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ダブル・ダブル [読書全般]

 午前中は例によって深夜アニメを見て、パソコンに向かい、それから昼食。午睡は短時間。2時までにはアラームでなんとか目覚め、ラジオで1時間ほどデーゲームの中継を聴いてから、テレビに切り替え。カンテレが土曜の中継をするようになってから、3時から5時までという大昔の阪急ブレーブスの試合中継並みの放送枠になった。以前は5時から「こやぶるスポーツ」というスポーツ番組をしていたんで、その枠内で放送したりしていたんやけれど、今はかまいたちのスポーツとは何の関係もない番組を放送しているので、延長もなし。5時以降はラジオに切り替える。いえいえ地上波放送があるだけありがたいですがね。ちなみにカンテレ、来週の土曜のジャイアンツ戦は地上波では7時から9時というこれまたなんですねんという枠で放送予定。ただし、BSフジでは6時から放送してくれるので、そちらを予約いたしました。試合は藤浪が好投して鬼門ナゴヤの連敗ストップ。
 試合終了後は読書。夕食後も読書。あまり午睡してへんのでちょっと眠くなってきた。昨晩は鼻ポンプをつけて寝たけれど、朝になったら鼻水が止まらず苦しかった。今晩はどうしようか思案中です。
 エラリイ・クイーン/越前敏弥・訳「ダブル・ダブル」(ハヤカワミステリ文庫)読了。新訳版。長らく絶版になっていたクイーンの作品を少しずつ新訳で出してくれているのはありがたい。本著はクイーン中期の「ライツヴィル」もの。ライツヴィルでは事件は解決したもののエラリイは犯人の掌の上で踊らされていたという苦しみを味わうというような事件が続いていて、本作もそうなりかけるんやけれど、常に表裏の可能性を考えながら推理することによって迷いからふっきれた活躍をする。
 匿名でライツヴィルから新聞記事がエラリイのところに送られてくる。いずれも事故死なんやけれど、自分の知った名前をそこに見つけてライツヴィルに行く決意をする。そこへライツヴィルから一人の女性が依頼に訪れる。彼女はリーマ。一連の事故の被害者の一人なんやけれど、事故やなく殺されたんやと訴える。彼女は酒びたりの隠者である父に育てられ、自然の中で育っているけれど、もと大学教授やった父親のおかげでとくに文学的素養は非常に高い。その自然児である部分と教養の高さのギャップにエラリイは惹きつけられる。ライツヴィルでは続けて事件が起き、それがマザーグースの数え唄にあわせたものになっていることにエラリイは気づく……という話。ここのところクリスティの本格ミステリを読んでいたけれど、クリスティはちょっと読み手に対してずるいところがあったり、未解決なところが残ってたりするのに対し、クイーンは最後にはかっちりとパズルのピースをはめこんでくれる。ずるは決してしない。本書でも、連続した事故なのか、連続殺人なのか、なぜマザーグースの「見立て殺人」なのか、最後にはすべてけりをつけてくれる。ただ、エラリイとリーマの関係はどうなったのか。そこだけは引きで終わっている。リーマという不思議な魅力の女性を登場させたんやから、この後もパートナーとして出し続けたらよかったのにねえ。というわけで、やっぱり私はクリスティよりクイーンの方が好みやということを再確認したのでありました。

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