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こわれた腕環 [SF]

 今日から後期の授業。午前中4時間連続で授業をし、急いで菓子パンを腹につめこんでから学生支援機構の奨学金第2回募集説明会を行う。30分間でなんとかすませ、休む間もなく生徒支援委員会の会議。朝8時55分から午後2時30分ごろまで、一息つく間もなく仕事というけっこうハードなスケジュールをこなし、やっと一服つけられた。あしなが育英会に提出する書類の作成やらネットにつないでの教材研究などをしてたら、もう定時。とっとと退散。帰宅してすぐパソコンを立ち上げ、ネット配信の「虎テレ」に接続。甲子園最終戦の配信は、テレビ中継がないため「無料お試し」。これでパケット料金を使わずに最終戦を楽しめた。以前は甲子園最終戦を見に行くのが「儀式」になっていたけれど、ここ数年はそれもかなわず。もう少し交通の便の良い勤務先に転勤できたら「儀式」も復活させたいな。最終戦だけでも勝ってよかった。
 試合終了後、金本監督がマイクを前にひたすらお詫び。謝らんでもええねんで。その点星野仙一という人は言葉の使い方がうまかった。「この悔し涙を、来年は喜びの涙にかえてみせます」と宣言し、満場のタイガースファンを魅了したもんなあ。むろんその中には私もいたわけですけれど。それでほんまに優勝させたんやからすごいもんです。
 アーシュラ・K・ル=グウィン/清水真砂子・訳「こわれた腕環 ゲド戦記2」(岩波少年文庫)読了。地下の神にその身を幼い頃から捧げられ、大巫女となるよう教育される少女アルハが登場。彼女のすごす「アチュアンの墓所」の描写がさすがにうまい。闇の中にある地下の迷宮を手探りで探検するアルハと、壊れた腕環の半分を探すゲドとの出会い、ゲドへの警戒から信頼関係を作りあげていくまでをじっくりと描きだす。そう、信頼関係なんて一朝一夕に形作ることなんてでけんよ。ル=グウィンは多くの頁をさき、そこを読み手がじりじりするほどじっくりと描いていく。自由を取り戻したアルハ、いや、本当の名であるテナーの今後がいやでも気になる。閉じた世界にとらわれた少女が広い世界を知る、これは子どもが大人になることを示しているんやろう。子どもが大人になる過程での葛藤などを、墓所からの脱出という形で描き出しているのだなあ。次巻が楽しみ。

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