SSブログ

風と行く者 [読書全般]

 今日も出勤日。昨日と同様、午前中のみの短縮授業。授業も「歴史新聞」作成と「アイ・アム・サム」の続きの視聴。
 午後からは教材研究をして過ごし、定時に退出。往復の車中では読書。帰宅後、少し休憩してからサンテレビでナイター中継を見る。ベイスターズに完封リレーでお返しをし、連敗は2でストップ。ただ今絶好調のベイスターズだけに3タテを食らうのではないかと心配しつつも、相手の先発投手がロメロという段階で、今日は勝てるんやないかとは思うていた。先発投手と中継ぎ投手の質と量ではベイより上やねんなと実感。やはり勝負は9月です。それにしてもスポーツ紙は2連敗くらいでもう絶望みたいにファンをあおるのはやめましょう。開幕9連敗、勝敗差マイナス16というところからプラス3までもっていったチームなのですよ。コロナ禍で主力を欠き8連敗したあと4連勝したチームなのですよ。2連敗くらいでがたがた言いなさんな。
 今日の解説は福本豊さんと、ゲスト解説に坪井智哉さん。坪井さんがタイガースに新人として入団した時の打撃コーチが福本さんという縁。異色の顔合わせやね。先シーズンまでベイスターズの打撃コーチをつとめていた坪井さんの解説は、ものすごく具体的で面白かった。
 試合終了後、読書。一気に最後まで読んでしまう。
 上橋菜穂子「風と行く者 守り人外伝」(新潮文庫)読了。バルサの新たな冒険譚。旅芸人一行の護衛をするバルサだが、この旅芸人の本務は鎮魂のための巡礼。しかも、バルサは20年前、同じ旅芸人たちの護衛を養父ジグロとしていたという縁があった。旅芸人たちをつけ狙う刺客の依頼主は誰か、2つの王家の古い因縁とは……という話。
 バルサの少女時代と、30代半ばとなった現在の変化を、同じ旅芸人たちの護衛という形で鮮やかに描き出すだけやなく、ジグロの生前の姿が生き生きと描かれているところが本伝とは違う人物像の掘り下げ方になっている。年齢を重ね、成長、成熟していくというのはこういうことなんだよ、と作者はごく自然に読み手に提示してくれている。そして、作者と同い年の私は、いつまでたっても成熟せず馬齢を重ねる自分を思わず恥じてしまうのでありました。作者の中にあるファンタジー世界では、まだまだ登場人物は生きていて、新たな冒険をしていることやろう。いずれまたそれが作者の手によって綴られていくことを期待したい。

nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ: