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動く指 [読書全般]

 今日は定休日。午前中はたまっていた先週の深夜アニメを見たあと、パソコンに向かい、寝床で読書。少し寝てから、昼食。食後は午睡……のつもりやったけれど、寝ずに読書。
 夕刻、社説のダウンロードなどをしてから、サンテレビでタイガースのナイター中継を見る。雨男の青柳投手、今季初めてやないかな、これだけ豪雨を降らせたのは。45分遅れで試合開始。この豪雨の後で試合ができるというのはさすが阪神園芸。試合中も再度雨で中断したけれど、9回まで試合ができたもんなあ。試合は投手戦の末、大山のホームランで辛勝。ここまで来たら辛勝でも大勝でもなんでもええから勝ってくれたらそれでええんです。
 アガサ・クリスティー/高橋豊・訳「動く指」(ハヤカワクリスティ―文庫)読了。久しぶりにミス・マープルを読む。療養のために田舎にやってきた傷痍軍人のジェリー・バートンとその妹のジョアナ。ついて早々に匿名の悪意ある手紙を受け取る。村の者全員にその手紙は送られてきて、シミントン弁護士の妻モナがショックのあまり自殺する事件が起こる。さらにシミントン家のメイドが殺害される。ジェリーはモナの連れ子であるミーガンに恋をし、事件解決のために動き出す……という話。謎の手紙と殺人の関連、容疑者が複数登場するなど、非常に趣向を凝らしたミステリ。ミス・マープルは物語の後半になって、やっと司教夫人に呼ばれて登場。ジェリーの話を聞き、犯人を特定してしまう。これこそミス・マープルの本領発揮ですね。アクティブな探偵であれば、ポワロに任せておけばよい。火曜の夜クラブでやってるように、現場を見ていないのに話を聞いただけで推理力を働かせるというところにミス・マープルの魅力はあるんやからね。なによりミス・マープルが登場するまでにジェリーの一人称で推理に必要な材料をすべて用意してあるので、読み手がミス・マープルと推理比べをできるという楽しみもある。そこらへんはクイーンの国名シリーズの「読者への挑戦状」的な楽しみが味わえるというもの。ここまで読んだ長編のミス・マープルでは一番面白かった。というてもまだ3作しか読んでへんのやけれどね。

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