチを押さず水シャワーを浴びたんやけれど、給水タンクが温もっていたんやろう、生ぬるいというか、やはり温い。ほてった体を冷やすこともかなわず、そのまま午睡。
 夕刻、しばらくラジオでナイターを聴く。今日のテレビ中継はMBSで、なぜか今回はサブチャンネルを使用しての延長はなく、7時から9時のみの放送。困ったものです。せっかくやればできるとほめたのになあ。9回裏からはまたラジオ。今日も打線は振るわず好投の藤浪を見殺し。藤浪は3勝くらい損をしている。今季の藤浪はついてへんとかいうレベルやないですね。
 試合終了後、少し読書。時々うとうと。
 米沢善博「藤子不二雄論 FとAの方程式」(河出文庫)読了。私たち古いファンにとっては「二人で一人の藤子不二雄」というのは当たり前の認識で、著者はそれを「白い藤子」と「黒い藤子」と表現している。実に的を射た表現で、私も「ドラえもん」などの藤子と「魔太郎がくる」などの藤子はそれぞれ別の漫画家やという認識を持って読んでいた。二人で一人という特殊な形で、しかも例えば原作と作画の分担とかいうのではなく明らかに別々に書いているのにずっとひとつのペンネームを使うていたのに、突如FとAと分裂してしもうた。著者は、明らかに合作である「海の王子」を例にとり、二人の個性のぶつかり合いが生み出した作品の可能性について論じている。そして、結局分裂したのはなぜかも考察する(きっかけは「ドラえもん」ブームと著者は断じている)。手塚治虫や石ノ森章太郎を論じた本は数多く出ているが、実は本格的な藤子不二雄論というものは著者が本書を書くまでなかった。そういう意味でも貴重な一冊。著者にはもっといろいろな漫画家について論じてもらいたかったのに、早逝が惜しまれる。生前の藤子不二雄Aさんが特別寄稿としてあとがきで「私達“藤子不二雄”を論じた唯一の本」と書いている。漫画ファンならぜひ読んでおきたい一冊やと思うた。

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