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百福さんと萬平さん [テレビ全般]

 体調が今ひとつよくなく、早退も考えたけれどいろいろとやらねばならぬこともあり、気力でもたせる。帰宅してごろごろしながら今日の「まんぷく」を見る。主人公は安藤百福さんの奥さんがモデルなんやけれど、そこはそれドラマなので、かなり潤色している。
 特に百福さんをモデルにした萬平さんについては、「発明家」という設定で、これは事実とはかなり異なるのですね。私は前任校で「なにわ研究」という授業を担当していて、大阪で起業した実業家を何人かとりあげて教えたりもした。サントリーの創業者やグリコの創業者、パナソニックの創業者、阪急電鉄の創業者といった具合に、生徒たちのよく知っている企業の創業者について教材を作り、大阪の経済の発展をそれらの人たちを通じて学ばせたわけです。むろんその中には安藤百福さんも入っていて、教材を作る際にいろいろと調べたから、経歴もだいたい頭の中に入っている。百福さんは発明家ではもちろんなく、戦中までは台湾で会社経営をしていて、戦後は信用組合の理事長をやっていたそうです。その信用組合がつぶれたあと、インスタントラーメンの開発を始めて成功するのですね。
 それではドラマとしては面白くないので発明家ということにしたんやろう。ただ、インスタントラーメンを開発するきっかけとして、戦後の闇市でラーメンの屋台に並ぶ人々の姿があったということで、それはドラマにもちゃんと反映されている。
 そのあたりの知識は妻にはないものやから、ドラマの他の登場人物が実際にはどういう人やったのかということが気になって私に質問してきた。で、私は覚えていることをいろいろと話したんやけれど、授業で使うた知識がこんなところで役に立つとは思うてなんだなあ。
 どうやらドラマではそろそろインスタントラーメンの開発をしはじめそうなところまで来ているけれど、どういう具合にモデルになった百福さんとドラマの萬平さんを重ね合わせていくのか。そういうところも楽しみの一つであったりするのですね。
 ちなみに「カーネーション」の時もモデルの小篠綾子さんについて授業でとりあげていて知識があったんで、やはり興味深く見ることができた。なんでもやっておくもんです、ほんまに。「わろてんか」の時はあまりにも事実と乖離し過ぎていて、しかもドラマの方が御都合主義に過ぎたのでかちんときてしもうたのかもしれんなあ。
 さて「まんぷく」の展開やいかに。

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